「出してください」よりも丁寧な言い換え敬語・メール例文

「出してください」は上司・目上に失礼?

ビジネスメールに使えるもっと丁寧な敬語ってなに?

とご心配のあなたへ。

「出してください」は目上や上司・取引先へのビジネスメールに使っても失礼ということでは無いのですが…

時と場合によっては上から目線に感じられてしまうことがあります。

会話や電話対応であれば問題ないものの、ビジネスメールなど顔の見えないコミュニケーションではより丁寧な敬語に言い換えすると好感度UP。

より丁寧な言い換えにはたとえば、

  • 例文①ご提出ください
  • 例文②ご提出くださいませ
  • 例文③ご提出をお願い致します
  • 例文④ご提出いただきたく存じます
  • 例文⑤ご提出のほどお願い申し上げます
  • 例文⑥ご提出いただきますようお願い申し上げます
  • 例文⑦ご提出くださいますようお願い申し上げます
  • 例文⑧ご提出いただけますか?ご提出いただけますでしょうか?
  • 例文⑨ご提出いただければ幸いです
  • 例文⑩ご提出賜りますようお願い申し上げます(”賜る”の読みは”たまわる”)

などあり。

「出す」とはつまり「提出する」と似たような意味であるため「ご提出いただく・ご提出くださる」をつかった敬語に言い換えることができます。

これらの言い換えの丁寧レベルとしては「ご提出ください」がもっとも低く「例文⑨ご提出いただければ幸いです」「例文⑩ご提出賜りますよう〜」がもっとも丁寧。

あとはどれも似たようなものです。

また「ご提出」ではイマイチ意味が通じないときには「お出しくださる・お出しいただく」をつかった言い換えもできます。

くわしくは本文にて。

それでは、

「出してください」の意味、目上につかえるより丁寧な言い換え敬語、ビジネスシーンでの使い方(電話・メール・手紙・文書・社内上司・社外取引先・目上・就活・転職)、メール例文を紹介します。

※長文になりますので「見出し」より目的部分へどうぞ

意味・敬語の解説

「出してください」は「提出してほしい」という意味。

なぜこのような意味になるのか?

そもそもの意味と敬語について順をおって解説していきます。

「出してください」の意味は「出してくれ」

「出してください」のそもそもの意味は…

「出してほしい」
「出してくれ」

このように解釈できます。

「出してください」の敬語の種類

「出してください」を敬語としてみていくと…以下のようになりたちます。

  • もとになる単語「出す」
  • さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「出してくださる」
  • さらに命令形にして「出してください」

このようにして元になる語「出す」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

強い口調となる敬語”出してください”

ここでひとつ注意点を。

「出してください」だけでなく「~してください」という敬語は、つよい口調に感じられることがあります。

なぜなら「〜してください」は敬語ではあるものの結局のところ命令形であるから。

極端なたとえですが、よく母親が子供に

「はやく片付けなさい!!」
「静かにしなさい!!」

といっているのを耳にします。

「~なさい」は”する”の尊敬語”なさる”の命令形。

尊敬語”〜してくださる”の命令形「~してください」と似たような成り立ちです。

どちらかというと「~してください」のほうが丁寧ではありますが…どちらも結局のところ命令形であり、上から目線に感じられることがあります。

もちろん人それぞれ、感じ方はことなります。

私のようにまったく気にしない人もいれば気分を損ねる上司・目上もいます。

だからといって敬語は丁寧であればよいというわけでもなく、バカ丁寧だとそれはそれで問題あり(”慇懃無礼”-“いんぎんぶれい”といいます)。

で、

シンプルな敬語をつかいすぎると失礼だと言われたり…

本当にむずかしいのですよね。

したがってどんな敬語を使うかは状況や相手を考えてあなたの判断にゆだねられます。

いろんな敬語を知っておくことが重要

もっとも重要なことは、

いろんな敬語フレーズを知っておくこと。

そうすればビジネスシーンに応じてふさわしい敬語を選ぶ提出することができるようになります。

社内の上司にメールするときは”ご提出ください”をつかい、取引先にメールするときは「ご提出いただければ幸いです」をつかい…

というような感じ。

引き出しを多くもっておくと臨機応変に使い分けすることができます。

そういう意味でこれから紹介する言い換え敬語はどれも本当によくつかいます。

覚えておくと必ず役に立つことでしょう。

丁寧な言い換え敬語

ここまでの解説で「出してください」が敬語として正しいこと、時と場合によってはイマイチになるということが分かりました。

ここからは、

じゃあどういう風に言い換えすればより丁寧な敬語になるの?

という点についてみていきます。

①ご提出ください

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「出してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご提出ください」

意味は『提出してください』

※「お出しください」に言い換えてもOK

「提出して」というフレーズを尊敬語「ご提出」に言い換えているため丁寧レベルとしては「出してください」よりもだいぶマトモ。

ただやはり「〜ください」という命令形である点において、強い口調に感じられてしまうケースあり。

さきほどの繰り返しにはなりますが、時と場合によっては目上・上司・取引先に不快感をあたえてしまいます。

気になるかたは言い換え例文②以降をつかいましょう。

ちなみに”ご提出ください”の敬語は以下のようになりたちます。

  • もとになる単語「提出する」に尊敬語”お(ご)”で「ご提出
  • さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「ご提出くださる
  • さらに命令形にして”ご提出ください”

※ 漢字表記「下さい」vs ひらがな表記「ください」はどちらもOK

このようにして元になる語「提出する」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

ちなみに敬語「お(ご)」は…

「自分がご提出する」のであれば謙譲語としての使い方。

上司・目上・取引先などの「相手がご提出くださる」のであれば尊敬語としての使い方。

というように2パターンあります。

②ご提出くださいませ

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「出してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご提出くださいませ」

意味は『提出してください』

※「お出しくださいませ」に言い換えてもOK

尊敬語「ご提出くださる」に丁寧語”ます”の命令形「ませ」をつかい丁寧な敬語フレーズにしています。

命令形である点において「出してください」とたいして違いはありませんが、丁寧語「ませ」を添えることで、よりやわらかい印象となりますね。

「〜くださいませ」は女性がよくつかうフレーズであるため、女性敬語だと言われることもあります。

ただ実際には男性であろうと女性であろうと違和感なくつかえます。

③ご提出いただきたく、お願い致します

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「出してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご提出いただきたく、お願い致します」
    →意味は『提出してもらいたい、お願いします』

あるいは単に、

  • 例文「ご提出をお願い致します」
    →意味は『提出をお願いします』

としてもOKです。

※「お願い申し上げます」としても丁寧

※「よろしくお願い致します」というようにしても丁寧

※「お出しいただきたくお願い致します」に言い換えできます。

いずれもシンプルかつ丁寧な敬語フレーズであり、ビジネスメールや電話対応でよくつかうフレーズです。

目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。

「いただきたく」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+希望「~したい」

④ご提出いただければと存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「出してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご提出いただければと存じます」

意味は『提出してもらえたらと思います』

※「お出しいただければと存じます」に言い換えOK

「~してもらえたらと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「れば」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

⑤ご提出いただきたく存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「出してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご提出いただきたく存じます」

意味は『提出してもらいたいと思います』

※「お出しいただきたく存じます」としても丁寧

「~してもらいたいと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

「いただきたく」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+願望の「~たい」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

⑥ご提出いただければ幸いです

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「出してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご提出いただければ幸いです」

意味は『提出してもらえたら嬉しいなぁ、幸せだなぁ』

つまり『提出してもらえたら嬉しいです』

※「お出しいただければ幸いです」としても丁寧

相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「~れば」

「幸いです」は「幸い」+丁寧語「です」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

「~いただければ幸いです」という敬語フレーズはお願い・依頼のビジネスメールでよく使います。以下の例文もご参考にどうぞ。

ほかにも似たような敬語には以下のようなフレーズもあります。

  • 例文「ご提出いただけますと幸いです」
  • 例文「ご提出いただけましたら幸いです」
  • 例文「ご提出いただけますと幸甚に存じます」
  • 例文「ご提出いただけましたら幸甚に存じます」
  • 例文「ご提出いただければ幸甚に存じます」
  • 例文「ご提出いただけますと幸いです」
  • 例文「ご提出いただけますと幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

⑦ご提出くださいますようお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「出してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご提出くださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご提出くださいますようお願い致します」

意味は『提出してくれるようお願いします』

※「お願い申し上げます = お願い致します」に言い換えOK

※「お出しくださいますようお願い申し上げます」としても丁寧

「ください」単体としての意味は「〜してくれ」「〜して欲しい」の丁寧な言いまわしと考えることができます。

が、

「ください」は敬語ではあるものの、結局のところ命令形であるために強い口調となります。

そこで「ますようにお願い」と続けることで「お願い」とすり替え、やんわ〜りとした表現にしています。とても丁寧な敬語フレーズと言えますね。

たとえば、

  1. ご査収くださいますようお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取ってくれるようお願い!」
  2. ご検討くださいますようお願い申し上げます
    意味「検討してくれるようお願い!」
  3. ご確認くださいますようお願い申し上げます
    意味「確認してくれるようお願い!」
  4. ご了承くださいますようお願い申し上げます
    意味「納得してくれるようお願い!」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「●●くださいますようお願い〜」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

⑧ご提出いただきますよう・賜りますよう〜

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「出してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご提出いただきますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご提出いただけますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご提出賜りますようお願い申し上げます」

意味はどちらも『提出してもらうようお願いします』

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

※「お出しいただきますようお願い申し上げます」としても丁寧

「いただきますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+丁寧語”ます”+”ように”

「いただけますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+可能形+丁寧語”ます”+”ように”

「賜りますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜賜る」+丁寧語”ます”+”ように”

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

賜る(たまわる)という敬語のほうがよりカチッとした表現になりますので、文書など公式なビジネスシーンではかならず「賜る」を使います。

普段のメールであれば「いただきますよう」でOK。

「くださいますよう」「いただきますよう・いただけますよう・賜りますよう」はニュアンスが違うものの、どれも結局のところ「~してほしい」と言いたいので同じです。

なお「ご了承賜りますよう~」というように「」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

⑨ご提出のほどお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「出してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご提出のほどお願い申し上げます」
  • 例文「ご提出のほどお願い致します」

意味は「提出してくれるようお願いします」となります。

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

ここで「ご提出のほど」の「のほど」は限定を避ける言い方で、意味としては「〜してもらうよう」「〜してくれるよう」と考えることができます。

断定をさけて表現をやわらげるのに用いる語です。

たとえば、

  1. ご査収のほどお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取るよう、お願い」
  2. お取り計らいのほどお願い申し上げます
    意味「物事をうまく進めてくれるよう、お願い」
  3. ご検討のほどお願い申し上げます
    意味「検討してくれるよう、お願い」
  4. ご了承のほどお願い申し上げます
    意味「納得してくれるよう、お願い」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「〜のほど」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

先ほどとおなじく「お願い申し上げます」は「お願いいたします」「お願い致します」と言い換えできます。

⑩~その他いろいろな言い換え敬語

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。

  • 例文「ご提出をお願い致します
    ※意味は「提出をお願いする」
  • 例文「ご提出いただきたく、お願い致します
    意味は「提出してほしい、お願いします」
  • 例文「ご提出いただけましたら幸いです
    ※意味は「提出してもらえたら嬉しいです」
  • 例文「ご提出いただけましたら幸甚に存じます
    ※意味は「提出してもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「ご提出いただければ幸甚に存じます
    ※意味は「提出してもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「ご提出いただけますか?
    ※意味は「提出してもらえるか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
  • 例文「ご提出いただけますでしょうか?
    ※意味は「提出してもらえるだろうか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
  • 例文「ご提出いただけますと幸いです
  • 例文「ご提出いただけますと幸甚に存じます
  • 例文「ご提出賜りますと幸いです
  • 例文「ご提出賜りますと幸甚に存じます
  • 例文「ご提出賜れましたら幸いです
  • 例文「ご提出賜れましたら幸甚に存じます

※すべて「お出しいただく・お出しくださる」を使ったフレーズに言い換えOK

・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

ビジネス会話・電話対応では”ご提出いただけますか?”

ビジネスメールではなく会話や電話対応シーンであれば…

「ご提出くださいますようお願い申し上げます」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話対応では…

  • 【例文】ご提出いただけますか?
  • 【例文】ご提出いただけますでしょうか?
  • 【例文】ご提出願えますでしょうか?

※もちろん “ご提出ください”or”ご提出くださいませ” としてもOK

※すべて「お出しいただく・お出しくださる」を使ったフレーズに言い換えOK

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「提出してもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

敬語の解説

ご提出いただけますか?」「ご提出いただけますでしょうか?

の敬語の成り立ちとしては…

  • “提出する”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「ご提出いただく」
  • 可能形にして「ご提出いただける」
  • さらに丁寧語”ます”で「ご提出いただけます」
  • 疑問形にして「ご提出いただけますか?」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「ご提出いただけますでしょうか?」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。

ビジネスメール例文【全文】

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「出してください」の丁寧な言い換えをつかったビジネスメール例文を紹介します。どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしていますので、ご参考にどうぞ。

例文①アンケート依頼ビジネスメール

-ビジネスメール例文-

メール件名:残業時間に関するアンケート実施

各位

突然のご連絡、大変失礼いたします。

このたび人事労務部では残業時間の申請と実質の乖離を防ぐため、残業時間に関するアンケート調査を実施する運びとなりました。

つきまして、添付エクセルのとおり質問フォームを作成いたしましたので、ご記入の上、ご提出いただければと存じます。

なお本メールは残業の申請が月30時間を超過している社員の皆さまへ一斉送信しております。

お忙しいところ大変お手数ではございますが、お力添えのほど何卒よろしくお願い致します。

人事部 のまど

こんな感じでつかうと丁寧なビジネスメールになります。

例文②提出の催促ビジネスメール

-ビジネスメール例文-

メール件名:転送Fw:【再送】残業時間に関するアンケート実施

各位

たびたび失礼いたします。

さて、先般お願いしておりました残業時間に関するアンケート調査の件、その後いかがでしょうか。

お忙しいところ大変恐れ入りますが、
部内で報告が必要なため明日中に添付フォームにご記入の上、ご提出くださいますようお願い申し上げます。

なお、このメールはご返答がまだの方へ送付しております。行き違いでご連絡いただいておりましたら申し訳ありません。

何卒宜しくお願い致します。

人事部 ノマド

こんな感じでつかうと丁寧なビジネスメールになります。

ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ

あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。

ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「ご提出」

ここでは、

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。

+前置きに添えるフレーズを!

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「ご提出」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。

たとえば以下のようなフレーズがあります。

  • どうか
    例文「どうかご提出くださいますようお願い申し上げます」
    例文「どうかご提出くださいますようお願い致します」
    例文「どうかご提出いただければ幸いです」
    例文「どうかご提出いただければと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます」
  • 何卒=どうか
    例文「何卒ご提出くださいますようお願い申し上げます」
    例文「何卒ご提出くださいますようお願い致します」
    例文「何卒ご提出いただければ幸いです」
    例文「何卒ご提出いただければと存じます。よろしくお願い申し上げます」

+気づかいの敬語フレーズもGood

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「ご提出」の前置きには強調するフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」だけでなく、申し訳なく思う気持ちや、相手を気づかうフレーズをもってきても丁寧です。

たとえば「誠に勝手を申し上げますが」などと組み合わせ、以下例文のようにすると好感がもてますね。上司や目上にはもちろんのこと、取引先のメールにも使える丁寧な例文にしています。

  • 恐縮=申し訳なく思うこと
    「お忙しいところ恐縮ではございますがご提出〜」
    「お忙しいところ大変恐縮ではございますがご提出〜」
    「たびたび恐縮ではございますがご提出〜」
  • 恐れ入る=申し訳なく思う
    「お忙しいところ恐れ入りますがご提出〜」
    「お忙しいところ大変恐れ入りますがご提出〜」
    「たびたび恐れ入りますがご提出〜」
  • お手数=お手間
    「お忙しいところお手数お掛けしますがご提出〜」
    「お忙しいところ大変お手数ではございますがご提出〜」
  • 勝手を申し上げる=自分勝手を言う
    「誠に勝手を申し上げますがご提出〜」
  • ご無理申し上げる = 無理を言う
    「ご無理申し上げますが、何卒ご提出のほどお願い申し上げます」
  • ご多忙とは存じますが=忙しいとは思うけど
    「ご多忙とは存じますがご提出〜」

結局どれがもっとも丁寧?

あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。

ここまで紹介した言い換え例文の丁寧レベルを整理しておきます。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご提出ください
  2. ご提出くださいませ
  3. ご提出いただけますか?
  4. ご提出いただけますでしょうか?

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご提出ください
  2. ご提出くださいませ
  3. ご提出いただけますか
  4. ご提出いただけますでしょうか
  5. ご提出をお願い致します
  6. ご提出いただきたく、お願い致します
  7. ご提出いただきたく存じます
  8. ご提出いただければと存じます
  9. ご提出のほどお願い申し上げます
  10. ご提出くださいますようお願い申し上げます
  11. ご提出いただきますようお願い申し上げます
  12. ご提出いただけますようお願い申し上げます

注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご提出くださいませ
  2. ご提出をお願い致します
  3. ご提出いただきたく、お願い致します
  4. ご提出いただきたく存じます
  5. ご提出いただければと存じます
  6. ご提出いただきますようお願い申し上げます
  7. ご提出いただけますようお願い申し上げます
  8. ご提出くださいますようお願い申し上げます
  9. ご提出いただければ幸いです
  10. ご提出いただければ幸甚に存じます
  11. ご提出いただけましたら幸いです
  12. ご提出いただけますと幸いです
  13. ご提出いただけますと幸甚に存じます
  14. ご提出いただけましたら幸甚でございます
  15. ご提出いただけましたら幸甚に存じます

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご提出賜りますようお願い申し上げます
  2. ご提出いただければ幸いです
  3. ご提出いただければ幸甚に存じます
  4. ご提出いただけましたら幸いです
  5. ご提出いただけましたら幸甚でございます
  6. ご提出いただけましたら幸甚に存じます
  7. ご提出賜りますと幸いです
  8. ご提出賜れますと幸いです
  9. ご提出賜りましたら幸いです
  10. ご提出賜れましたら幸いです
  11. ご提出賜りますと幸甚に存じます
  12. ご提出賜れますと幸甚に存じます
  13. ご提出賜りましたら幸甚に存じます
  14. ご提出賜れましたら幸甚に存じます

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう

“お出し”に言い換えOK

ここでひとつ追記。

「ご提出いただく・ご提出くださる」は「お出しいただく・お出しくださる」をつかった敬語に言い換えることもできます。

「提出する」ということはつまり「出す」ことなので、どちらも結局のところおなじことを言っている訳です。

そこで以下のような例文もビジネスシーンに使える丁寧な敬語フレーズとなります。

“お出し”をつかった言い換え例文

  • 例文「お出しください」
  • 例文「お出しくださいませ」
  • 例文「お出しいただきたく、お願い致します」
  • 例文「お出しくださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「お出しいただきますようお願い申し上げます」
  • 例文「お出しいただきたく存じます」
  • 例文「お出しいただければと存じます」
  • 例文「お出しいただければ幸いです」
  • 例文「お出しいただけましたら幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

【まとめ】ご提出の使い方

いろいろと散らかってきたので「ご提出ください」の言い換えと、ほかにもビジネスシーンで使える「ご提出」の使い方をまとめます。