【第一生命】一般職の年収・福利厚生

「第一生命の一般職の年収は高い?低い?」「会社の福利厚生はどんな感じ?」などの疑問に答えるために、第一生命の一般職の年収や福利厚生に関する情報を紹介する記事です。

初任給(学部卒)〜20歳代・30歳代くらいまでの目安年収と主な福利厚生制度をまとめています。

就活・転職活動のご参考にどうぞ。

第一生命の平均年齢・平均勤続年数・平均年収

第一生命では、総合職と一般職に該当する職種をそれぞれ、①基幹職(グローバルコース)、②基幹職(エリアコース)と呼んでいます。

  1. 基幹職(グローバルコース)
    勤務地は国内および海外の事業所(本社・支社・グループ会社)で、転居を伴う異動がある。いわゆる総合職で、通称「グローバル社員」。
  2. 基幹職(エリアコース)
    勤務地は国内の事業所で、自宅から通える範囲で勤務し、多様な職務経験を積む。原則として転居を伴う異動はなし。いわゆる一般職で、通称「エリア社員」。

そして、第一生命の平均年齢・平均勤続年数・平均給与のデータは以下のとおりです(「第一生命アニュアルレポート2018」を参照)。

  1. 平均年齢 エリア社員:42歳0ヵ月
  2. 平均勤続年数 エリア社員:16年4ヵ月
  3. 内勤職員の平均給与(月額) 内勤職合計:301千円
  4. 過去の内勤職の平均給与(月額)
    2016年度『297千円』
    2015年度『304千円』
    2014年度『301千円』
    2013年度『297千円』
    2012年度『292千円』
    2011年度『288千円』

2017年の平均給与(月額)301千円をベースに、賞与が夏・冬合計4ヵ月分であると仮定して計算すると年収は(301千円×16)≒ 482万円となります。

平均年収はエリア社員の年収ではない

この「平均給与(月額)」は、「エリア社員の平均給与」ではなく、給与が相当高い総合職から、派遣社員、バイトに毛が生えたような給与水準のスタッフまでをひとまとめにしたデータです。また、これには時間外手当は含まれていません。

そのためエリア社員単体の平均年収をざっくり試算すると…

482万円に毎月の残業手当を足した年収510~560万円程度になるのではないかと思われます。

この水準を見ると他の会社の一般職と比べても高い気がしますね。

【参考】第一生命・エリア社員の概要

あとはご参考までに、第一生命・エリア社員についてザックリまとめておきます。

▼第一生命のエリア社員について

第一生命のエリア社員の業務内容や勤務条件、人事制度、給与制度は以下の通りです。

○業務内容と勤務条件

第一生命のエリア社員の業務内容は、リーテイル、ホールセール、資産運用、アンダーライティング、海外事業(国内勤務)、企画・管理、窓販・代理店、IT・システムといった幅広いビジネスフィールドにおいて、多様な職務経験を積むというものです。

ほとんどの部署では、エリア社員が第一線でバリバリ活躍するというよりは、グローバル社員や生保レディがスムーズに仕事をすすめられるように、しっかりサポートをするという仕事がメインになります。

しかし、そうした流れがここ最近では変わりつつあり、エリア職員が顧客と直接接点を持つ営業の仕事をするケースも増えていて、今ではそうしたエリア社員は1,000人近くにのぼっています。

勤務地は国内の事業所で、自宅から通える範囲を原則とします。また、転居を伴う異動はありません。そのため、グローバル社員にあるような海外勤務はありません。

○人事制度と給与制度

グローバル社員同様、入社後に必要となるいくつもの資格試験に合格し、階層別の人事研修に参加してさえいれば、特に問題無く働いている限り、給与は毎年ある程度上がっていきます。

しかし、グローバル社員と比べるとエリア社員の昇給幅は小さくなります。また、生保レディの様な営業と違って、仕事の成績が給与にそのまま反映される給与体系ではないので、インセンティブもありません。

そしてグローバル社員同様、階層別に実施される人事研修で、昇格するための選別が行われ、そこで評価されるか、されないかによって、その後のキャリアが大きく変わってきます。

ちなみに、人事評価は、人事部によるもの以外にも、普段一緒に仕事をしている職場の上司によるものもあります。

毎年4月頃に行われる職場の上司との面談では、上司と課題を洗い出したうえで目標を設定して、エリア職員がそれを自分の人事調査表に記入し、その目標にそって仕事をしていきます。

その後、9月頃の中間面談、2月頃の期末面談で再度上司と面談し、これまでの振り返りを行います。その結果が、そのエリア社員の人事評価・給与などにも反映されるというしくみです。

第一生命のエリア社員の年収まとめ

それでは以下に学部卒で入社した場合の各年次での給与水準をご紹介します。

新入社員『年収310~320万円』

  • 月給22万円(実際の勤務時間にかかわらず、30時間の残業に相当する手当として支給される勤務手当40,150円を含む)
  • 賞与は、夏10万円+冬40万円=計50万円
  • 基本給に勤務手当として30時間分の時間外が入っているので、これを超過した分が「残業代」として支給されるが、新入社員で30時間を超える残業をすることは基本的にない。
  • グローバル社員とは違い、入社3~4年目のトレーナーがついて、仕事をしっかり教えてくれる。
  • 総合職と同様、数多くの資格試験に合格しなければならない。
  • 全国の支社に配属された場合は、生保レディからの生命保険の申し込み手続きや保険金支払いなどの事務手続きに関する照会対応をすることになる。また、そのほかにも総合職と一緒に各営業拠点の業績管理をしたり、生保レディの販売支援をしたり、支社の顧客を集めて行うセミナーの準備などもする。

入社2年目『年収340~350万円』

  • 月給23万円
  • 賞与は、夏冬合計で78万円
  • 月給は他の会社と比べて高くも低くもないが、賞与の水準の高さは金融機関ゆえ
  • 2年目にもなると残業が少しは増えてくるものの、月30時間を超える残業をすることはほとんどない。
  • 業務に関するスキルや知識が備わっているかをチェックする試験がある。
  • 仕事に慣れ始めることでオン・オフ両方での同期間の交流が増えてくる。グローバル社員とも仲良くなりはじめるので、フリーであれば、将来有望なグローバル社員を選り好みするチャンス。

入社3年目『年収360~370万円』

  • 月給24万円
  • 賞与は、夏冬合計で80万円
  • 優秀な人は新人のトレーナーを務めることがある。
  • 業務に関するスキルや知識が備わっているかをチェックする試験がある。
  • グローバル社員同様、第二新卒の枠で転職をしたり、結婚・出産を機に退職する人も多い。
  • この年次までは、職場で「かわいい女の子」という扱いを受ける。

入社4年目『年収410~430万円』

  • 月給28万円
  • 賞与は、夏冬合計で95万円
  • 多くの人は新入職員のトレーナーを務める。
  • 業務に関するスキルや知識が備わっているかをチェックする試験がある。
  • 給与も入社3年目から大きく上がり、仕事にも慣れてくるので、モチベーション高く仕事を続けている人が多い。
  • 毎年新人のエリア社員が職場に入ってくるため、ちやほやされなくなる。

入社5年目『440~450万円』

  • 月給29万円
  • 賞与は、夏冬合計で99万円
  • チームの若手の中でリーダー役を任せられることも出てくるため、ときどき30時間を超える残業をする月もある。
  • これ以降は役職が上がらない限り年収はほぼ横ばいになる。
  • 恋人がいて仕事に対するモチベーションがそこまで高くない人は、これくらいの年次から結婚して退職する人が増えてくる。

入社6年目『年収460~470万円』

  • 月給30万円
  • 賞与は、夏冬合計で103万円
  • 責任も増え、若手のリーダーとしての機能発揮が求められると同時に、先輩職員と若手とのパイプ役を担わなければならない。
  • ストレート大卒で入社した場合、28歳と都会では結婚適齢期~後期になるため、以前は仕事の道を選ぶか、結婚して退職をする道を選ぶかを選択する年次であった。しかし、最近では、社内のダイバーシティ推進によって女性に対するサポートが手厚くなったことで、結婚や出産をしてもそのまま会社に残って働き続ける人が増えてきた。

入社10年目『年収500~510万円』

  • 月給32万円
  • 賞与は夏冬合計で111万円
  • ある程度上位のポジションにいつつも、リーダー役を任されることが無ければ残業はほぼない。
  • この年次では、本社にいるほうが出世も早く仕事にやりがいがある。支社の場合は、仕事のほとんどが営業事務になり、生保レディ相手の仕事になる。
  • 人にもよるが、この年次で支社に配属された場合、よほどの事がない限り本社に戻ることはない。

入社11年目『年収510~520万円』

  • 月給34万円
  • 賞与は夏冬合計で115万円
  • ここまで来ると、共働きの場合、夫よりも稼いでいるという人も多い。
  • この年次ではチームのリーダーを務めていることが多いため、月に30時間を超える残業が若いときよりも多くなってくる。
  • 組織の影のキーマンとして、後輩のエリア社員はもちろん、グローバル社員からも絶大な信頼を受けはじめる。

入社12年目『年収530~540万円』

  • 月給35万円
  • 賞与は夏冬合計で119万円
  • 生命保険の申し込みや支払い事務を担当する部署であれば、グローバル社員以上の信頼を課長から受け、実質的にチームの核となって職場を仕切ることができる。
  • 同時に、グローバル社員と同じようにチームのマネジメント力を求められるため、責任は一気に重くなる。新入職員や入社年次の低いキャピキャピした後輩職員を厳しく指導したり注意しなければならない場面も出てくるため、嫌われる勇気も必要になる。
  • このように若手の指導も厳しくしなければならないので、独身でこの年次でいると、後輩のエリア社員からは「お局」扱いされてしまうこともある。
  • 自分が活躍することで、男性社員の頼りなさを垣間見ることも多く、よくも悪くも女性社員の方が生き生きと仕事ができる職場であるということを強く実感する。

役職がつけば1割ほど年収UP

以上が30歳代までの役職がつかないエリア社員のざっくりとした給与水準です。

エリア社員でも役付きになれば、給与は、上記の水準に1割ほど上乗せされるイメージですので、中小企業の総合職より少し高いくらいの年収になります。

そのため給与水準に不満を持って辞めるエリア社員はほとんどいません。

第一生命の福利厚生

ここからは、第一生命の福利厚生についてまとめています。グローバル社員のように住宅関係は充実していませんが、いずれも手厚いものばかりです。

○住宅補助

エリア社員は、勤務地が国内の事業所で、自宅から通える範囲を原則とするため、グローバル社員のような手厚い補助はないが、特別な事情があれば一定額を上限に補助を受けることができる。

○扶養手当

配偶者、子、親などの扶養家族に応じて扶養手当が数万円/月程度支払われる。

○勤務手当

・実際の勤務時間にかかわらず、30時間の残業に相当する手当として支給される。

○残業手当

・30時間を超える時間外勤務を行ったときに支給される。

○通勤手当

原則全額支給される。

○社員食堂

東京、大阪にあり、いずれも破格で利用できる。

○レジャー関連

自社で保有するゴルフ場や保養所を特別価格で利用できるほか、提携するホテル、レジャー施設、レストランなどでも割引が適用される。一部のアトラクションに出資しているディズニーランドやディズニーシーの入場チケットや、ノベルティグッズを割引価格で購入できる。

○自己研鑽関連

実務に関する専門知識・スキルの取得に向けて、通信講座、語学学校、専門学校などの入会金が免除されたり、特別価格で授業を受講できる制度。

○ふぁみりぃ転勤制度

通常、転居を伴う異動のないエリア社員が、家庭の事情等で転居することになった場合、各拠点への転勤が可能になる制度。

○ファミリー・フレンドリー制度

産前・産後休暇期間中の給与を全額支払い、育児休業については最長25カ月まで取得可能となる制度。

○ウェルカムバック制度

結婚・出産・育児・介護や配偶者の転勤等により、やむを得ず退職した社員について、当社での経験・スキルがあれば、再び第一生命で働くことができる制度。

○孫誕生休暇

社員に孫が誕生した時に、3日間の特別休暇が付与される。長く働く社員が増えている中で誕生した制度。

○その他

育児・介護を行っている職員、長い通勤時間の職員が柔軟に在宅勤務できる制度、退職金制度(確定給付年金・確定拠出年金)、総合福祉団体定期保険(死亡保障)など。

ご覧のように、第一生命では、エリア社員であってもこんなにも福利厚生が充実しているのです。

福利厚生込みの年収を知りたい方は先述の年収に、福利厚生の金額(おおむね50-100万円/年くらい)を加算しましょう。

生保業界の中でどのくらい?

第一生命エリア社員の給与水準は、同じ生保業界のエリア社員の中では「日本生命に次ぐ水準」です。その生涯賃金ベースは、ざっと1.5億円程度です。

国内生保の中で比較すると「日本生命>第一生命≒明治安田生命>住友生命>その他」といった感じ。

しかし、なんといっても女性が大好きなディズニーランドやディズニーシー関連の福利厚生があるので、給与水準と福利厚生を合わせた合計での満足度は高いといえるでしょう。

世間一般で考えればとても恵まれている水準ですね。

まとめ

今回は、第一生命のエリア社員の年収や福利厚生に関する情報をご紹介しました。

「生命保険会社」と聞いて、学生の皆さんが想像するのは、生保レディのイメージかもしれません。

しかし実は。

今回ご紹介したような「縁の下の力持ち」的な仕事を行うエリア社員という役職もあります。

なかでも第一生命は、エリア社員であっても給与水準が世間一般よりも高く、女性に優しい福利厚生制度が充実していて、ディズニー関連の特典もあるというのが特徴です。

社会人になって仕事をして、やがて結婚して子供を持つようになると、「女性が働きやすい会社かどうか」ということもとても大事になってきます。

女性の皆さんも、ぜひそうした視点で企業研究をしてみてください。

今回の記事が皆さんの就職活動・転職活動の参考になれば幸いです。

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