【2015年版】化学メーカーの世界ランキング売上TOP50社

就職活動や転職の際に化学業界の全体像が必要だと思い、化学素材メーカーの売上げランキングをまとめてみました。前回の日系企業に続き、今回は世界の化学メーカーランキングとなります。外資系の化学メーカーを志望しているという方は少ないでしょうが…

2016年卒・2017年卒で就職活動をする新卒学生や、転職活動者のご参考になりましたら幸いです。

*追記;最新2016年版のランキングを更新しました。

化学メーカーの世界ランキング売上TOP50まとめ
【2014年決算数字を参照】

売上げと営業利益率を%で表しています。日系企業は三菱ケミカルHDでさえトップ10入りしていないのですが、石油の出ない日本が外資系化学メーカーに規模で負けるのは当然ですね…

化学メーカー世界ランキング売上TOP50-のまどサラリーマン

代表的な外資系化学メーカー

この中でどのくらいの企業をご存知でしたか?ご存じないかたのために、ざっくりと代表的な企業だけを企業研究しますね。

BASF(ドイツ)

150年以上の歴史を誇るドイツの名門総合化学メーカー。買収によるスペシャリティーケミカル分野の事業拡大で今に至る。800億ドルに近い売上げを誇りながら、営業利益率10%を達成しているというお化け会社。

ダウケミカル-Dow Chemical(米国)

米国最大の化学メーカー。しばらく苦しい時期が続いていたが、シェールガスの恩恵により一気に息を吹き返した。それだけでなくBASFと同じくスペシャリティー・ダウンストリーム戦略を事業買収により強化した結果、売上げだけでなく営業利益もちゃんと計上している凄い会社。

*2015年12月に同じく米国最大手化学メーカーDupontとの経営統合を発表した。この統合でDow/Dupont統合企業が世界No.1になる予定。

シノペック-Sinopec(中国)

中国の国営企業。10年前まではトップ50にすら入っていなかったが、国策もあって急拡大し現在は世界No.3の企業に成長。エクソンモービルと同じく石油・ガス会社といってよい。

ただ中国の石油化学は米国のシェール、中東の石油にはコスト的に全く勝てない。さらには昨今の人件費高騰もあって、かつての競争力は全く無い。従って営業利益すら赤字になっている。

実は中国の石油化学は2016年時点で、世界で最もコスト高い場所のひとつ。でも彼らは国営企業なので利益を出す必要が無く、雇用を守るために赤字でも工場稼動を優先している。こんなビジネスは長続きしない。

サビック‐Sabic(サウジアラビア)

中東の産油国最大の国営化学メーカー。当然、原料が世界で一番安く仕入れられため、莫大な利益が計上できる。もはや、ずるいとしか言いようがない…

しかし、米国のシェールオイル・ガスを脅威に感じてか、原油~末端商品までのダウンストリーム戦略を強烈に意識して事業買収を数多く実施。キャッシュは腐るほどあるので、しばらくは買収による事業拡大をしていくでしょう。

エクソンモービル-ExxonMobile(米国)

エクソンモービルは流石に誰もが馴染みの企業ではないでしょうか?普段使うガソリンです。

化学メーカーという括りになっていますが、石油会社。でも川下製品も若干手がけていて石油~エチレン~誘導品という流れで、需要の大きいビジネスをざっくりとやる会社。

こちらもSabic同様、ずるいとしか言いようが無い。

フォルモッサ-Formosa Plastic Group(台湾)

産油国じゃない台湾で発祥し、早くから米国やサウジなど競争力のある産油国へ積極投資して拡大した民間オーナー企業。汎用的なビジネスばかり手がけているので利益率は低い。

デュポン-Dupont(米国)

米国の名門化学メーカー。古くからナイロン、ケプラー、テフロンなどの発明を通して世界の石油化学工業を引っ張ってきたが、昨今は利益率は良くても将来への行き詰まりを株主に指摘されていた。

そこで、2015年12月に同じく米国最大手化学メーカーDupontとの経営統合を発表。この統合でDow/Dupont統合企業が世界No.1になる予定。

その他の有名な世界の化学メーカー

このランキングには載っていませんが、以下の企業も世界を代表する化学メーカーです。

3M/P&G/Unilever/Johnson & Johnson/Total Oil Solution

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