ITエンジニアの平均年収ランキング、年収1000万をめざせる企業・職種

ITエンジニアの年収って高い?低い?

年収ランキングと代表的な企業の給料体系について解説。

この記事ではITエンジニアの年収にかんする以下の疑問を解消していきます。

  • ITエンジニア(SE・ITスペシャリスト・ITコンサルタントほか)って年収高い?低い?
  • ITエンジニアの平均年収は?
  • ITエンジニアの年収ランキングは?
  • 年収1000万円超をめざせる企業、職種は?
  • 主任/係長/課長/部長の年収は?
  • 20代/30歳/35歳/40歳/50歳の年収は?

ITエンジニアとは?

そもそもITエンジニアとは何か?について少し。

ITエンジニアとひと言にしても種類はたくさんあります。
専門分野ごとにいろんな名称がつくのですが…
まずは代表的なITエンジニア職についてざっくりと理解しておきましょう。

代表的なITエンジニア13選と仕事内容・資格

  • SE(システムエンジニア)
    ・ITエンジニアとおなじ意味
    ・これから紹介するすべての仕事を総合的におこなう、ジェネラリスト
    ・ただ現実的にはクライアントのニーズ把握、プログラマーに出す仕様書の作成、バグのチェックおよび納品がメイン
    ・新卒未経験者であれば資格は必要なし、経験者は資格よりも経歴が重要
  • ITコンサルタント
    ・仕事内容は「IT戦略の策定やシステム監査などをする職種」
    ・とくに必要な資格はないが、ITストラテジスト、ITコーディネータなどの資格保有者がおおい
  • プロジェクトマネージャー
    ・仕事内容は「システム構築のプロジェクト責任者や管理者、リーダーなど」
    ・資格はレベル1~4まであり
  • ITアーキテクト
    ・仕事内容は「システム全体の設計者」
    ・国家資格にはシステムアーキテクト(レベル1~4まで)あり
  • ITスペシャリスト
    ・要素技術(データベース、ネットワーク、セキュリティ、プラットフォーム等)を専門とするエンジニア
    ・仕事内容は「システムの開発や運用における技術的な課題を解決するために、IT製品の導入や技術支援、分析設計、運用保守を行う」
    ・資格はとくにないが専門分野のITに精通していなければならない
  • ITストラテジスト
    ・仕事内容は「IT技術を活用し企業の経営戦略にもとづいた基本戦略を策定、推進する職種」
    ・国家資格あり、レベル1~4まで
  • ビジネスアナリスト
    ・IT業界で使われるときには「仕事内容=顧客のITニーズを満たすために改善案を提示する職種」との意味。
    ・コンサル業界だと新卒社員の役職につかわれるときもある
    ・資格はとくになく、資格よりも経歴や専門分野の知識が必要
  • クラウドエンジニア
    ・クラウド領域に精通したITエンジニアのことを指す
    ・仕事内容は「クラウドを利用しネットワーク構築や保守等をおこなう職種」
    ・資格はとくになく、資格よりも経歴や専門分野における知識が必要
  • グロースハッカー
    ・世界でもっとも最先端のIT職種のひとつ。シリコンバレーで流行しグローバルでIT業界に浸透中
    ・Growth (成長)xHacker (IT業界の技術に精通しITソリューションを提供するひと) をかけた言葉
    ・実際にはなにをやっているのか定かではないし定義もあいまい。ITコンサルタントが使い古されてきたので、クールな名称にしただけ?
  • ホワイトハッカー
    ・コンピュータやネットワークにかんする高度な知識や技術を持ち、その知識を利用して技術的なIT課題をクリアする職種
    ・仕事内容はITコンサルタントとほとんどおなじ、ただ名称が違う
    ・資格は特になし
  • データアナリスト
    ・ITを駆使したデータ分析をする人のこと
    ・最終的にはデータ分析してクライアントの困りご解決までを手がける仕事
    ・資格は特になし
  • データサイエンティスト
    ・ビッグデータを活用してクライアントの困りごと解決をする仕事
    ・資格は特になし
  • Webデザイナー
    ・仕事内容はWebサイトの構築~デザインをてがける職種
    ・場合によっては集客などのトータルソリューションが必要になる
    ・資格は特になし

ITエンジニアの平均年収ランキングTOP20

ITエンジニアをかかえる企業について平均年収ランキングを紹介。

2017年3月期(または12月期)の有価証券報告書によると、ランキングNo.1の野村総合研究所で平均年収1150万円。日本オラクル、三菱総合研究所…とつづきます。

他の業界とおなじく、ITエンジニアも企業によって年収がだいぶ違います。

ちなみに比較として、

  • サラリーマンの平均年収:450万円(2016年・正社員)
  • 一部上場企業の平均年収:600万円(2016年・正社員)
  • ITエンジニアの平均年収:入社する企業に依存

ということで。

ITエンジニア業界の年収ランキング上位はおおはばに平均値をうわまわっています。

ふつうのサラリーマンの倍近い年収ってスゴイ…

また年収ランキング上位は、ITコンサルタントおよびSE職を採用するケースがおおいため、職種別ではこの2つがもっとも年収期待値高いです。

順位 企業名 平 均 年 収 平 均 年 齢
1 野村総合研究所 1150万円 39.9歳
2 日本オラクル 1040万円 41.3歳
3 三菱総合研究所 1031万円 43.1歳
4 ジャストシステム 906万円 39.8歳
5 オービック 850万円 36.1歳
6 日立製作所 849万円 41.4歳
7 新日鉄住金ソリューションズ 833万円 39.5歳
8 東芝 826万円 43.4歳
9 データ・アプリケーション 813万円 43.2歳
10 NTTデータ 812万円 43.1歳
11 大塚商会 805万円 40.4歳
12 日本電気NEC 804万円 38.0歳
13 伊藤忠テクノソリューションズ 801万円 40.2歳
14 富士通 797万円 43.0歳
15 エックスネット 788万円 37.0歳
16 TIS 787万円 46.3歳
17 インフォコム 779万円 42.3歳
18 日本ユニシス 770万円 44.6歳
19 ネットワンシステムズ 761万円 38.7歳
20 ODKソリューションズ 757万円 43.0歳

※ ほかにも平均年収の公開されていない外資系企業あり
(日本IBM、アクセンチュア、マイクロソフトほか)

※ 東芝・日立製作所・日本電気・富士通は電機メーカーとしてカウントするのが普通だが、ITエンジニアもおおいため入れている

ITエンジニアでも年収1000万円超が狙える企業

つづいてITエンジニアであっても年収の高い企業と、目安年収を紹介します。
(すでにご承知かとは思いますが…)

NTTデータの年収:ITエンジニアの年収

まずはITサービス業界における国内トップ企業。
基本的にすべてのITサービスを手がける。

採用しているITエンジニアの職種はSE・営業・コンサルタント・開発。
ここではNTTデータのITエンジニアにおける目安年収を紹介します。

▼ NTTデータの年収

  • 学卒/院卒/博士卒の初任給
    年収330/370/440万円+残業代+住宅補助

    ・学卒の初任給21.68万円/月、大学院卒の初任給24.33万円/月、博士卒29.19万円/月
    ・残業代と各種手当は別途だが、いずれにせよ年収は低い。
  • 学部卒6年目28歳:主任クラス
    年収590万円

    ・総合職はよほどのことがない限り主任クラスに昇格する。
    ・裁量労働制になり手当30H/月を年収にふくむ。残業ゼロでも月100Hでも定額のみ
    ・ただし激務すぎる部署は超過分の残業代がつく。
    ・基本給29.19万円/月+裁量労働手当6.3万円/月+ボーナス5.5ヶ月
  • 学部卒8年目30歳:主任クラス
    年収620万円

    ・裁量労働制になり手当30H/月を年収にふくむ。残業がゼロでも月100Hでも定額のみ
    ・ただし激務すぎる部署は30H超過分の残業代がつく。
    ・基本給31万円/月+裁量労働手当6.5万円/月+ボーナス5.5ヶ月
  • 学部卒10-13年目32-35歳:課長代理
    年収710万円

    ・課長代理(係長クラス)に昇格したときの年収。
    ・総合職であれば数年ほど遅れてもよほどのことがない限り昇格する。
    ・基本給35万円/月+裁量労働手当7.7万円/月+ボーナス5.5ヶ月
  • 学部卒16-23年目38-45歳:課長
    年収930-960万円

    ・課長に昇格したときの年収。
    ・残業代はゼロになる。
    ・最速38歳からだが昇格は非常にむずかしい。同期入社~20%くらいと推測
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収は振れる。
  • 学部卒23-28年目45-50歳:部長
    年収1280-1310万円

    ・部長でこれくらいの年収となる。
    ・昇格は非常にむずかしい。総合職でも同期入社~5%くらい。
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収はおおきく振れる。
  • 学部卒28年目50歳:統括部長
    年収1450万円~

    ・統括部長に昇格したときの年収。
    ・昇格は非常にむずかしい。総合職でも同期入社~3%くらい。
    ・以下同文

※ 28歳・主任クラスから裁量労働手当(残業代)をふくむ年収
※ 家賃補助は現金で支給されるが他企業と比較しやすくするため除外、実際には年収に+50-84万円/年を加算する。

【参考】NTTデータの年収「大卒総合職:年齢・役職ごと」

野村総合研究所NRI:ITエンジニアの年収

野村総合研究所NRIは、
証券をはじめとする金融系システム開発・コンサルタント分野につよみをもつIT企業。
ITエンジニアの種類はおもにSE・ITコンサルタントでなりたつ。

ここではITエンジニアの年収目安をまとめておきます。
(コンサルタントもSE職もおなじ水準)

▼ 野村総合研究所NRIの年収

  • 学卒/院卒の初任給
    年収370/400万円+残業代+住宅補助

    ・学卒の初任給22.15万円/月、大学院卒の初任給25.15万円/月
    ・残業代と各種手当は別途
    ・ベース年収+ボーナス100万円/年
    ・残業を月60時間とすると残業代込み年収490-530万円
    ・住宅補助と残業代もふくめると初任給で年収600万円くらい
  • 新卒3-5年目25-27歳:専門職クラス
    年収700-800万円

    ・ほぼ自動的であり同期で差はつかない。
    ・裁量労働制になり手当35H/月を年収にふくむ。残業ゼロでも月100Hでも定額のみ
    ・ベース年収450-500万円+ボーナス250-300万円/年
  • 新卒5-7年目27-29歳:副主任クラス
    年収800-950万円

    ・ほぼ自動的であり同期差なし。
    ・ベース年収550-600万円+ボーナス250-350万円/年
  • 新卒8-18年目30-40歳:主任クラス
    年収1000-1300万円

    ・ほぼ自動的に昇格、同期差なし。
    ・主任クラスになると年収の上昇はゆるやかになる。
    ・30歳でも40歳でも年収1000-1300万円の幅で推移する(ハズ)
    ・年収を上げるには昇格するしかない
    ・ベース年収650-850万円+ボーナス350-450万円/年
  • 新卒13-18年目35-40歳:上級専門職(課長)
    年収1300-1500万円

    ・最速32歳からだが昇格は非常にむずかしい。同期入社~10%くらいと推測
    ・成果次第で降格人事もありえる
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収は振れる。つまり個人差大。
  • 新卒18-23年目40-45歳:プリンシパル(次長)
    年収1500-1800万円
    ・昇格は非常にむずかしい
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収はおおきく振れる。
  • 新卒23-28年目45-50歳:部長
    年収1800-2000万円

    ・昇格は非常にむずかしい
    ・以下同文

※ 新卒4年目まで住宅補助あり、70万円/年くらい
※ 残業代は新卒~2年目のみ支給、専門職以降は裁量労働となり年収に含まれる。
※ 会社業績におうじて毎年ボーナスあり、ほとんど会社業績と役職によって決まり個人差なし。管理職以上は個人差大。
※ 同じポジションでも毎年のベース昇給あり
※ 退職金あり
※ 年功序列でありどれだけ成果を上げても主任までは差がつかない。院卒は2年分リード。
※ スムーズに出世したときのケース
※ Up or Stay

【参考】野村総合研究所NRIの年収:コンサルタント・SE職

日本電気NEC:ITエンジニアの年収

日本電気(NEC)は
インフラ・官公むけ・民間むけなど、ひととおりのITサービスを手がけるIT企業。
パソコンなどハードウェエア事業もあわせ持つ。

ここではITエンジニア(SE職)の年収を紹介します。

▼ 日本電気NECの年収

  • 学卒/院卒/博士卒の初任給
    年収320/350/430万円+残業代+手当

    ・学卒の初任給21万円/月、大学院卒の初任給23.4万円/月、博士卒28.75万円/月
    ・残業代と各種手当は別途だが、いずれにせよ年収は低い。
  • 学部卒6年目28歳:役なし
    年収460万円+残業代+手当

    ・役職ないが社内昇格。総合職はよほどのことがない限り昇格する。
    ・残業代と手当は別途
    ・基本給28.75万円/月+ボーナス4.0ヶ月
    ・残業30H/月とすると残業代込み年収540万円くらいになる。SE職だともっと残業多いことが想定されるため年収600-700万円くらいにはなる。
  • 学部卒8年目30歳:役なし
    年収500万円+残業代+手当

    ・役職なし
    ・裁量労働制であり…以下同文
    ・基本給31万円/月+ボーナス4.0ヶ月
    ・残業30H/月とすると残業代込み年収580万円くらいになる。SE職だともっと残業多く、年収700-800万円くらいにはなる。
  • 学部卒13年目35歳:主任クラス
    年収670万円

    ・主任(係長クラス)に昇格したときの年収
    ・裁量労働制になり手当7万円/月を年収にふくむ。残業ゼロでも月100Hでも定額のみ
    ・ただし激務すぎる部署は超過分の残業代がつく。深夜残業22時~も別枠でつく。
    ・裁量労働手当もボーナス計算にふくまれるため主任になると年収がおおきく上がる
    ・総合職であれば最速32歳~数年ほど遅れても35歳までには昇格する(ハズ)。
    ・基本給35万円/月+裁量労働手当7万円/月+ボーナス4.0ヶ月
  • 学部卒16-23年目38-45歳:課長
    年収850-900万円

    ・課長に昇格したときの年収
    ・残業代はゼロになる。
    ・最速38歳からだが昇格は非常にむずかしい。同期入社~30%くらいと推測
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収は振れる。
  • 学部卒23年目45歳:次長クラス
    年収930-960万円

    ・課長ランク2(次長クラス)に昇格したときの年収
    ・最速45歳からだが昇格は非常にむずかしい。同期入社~10%くらいと推測
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収は振れる。
  • 学部卒23-28年目45-50歳:部長
    年収1100-1120万円

    ・部長でこれくらいの年収となる
    ・昇格は非常にむずかしい。総合職でも同期入社~3%くらい。
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収はおおきく振れる。

【注意】 実際には福利厚生や手当がつくため、年収例におおむね50万円/年を追加して考えるべき。

【参考】日本電気(NEC)の年収は高い?低い?ランキングでは見れない事実

富士通:ITエンジニアの年収

富士通もNECとおなじく
インフラ・官公むけ・民間むけなど、ひととおりのITサービスを手がけるIT企業。
パソコンなどハードウェエア事業もあわせ持つ。

ここではITエンジニア(SE職)の年収を紹介します。

  • 学卒/院卒の初任給
    年収320/350万円+残業代+手当

    ・学卒の初任給21万円/月、大学院卒の初任給23.4万円/月
    ・院卒も学卒もトレイニー期間1~2年あり
    ・残業代と各種手当は別途だが、いずれにせよ年収は低い。
  • 学部卒6年目28歳:G3
    年収470万円+残業代+手当

    ・G3担当に社内昇格。総合職はよほどのことがない限り昇格する。
    ・残業代と手当は別途
    ・基本給28.5万円/月+ボーナス4.5ヶ月
    ・残業30H/月とすると残業代込み年収550万円くらいになる。SE職だともっと残業多いことが想定されるため年収700万円くらいにはなる。
  • 学部卒8年目30歳:G3
    年収500万円+残業代+手当

    ・G3担当
    ・残業代と手当は別途
    ・基本給30万円/月+ボーナス4.5ヶ月
    ・残業30H/月とすると残業代込み年収580万円くらいになる。SE職だともっと残業多く、年収700-800万円くらいになる。
  • 学部卒10-13年目32-35歳:G4主任
    年収580万円+残業代+手当

    ・G4主任(課長代理クラス)に昇格したときの年収
    ・裁量労働制か、普通の残業つく制度かを選択する
    ・総合職であれば最速32歳~数年ほど遅れても35歳までには昇格する(ハズ)。
    ・基本給35万円/月+ボーナス4.5ヶ月
    ・残業30H/月とすると残業代込み年収670万円くらいになる
  • 学部卒16-18年目38-40歳:課長
    年収900万円前後

    ・課長に昇格したときの年収
    ・残業代はゼロになる。
    ・最速38歳からだが昇格はむずかしい。同期入社~30%くらいと推測
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収は振れる。
  • 学部卒23年目45歳:次長
    年収1000万円前後

    ・課長ランク2(次長クラス)に昇格したときの年収
    ・最速45歳からだが昇格は非常にむずかしい。同期入社~10%くらいと推測
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収は振れる。
  • 学部卒23-28年目45-50歳:副部長
    年収1100万円

    ・課長ランク3(副部長クラス)でこれくらいの年収となる
    ・昇格は非常にむずかしい。総合職でも同期入社~3%くらい。
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収はおおきく振れる。
  • 学部卒23-28年目45-50歳:部長
    年収1300万円

    ・部長でこれくらいの年収となる
    ・昇格は非常にむずかしい。総合職でも同期入社~1%くらい。
    ・責任の大きさ、管理するチームの大きさ、業績によって年収はおおきく振れる。

【注意】 実際には福利厚生や手当がつくため、年収例におおむね50万円/年を追加して考えるべき。

【参考】富士通の年収は高い?低い?ランキングでは見れない事実

日立製作所:ITエンジニアの年収

日立製作所は
鉄道・インフラ・重電むけのITサービスを手がける企業。
発電所建設、鉄道建設などハードウェエア事業もあわせ持つ。

完全に重電事業がメインなのですがITエンジニアの採用もおおいため、
ここではITエンジニア(SE職)の年収を紹介します。

  • 新卒(学卒/院卒)~29歳:~年収620万円(みなし労働手当込み・各種手当て別途)
    ・基本給+ボーナスは他メーカー大手より高い。
    ・入社数年で裁量労働制になり、みなし労働手当が支給される。
    ・したがって、どれだけ残業をしても年収は変わらない。逆に全く残業をしなくても同じ。
  • 30歳/担当:年収620万円(みなし労働手当込み・各種手当て別途)
    ・同上
  • 30-32歳/主任:年収700万円(みなし労働手当込み・各種手当て別途
    ・ここまでは誰でも到達する。
    ・10年ほど前に年功序列ではなく「成果主義」が導入されてから、同期入社でも出世に数年の差がつくようになった。
    ・ただし成果主義といっても結果だけを追い求めればいいのではなく「上司のさじ加減で決まる」ということを認識しておくこと。
  • 35歳/上級主任:年収800万円(みなし労働手当込み・各種手当て別途)
  • 38歳/ぺいぺい管理職:年収900-1000万円
    ・同期でも出世に差がでる。
    ・最速30歳〜管理職になれるが、たいていの人は38-40歳で管理職に昇格する。数年ほど昇進が遅れたとしても、普通にやっていれば大丈夫。
  • 40歳/課長:年収1000-1200万円
    ・管理職・中級クラス。部下のいる課長職。
    ・ここまで出世できる人は少ない(同期入社1/10人くらいのイメージか?)。ボーナス比率が高く個人・部課・会社の業績に連動しているため要注意。
  • 50歳/部長:年収1400万円~
    ・管理職・上級クラス。ここまで出世する人はごくわずか。

【注意】 実際には手当がつくため、年収例におおむね50万円/年を追加して考えるべき。

【参考】日立製作所の年収は高い?低い?ランキングでは見れない事実

新日鉄住金ソリューションズ:ITエンジニアの年収

新日鉄住金ソリューションズは
製造業むけSCMや金融系を得意とする企業。
新日鉄住金(鉄鋼メーカー)の子会社であるが売上の8割は外部からのもの。

ここではITエンジニア(SE職)の年収を紹介します。

【注意】 残業代と福利厚生・手当は別途。
・統括2までは残業代で年収が決まります。
・SE職の年収は富士通やNECよりも高い。

年 齢 役 職 年 収 基本給
万円/月
ボーナス
月数/年
初任給
学部卒
なし 320万円
+残業代・手当
21.3 3.0
~29歳 統括2 532万円
+残業代・手当
30 5.75
(※3)
30歳 統括2
(※1)
550万円
+残業代・手当
31 5.75
31歳 AM(主査)
(※2)
700万円 年棒制 年棒制
35歳 AM(主査) 750~800万円
M1(課長) 900万円
40歳 AM(主査) 800万円
M1(課長) 900~1000万円
45歳 AM(主査) 800万円
M2(次長) 1000~1200万円
50歳 AM(主査) 800万円
M2(次長) 1000~1200万円
55歳 AM(主査) 800万円
M1(課長) 900~1000万円
60歳 AM(主査) 800万円

(※1) 総合職であれば統括2まではほぼ自動的に昇格(ほぼ2年毎に形式上の昇格試験がある)。
(※2) AM(主査=アシスタント・マネージャー)から管理職あつかい。同期でも昇進に差が出るが、普通にやっていれば普通に昇格する。裁量労働制+年棒制となり一定の残業代(みなし労働手当て)を含む。ただ、残業の多い人は昇格しないで残業代を貰うほうがお得。管理職以降は年棒制であるため年棒が先に決まり、ボーナスは適当に決まる。年棒制であっても会社業績や個人査定によって上下あり、もっと上に振れることもある。
(※3) 年収はボーナス額で変動する。

【参考】新日鉄住金ソリューションズの年収|SE職の年収まとめ

アクセンチュア:ITエンジニアの年収

アクセンチュアはアイルランドに本拠をおく外資系企業。

ERPやアウトソージングがメインのIT企業。またITコンサルタントや経営戦略コンサルタントも抱えており、外資コンサルティングファームにカウントするひともいる。

アクセンチュアはSE職・ITコンサルタントの採用がおおく、ここではIT企業のひとつとして考えます。

アクセンチュアの年収は経営戦略コンサルタント、ITコンサルタント、SE職で年収がそれぞれ違うのでまとめきれていないのですが…

SE職だと年収は日系大手よりも確実に低く、NECや富士通x0.9くらいのイメージで良いかと(手当やキャリアパスなど考慮した)。

【参考】アクセンチュアの年収「年齢・職種・ポジションごと」

日本IBM:エンジニアの年収

IBMはとくに金融系のシステム開発につよみをもつ世界最大のIT企業。

その日本法人である日本IBMの年収は…

こちらもアクセンチュアと同じく職種によって年収が違います。

SE職などITエンジニアは社内でも年収低い職種。

あまり期待しないほうがよいでしょう。

【参考】日本IBMの年収「バンド・年齢・職種ごと」

「アメリカのITエンジニアは年収高い」は大ウソである

アメリカのITエンジニアは年収が高い!
なのになぜ日本はこんなにもITエンジニアの年収が低いんだ!!

みたいな主張を繰りひろげるヒトがいます。

でもこれって半分はあってるけど、半分はウソ。

アメリカは格差社会になっているだけの話。アメリカでは年収が低いITエンジニアはとことん低く年収300万円とかもある。

年収が高いエンジニアは平気で年収1000万円超。

エリート層のGoogleとかAppleのITエンジニアは年収2000万円も余裕で狙えるという職種。

※ すべて日本円換算

まぁ物価とか福利厚生の仕組みがぜんぜん違うから単純に比較はできないのですけど…。

いっぽうで日本は中間層がおおく、みんなそれなりの年収。

NASAのITエンジニア vs. ベンチャーの格差

ちなみにこれは実際にITエンジニアとして米国で働いていたヒトの話(私の友人および取引先)。

ひとりはNASAのITエンジニアで超エリート(実際に話すとNASAのITエンジニアは抜群に優秀という訳でもないらしい…)

もうひとりは名前も聞いたことないベンチャー。

  • 米NASAのITエンジニアはマネージャーでもないヒラ社員で年収1000万円超(円換算)
  • 米ベンチャーのITエンジニアはその半分もいかない…

で。

なぜこんなにも格差があるのか聞いたところ…

付加価値の低いITエンジニアは、インドやその他アジアからきた移民を低コストで雇えば事足りるから」だそう。

日本人はあくまでも日本人同士での争い。

米国だと移民とも争わないといけない。ちゃんとした経歴とスキルがなければインド人なみの給料になる。

どちらがよりシビアな環境か?
わたしは米国だと思いますけどねぇ〜。

「日本のITエンジニアは年収低い」は大きな間違い

よく「年収が低い」と言われるITエンジニアですが、
実際にはそんなことはなく企業によります。

このあたりの事情は他の業界とまったく同じ。

結局のところ。

NTTデータ・富士通・NEC・野村総合研究所といった、トップ企業のITエンジニアであれば年収は高い。

いっぽうで。

中小企業やベンチャー、大手から仕事をもらわないと成り立たないような企業はどうしても年収低くなります。

したがって。

「ITエンジニア=年収が低い」と考えるのは大きな間違い。

就活・転職するときは慎重に企業をえらびましょう。

ちなみにITエンジニアは就職人気の低い業界であり、しかも大量採用(100人~)する企業多し。

それなりの4年生大学を卒業していれば「資格なし」でも就職できますし、文系・理系も関係ないです。

就職人気が低い理由

それなのになぜ就職人気が低いのか?

理由は明白で激務なことにくわえ、人材不足だから。

ITエンジニア業界はいまや新卒・中途で外国人を採用しなければ追いつかないほどの人材不足っぷりです。

激務がイヤだというひとは、おなじかもっと高い年収をもらえる別業界に就職するかフリーランスになりましょう。

年収の低いITエンジニアもいる

それなりの学歴(目安:MARCHクラス以上)があって、上にあげたトップクラス企業に就職できるひとはいいのですが…

そうじゃなかった場合…

ツライ仕事になることが想定されます。

ITエンジニアになることをいま一度、考え直したほうがよいかもしれません。

IT業界の中~下位クラス企業だとどれくらいの年収になるのか?

年収1000万円はなかなか見えず、頑張っても40歳・年収700万円くらいがせいぜいのところ。あとはどれだけ出世するかで決まります。