敬語「ご希望いただく vs くださる」の意味と違い・使い方

① ご希望いただく

vs.

② ご希望くださる

の敬語、意味と違い、目上・上司・取引先への使い方、注意点についてビジネスメールの例文つきで誰よりも正しく解説していく記事。

まずは基本。

「ご希望いただく vs ご希望くださる」の意味はそれぞれ

  1. ご希望いただく → 希望してもらう
  2. ご希望くださる → 希望してくれる

どちらも正しい敬語であり使い方はたとえば…

希望してくれた●●/希望してもらった●●

  • 例文「ご希望いただいた通りの内容で資料を作成いたします」
  • 例文「ご希望いただいた日程でのご予約は難しい状況でございます」
  • 例文「ご希望いただきました通りに手配を進めております」
  • 例文「ご希望いただいておりました通り、4月10日13:00でご予約承りました」
  • 例文「ご希望くださいました通りにいたします」

のようにしてメールに使うと、上司・目上やビジネスパートナーに使えるすばらしい敬語フレーズになります。

使い方は依頼・お礼メールなどいろいろあり。

どちらをつかっても丁寧な敬語であり使い分けの必要はありません。

その根拠については本文にて。

ざっくりとした解説はこれにて終了ですが、本文中ではメール例文をまじえながらくわしく進めていきます。

※長文になりますので時間の無い方は「見出し」より目的部分へどうぞ。

意味・敬語の違い

まずは「ご希望いただく vs ご希望くださる」の意味と敬語における違いについて簡単に。

ようは「希望してもらう vs 希望してくれる」ということなのですが、あまりに乱暴なのでもう少しくわしく解説します。

“ご希望いただく”の意味・敬語

「ご希望いただく vs ご希望くださる」の違い

まず

「ご希望いただく」の辞書的な意味は…「希望してもらう」

「ご希望いただく」の敬語を細かくみていくと、以下のような成り立ちです。

  1. 元になる語は“希望”
  2. “〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「ご希望いただく」

謙譲語をつかい、この上なく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

こうすると「ありがたくも希望してもらう」というようなニュアンスになります。

したがって上司・目上やビジネスメールで使うのにふさわしい表現、と言えるでしょう。

ちなみに「ご希望」の「お(ご)」は謙譲語と尊敬語の使い方があります。ここでは「自分が〜してもらう」というように自分を主語にしているため謙譲語としての使い方です。

蛇足ですが…

「ご希望いただく」の活用形は下記のとおり(すべて敬語)

  • 【現在】ご希望いただく
  • 【過去】ご希望いただいた/いただきました
  • 【過去~現在】ご希望いただいていた/いただいておりました
  • 【希望】ご希望いただきたい/いただきたく
  • 【可能】ご希望いただける/いただけます
  • 【仮定】ご希望いただければ/いただけましたら

“ご希望くださる”の意味・敬語

「ご希望いただく vs ご希望くださる」の違い

つづいて

「ご希望くださる」の辞書的な意味は…「希望してくれる」

「ご希望くださる」の敬語を細かくみていくと、以下のような成り立ちです。

  1. 元になる語は“希望”
  2. “〜してくれる”の尊敬語「お(ご)〜くださる」で「ご希望くださる」

尊敬語をうまくつかい、この上なく丁寧な敬語表現となっていることがわかります。

こうすると「ありがたくも希望してくれる」というようなニュアンスになります。

ちなみに「ご希望」の「お(ご)」は謙譲語と尊敬語の使い方があります。ここでは「相手が〜してくれる」というように相手を主語にしているため尊敬語としての使い方です。

蛇足ですが…

「ご希望くださる」の活用形は下記のとおり(すべて敬語)

  1. 【現在】ご希望くださる
  2. 【過去】ご希望くださった/くださいました
  3. 【過去~現在】ご希望くださっていた/くださっておりました
  4. 【希望】ご希望くださいますようお願い
  5. 【可能】一般的ではない
  6. 【仮定】一般的ではない

違いと使い分け

ここまで意味と敬語についてみてきました。

さて「ご希望いただく vs ご希望くださる」の違いにお気づきでしょうか?

どちらも結局のところ言いたいことは同じ。

「希望してもらう・希望してくれる」

と言いたいわけですが…

  • “ご希望いただく“だと意味は「希望してもらう」
    →敬語は謙譲語「お(ご)〜いただく」

vs.

  • “ご希望くださる“だと意味は「希望してくれる」
    →敬語は尊敬語「お(ご)〜くださる」

というように意味と敬語の使い方が違います。

いい加減しつこいのですが、だからといって言いたいことは全く同じなわけです。

したがって、

敬語の使い方には違いはあれど、どちらもひとしく丁寧な敬語であり目上・上司・社外取引先につかえるフレーズです。

ただ少しニュアンスの違いというか敬語の使い方が違うよ、ということですね。

ちなみにビジネスメール結びとして一般的なのは「ご希望くださる」のほうですが、心底どちらでも差し支えありません。

敬語”~いただく vs くださる”の違いをもっと!

せっかくですので「~いただく」「~くださる」の違いをもっと考えてみます。

たとえば結び・締めに使う「お願い」するときのシーンを考えましょう

すると…

「ご容赦くださいますようお願い申し上げます」
「ご容赦いただきますようお願い申し上げます」

「ご了承くださいますようお願い申し上げます」
「ご了承いただきますようお願い申し上げます」

「ご連絡くださいますようお願い申し上げます」
「ご連絡いただきますようお願い申し上げます」

こんな敬語フレーズをよく使います。

実はこれらは「くださる」を使うのが一般的です…
「いただく」としても丁寧ではありますが…

ところが、たとえば何かをもらった時のお礼のシーンを考えます。

「たいそうなお品をくださりありがとうございました」
「たいそうなお品をいただきありがとうございました」

もうひとつ、

「いつもご利用くださりありがとうございます」
「いつもご利用いただきありがとうございます」

上記の例文はどれも敬語としては正しい使い方。

ただ圧倒的に「いただき〜」とするほうが多いですね。

結び・締めに使うフレーズとしては「くださる」のほうが一般的で、お礼に使うフレーズとしては「いただきありがとう」を使うのが一般的です。

ただし何度もしつこいのですが…

本来であればどれも丁寧な敬語であり、使い分けする必要はありません。

【補足】敬語の種類(ざっくり復習)

① 尊敬語とは?
相手をうやまって使う敬語の一種。
相手の行為にたいして使い、自分の行為には使わないことが基本。

敬語の種類はほかに②謙譲語、③丁寧語がある

② 謙譲語とは?
自分をへりくだって下にすることで、相手への敬意をあらわす敬語。
自分の行為に使い、相手の行為には使わないことが基本(例外あり)。

③ 丁寧語とは?
いわゆる「です・ます」口調のこと。

“ご希望いただく”は間違い敬語?

少し話はそれますが「いただく」が謙譲語として誤りだという指摘があります。

間違いだという指摘の根拠は、

  1. “いただく”は「もらう」の謙譲語
  2. 謙譲語は自分の動作を低めて相手を敬うため、基本は自分の行為にしか使えない
  3. “ご希望する”のは相手だから…
  4. “ご希望いただく”は相手の行為に謙譲語を使うことになり、おかしい?

ということです。

正しい敬語である根拠

まずは結論だけ述べますが「ご希望いただく」は間違った謙譲語ではありません。

「ご希望いただく」は 「私が相手に希望してもらう」という意味。

もっとかみ砕くと

「ありがたくも私が相手に希望してもらう」というようなニュアンスになります。

自分が上司・目上・取引先など相手に「〜してもらう」の主語は自分であるハズ。したがって自分を低めて上司・目上・取引先をたてる謙譲語「いただく」をつかいます。

ちなみに尊敬語をつかって相手の行為をたてるのであれば…

「ご希望くださる=相手が希望してくださる」をつかえばOK。

謙譲語にも”お(ご)”という使い方がある

ややこしいので基本的な敬語の使い方についてくわしく解説を。

じつは尊敬語と謙譲語にはどちらも「お(ご)」の使い方があります。

謙譲語としての「お(ご)」の使い方はたとえば、

  • 会議日程のご連絡
  • 忘年会開催のお知らせ
  • 販売状況のご報告
  • 転勤のご挨拶
  • 貴社ご訪問のお願い

こんな感じのフレーズがあります。よくビジネスメールの件名で目にする表現ですね。

ところが例文は自分が「ご連絡・お知らせ・ご報告・ご挨拶」するため「お(ご)」をつかうのはおかしいと感じるかたもいらっしゃることでしょう。

これは、

謙譲語「お(ご)」の使い方を知らないためにくる勘違いです。

尊敬語の「お(ご)」だと勘違いしているために間違い敬語と感じるのですが、実際にはどれも正しい敬語をつかっています。

いっぽうで尊敬語の「お(ご)」は、「部長が戻りになりました」などのようにして、相手の行為をうやまって使う敬語です。

謙譲語の一般形まとめ

謙譲語の「お・ご」は尊敬語の「お・ご」と勘違いしやすい敬語です。

他にもセットで謙譲語として覚えておくと役に立つフレーズを以下にまとめます。

  1. お(ご)〜する
    お(ご)〜します
  2. お(ご)〜いたす
    お(ご)〜いたします
  3. お(ご)〜いただく
    お(ご)〜いただきます
  4. お(ご)〜差し上げる
    お(ご)〜差し上げます
  5. お(ご)〜申し上げる
    お(ご)〜申し上げます
  6. お(ご)〜させていただく
    お(ご)〜させていただきます

※「させていただく」は日本語としておかしい表現になる時もあり何でもかんでも使える訳ではない

「〜」の部分にイロイロな語がきて謙譲語になります。たとえば「了承」「教示」「承諾」「検討」「容赦」「査収」「取り計らい」など。

また丁寧語「ます」とくみあわせて「〜します」「〜いたします」とするのが丁寧な使い方ですのでご留意ください。

ちなみに、これは文化庁の「敬語の指針」においても解説されています。私のような頭の悪い人には難しいのですが、ご興味ありましたら以下のリンクよりどうぞ。

“ご希望賜る”としても丁寧

「ご希望いただく vs ご希望くださる」と似たような敬語には

「ご希望賜る(たまわる)」もあります。

言いたいことはどれもおなじく「希望してもらう・希望してくれる」なのですが…

よりかしこまったビジネスシーンでは「賜る」を使います。

賜る(たまわる)という敬語のほうがよりカチッとした表現になりますので、文書など公式なビジネスシーンではかならず「賜る」を使いますね。

ただし普段のビジネスメールでは必要のない敬語フレーズ。

使い方にはたとえば、

  • 【例文】承知しました、それではご希望賜りました通りに手配を進めてまいります
  • 【例文】ご希望賜りました件ですが、誠に遺憾ながらお受けいたしかねます

などあり。

「お(ご)~賜る」「お(ご)~いただく」はどちらも「〜してもらう」の謙譲語であり、かしこまり度合いが違うだけです。

使い方・ビジネスメール例文【全文】

つづいて「ご希望くださる vs ご希望いただく」の使い方をビジネスメール例文で紹介します。

目上・上司にはもちろんのこと、社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズにしています。ご参考にどうぞ。

基本の使い方

例文に行くまえに…

もっとも基本となる「ご希望くださる・ご希望いただく」の使い方をビジネスシーンごとに簡単に解説しておきます。

希望してくれた●●/希望してもらった●●

  • 例文「ご希望いただいた通りの内容で資料を作成いたします」
  • 例文「ご希望いただいた日程でのご予約は難しい状況でございます」
  • 例文「ご希望いただきました通りに手配を進めております」
  • 例文「ご希望いただいておりました通り、4月10日13:00でご予約承りました」
  • 例文「ご希望くださいました通りにいたします」

おもにはこんな感じの使い方があります。

それぞれの意味や敬語の使い方など、くわしい解説は本文の一番最後にあります。

すべての使い方を例文で紹介しているとそれだけで日が暮れるため、少しだけにしておきます。

ビジネスメール例文①希望を受けた後の返信

メール件名:返信Re: スペック変更のお願い

株式会社ビジネス
資材部 ●●様

いつもお世話になっております。
(株)転職・ノマドでございます

メール拝受いたしました。

さて、ご希望いただきましたスペック変更の件、弊社ではお客さまごとにスペックを定めておらずグローバル単一規格となっており、変更にはご対応いたしかねます。

ご希望にそえず誠に申し訳ございません。

また弊社の都合でご不便おかけしますこと、あわせてお詫び申し上げます。

どうかご高察の上、ご容赦いただけましたら幸いです。

何卒よろしくお願い申し上げます。

*********
メール署名
*********

ビジネスメール例文②予約受付・完了の返信

メール件名:返信Re: 4月10日ご予約承りました

●●様

いつも「のまどサロン」をご利用いただき誠にありがとうございます。

さてご予約お申し込みの件、ご希望いただきました通り「4月10日13:00~」にてご予約を承りました。

ご予約変更・キャンセルなどの際にはカスタマーサポート担当xx(電話:xx/メール:xx)までお申し付けくださいませ。

それでは●●様にお会いするのを楽しみにしております。

よろしくお願い申し上げます。

*********
メール署名
*********

ビジネスシーン別”ご希望”の使い方・例文

あとはビジネスシーンごとに「ご希望」の使い方・例文を紹介しておきます。

どの例文も上司や目上・取引先などのビジネスメールに使える丁寧な敬語フレーズにしています。ご参考にどうぞ。

すでに登場した例文もありますが、いちおう全てをまとめておきます。

ご希望いただいた・ご希望くださった●●

ビジネスにおける「ご希望」のいろいろな使い方

希望してくれた●●/希望してもらった●●

  • 例文「ご希望いただいた通りの内容で資料を作成いたします」
  • 例文「ご希望いただいた日程でのご予約は難しい状況でございます」
  • 例文「ご希望いただきました通りに手配を進めております」
  • 例文「ご希望いただいておりました通り、4月10日13:00でご予約承りました」

※すべて「ご希望くださいました●●」に言い換えOK

こんな感じの敬語をつかいます。

依頼・お願いビジネスメール結びに使う”ご希望”

ビジネスにおける「ご希望」のいろいろな使い方

何かしら目上や上司・取引先に「希望してほしい!!」とお願い・依頼したいときは…

「ご希望ください」とするのは一般的ではありません。

そこで以下のような言い換え敬語をつかいます。

  • ご質問等ございましたら+何なりと
    【例文】ご質問等ございましたら何なりとお申し付けください
  • ご質問等ございましたら+遠慮なく
    【例文】ご質問等ございましたら(ご)遠慮なくお申し付けください
    【例文】ご質問等ございましたら(ご)遠慮なくご連絡ください
  • ご質問等ございましたら+お気軽に
    【例文】ご質問等ございましたらお気軽にお申し付けください
    【例文】ご質問等ございましたらお気軽にご連絡ください

※「お申し付けください」は「言い付けてください」つまり「命令してください」の意味の敬語

ほかにも「質問があったら言ってほしい」としたいときに使えるフレーズとしては、

「ご不明な点等ございましたら」あるいは「ご不明な点などございましたら」をつかって言い換えできます。

  • 【例文】ご不明な点等ございましたら何なりとお申し付けください
  • 【例文】ご不明な点等ございましたら遠慮なくお申し付けください
  • 【例文】ご不明な点等ございましたらお気軽にご連絡ください

意味は「不明なことなどがあったら言い付けてください」

「お申し付けください」は「言い付けてください」つまり「命令してください」の意味の敬語。

ビジネスメールではよく使う丁寧な敬語フレーズ。上司・目上・社外取引先にも使える丁寧な敬語です。

ビジネスシーンで相手が気になることは、ご不明な点だけとは限りません。

そういう意味で「ご不明な点等」という限定しない「等」をつかうのも一般的ですね。

100%言い換えできるかというとビミョーなところですが…

自分が”希望する”ときに使える敬語

ビジネスにおける「ご希望」のいろいろな使い方

自分が「希望します!」と言いたいときには…

  • 【現在形】ご希望します/(ご)希望いたします
  • 【過去形】ご希望しました/(ご)希望いたしました
  • 【進行形】ご希望しております/(ご)希望いたしております
  • 【希望①】ご希望したく思います/(ご)希望いたしたく思います
  • 【希望②】ご希望したく存じます/(ご)希望いたしたく存じます

こんな感じの敬語をつかいます。

「お(ご)~します」は謙譲語「お(ご)〜する」+丁寧語「ます」

「お(ご)~いたします」は謙譲語「お(ご)〜いたす」+丁寧語「ます」

「~いたします」の部分にするべきことの中身がはいります。

たとえば、

何かしら連絡しなければいけないのであれば「(ご)連絡いたします」

何かしら対応しなければいけないのであれば「(ご)対応いたします」

ここで「(ご)希望いたします」というように( )書きにしているのは「希望いたします」としても丁寧な敬語だから。

ちなみに敬語「お(ご)~いたします」「お(ご)~します」は自分が「~する」ときにつかいます。

相手に「希望してもらう」としたいときには…

「ご希望いただく=希望してもらう」
「ご希望くださる=希望してくれる」

という敬語をつかいます。

断りのビジネスメールに使う”ご希望”

ビジネスにおける「ご希望」のいろいろな使い方

「希望に応えることができません!」と言いたいときには…

  • 【例文】ご対応いたしかねます
  • 【例文】お受けいたしかねます
  • 【例文】ご希望に添いかねます
  • 【例文】●●のためご対応することが叶いません
  • 【例文】ご対応することが大変困難でございます

こんな感じの敬語をつかいます。

「〜いたしかねる(兼ねる)」は「~することができない」という意味の敬語。否定語であり「〜しかねる」の謙譲語です。

たとえば、

  • 【例文】お応えいたしかねます
    意味は「添うことができません」
  • 【例文】お受けいたしかねます
    意味は「受けることができません」
  • 【例文】ご対応いたしかねます
    意味は「対応することができません」

などのようにして使います。ビジネスメールでは例文のように丁寧語「ます」をくっつけて「〜いたしかねます」として使うのが一般的

「〜しかねる」自体は敬語でもなんでもありませんが「できません」よりも丁寧に聞こえるため重宝するフレーズです。

ちなみに断りの敬語フレーズはほかにも「遠慮させていただきます」「●●には添いかねます」などいろいろあります。

お礼メールに使う”ご希望”

ビジネスにおける「ご希望」のいろいろな使い方

あとはビジネスシーンで相手に何かしら希望してもらったときの、お礼ビジネスメールにも使えます。

「希望してもらいありがとう!」と言いたいときには…

  • 例文「ご希望ありがとうございます」
  • 例文「ご希望いただきありがとうございます」
  • 例文「ご希望いただきましてありがとうございました」
  • 例文「ご希望賜りましてありがとうございました」
  • 例文「ご希望くださいましてありがとうございました」

のようにビジネスメール書き出しの挨拶にお礼として使うと丁寧です。

それぞれ意味や敬語の違いはありますが、結局はおなじことを述べています。

ようするに「希望してくれてありがとう!」という意味なのです。

どれも丁寧な敬語ではありますが、もっともかしこまった敬語は「~賜りましてありがとう」です。あとはどれも似たような丁寧レベル。

ほかにも色々ある”ご希望”の例文

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。

  • 例文「ご希望いただきたく存じます」
    ※意味は「希望してもらいたいと思います」希望
  • 例文「ご希望いただければと存じます」
    ※意味は「希望してもらえたら嬉しいです」希望
  • 例文「ご希望いただければ幸いです」
    ※意味は「希望してもらえたら嬉しいです」仮定
  • 例文「ご希望いただけましたら幸いです」
    ※意味は「希望してもらえたら嬉しいです」仮定
  • 例文「ご希望いただけましたら幸甚に存じます」
    ※意味は「希望してもらえれば嬉しく思います」仮定
  • 例文「ご希望いただければ幸甚に存じます」
    ※意味は「希望してもらえれば嬉しく思います」仮定
  • 例文「ご希望いただけますか?」
    ※意味は「希望してもらえるか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
  • 例文「ご希望いただけますでしょうか?」
    ※意味は「希望してもらえるだろうか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+希望「~したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」+丁寧語「ます」+仮定「たら・れば」

“お願い申し上げます=お願い致します”

ところでビジネスシーンでは、

「ご希望くださいますようお願い申し上げます」としても丁寧ではありますが…

「ご希望くださいますようお願いいたします」「ご希望くださいますようお願い致します」と言い換えすることもできます。

また「どうか」という意味の「何卒(なにとぞ)」をつかい、

「ご希望くださいますよう何卒よろしくお願い申し上げます」

頭の片隅にいれておきましょう。

参考記事