「お控えください」の意味・より丁寧な言い換え敬語

「お控えください」は上司・目上に失礼?

ビジネスメールに使えるもっと丁寧な敬語ってなに?

とご心配のあなたへ。

「お控えください」は目上や上司・取引先へのビジネスメールに使っても失礼ということでは無いのですが…

時と場合によっては上から目線に感じられてしまうことがあります。

会話や電話対応であれば問題ないものの、ビジネスメールなど顔の見えないコミュニケーションではより丁寧な敬語に言い換えすると好感度UP。

より丁寧な言い換えにはたとえば、

  • 例文①お控えくださいませ
  • 例文②お控えいただきたく存じます
  • 例文③お控えいただければと存じます
  • 例文④お控えいただけますか?お控えいただけますでしょうか?
  • 例文⑤お控えいただきますようお願い申し上げます
  • 例文⑥お控えくださいますようお願い申し上げます
  • 例文⑦お控えいただければ幸いです
  • 例文⑧お控えいただけましたら幸甚に存じます

などあり。

これらの言い換えの丁寧レベルとしては「お控えくださいませ」がもっとも低く、例文⑦⑧がもっとも丁寧。

あとはどれも似たようなレベルです。

またシーンによってはやめてほしいの意味である「ご遠慮ください」をつかった言い換えもできます。

くわしくは本文にて。

それでは、

「お控えください」の意味、目上につかえるより丁寧な言い換え敬語、ビジネスシーンでの使い方(電話・メール・手紙・文書・社内上司・社外取引先・目上・就活・転職)、メール例文を紹介します。

※長文になりますので「見出し」より目的部分へどうぞ

この記事の目次

意味・敬語の解説

「お控えください」は「控えてほしい」という意味。

なぜこのような意味になるのか?

そもそもの意味と敬語について順をおって解説していきます。

控えるの意味

控える(ひかえる)の意味は…

  1. 待つ・待機する
  2. そばにいる
  3. 空間・時間が迫っている、近くに位置する、近くに予定される
  4. 度を越さないように、分量・度数などを少なめにおさえる。節制する
  5. 自制や配慮をして、それをやめておく。見合わせる

たとえば、

【例文】面接会場の外で控える →「待つ」の意味

【例文】最後の大会が8月に控えている →「迫る」の意味

【例文】ダイエット中にお酒を控える →「やめておく」の意味

のようにして使います。

ちなみに敬語はにするときは尊敬語or謙譲語「お(ご)」で「お控え」というようにします。

「自分がお控えする」のであれば謙譲語としての使い方。

上司・目上・取引先などの「相手がお控えくださる」のであれば尊敬語としての使い方。

“お控えください”の意味は「控えてくれ」

「お控えください」のそもそもの意味は…

「控えてほしい」
「控えてくれ」

このように解釈できます。

控えるは「①待つ」「②そばにいる」「③近い」「④自制する」「⑤やめておく」のいずれかの意味であるためシンプルに要約すると、

①待ってほしい・待機してほしい

②そばにいてほしい

③自制してほしい・やめてほしい

のどれかの意味に解釈できます。

なお「お控えしてください」は間違い敬語であるためご注意を。

“お控えください”の敬語の種類

「お控えください」を敬語としてみていくと…以下のようになりたちます。

  • もとになる単語「控える」に尊敬語”お(ご)”で「お控え」
  • さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「お控えくださる」
  • さらに命令形にして「お控えください」

※ 漢字表記「下さい」vs ひらがな表記「ください」はどちらもOK

このようにして元になる語「控える」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

ちなみに敬語「お(ご)」は…

「自分がお控えする」のであれば謙譲語としての使い方。

上司・目上・取引先などの「相手がお控えくださる」のであれば尊敬語としての使い方。

というように2パターンあります。

強い口調となる敬語”お控えください”

ここでひとつ注意点を。

「お控えください」だけでなく「お(ご)~ください」という敬語は、つよい口調に感じられることがあります。

なぜなら「ください」は敬語ではあるものの結局のところ命令形であるから。

極端なたとえですが、よく母親が子供に

「はやく片付けなさい!!」
「静かにしなさい!!」

といっているのを耳にします。

「~なさい」は”する”の尊敬語”なさる”の命令形。

尊敬語”くださる”の命令形「お(ご)~ください」と似たような成り立ちです。

どちらかというと「お(ご)~ください」のほうが丁寧ではありますが…どちらも結局のところ命令形であり、上から目線に感じられることがあります。

もちろん人それぞれ、感じ方はことなります。

私のようにまったく気にしない人もいれば気分を損ねる上司・目上もいます。

だからといって敬語は丁寧であればよいというわけでもなく、バカ丁寧だとそれはそれで問題あり(”慇懃無礼”-“いんぎんぶれい”といいます)。

で、

シンプルな敬語をつかいすぎると失礼だと言われたり…

本当にむずかしいのですよね。

したがってどんな敬語を使うかは状況や相手を考えてあなたの判断にゆだねられます。

いろんな敬語を知っておくことが重要

もっとも重要なことは、

いろんな敬語フレーズを知っておくこと。

そうすればビジネスシーンに応じてふさわしい敬語を使うことができるようになります。

社内の上司にメールするときは「お控えください」をつかい、取引先にメールするときは「お控えいただければ幸いです」をつかい…

というような感じ。

引き出しを多くもっておくと臨機応変に使い分けすることができます。

そういう意味でこれから紹介する言い換え敬語はどれも本当によくつかいます。

覚えておくと必ず役に立つことでしょう。

丁寧な言い換え敬語

ここまでの解説で「お控えください」が敬語として正しいこと、時と場合によってはイマイチになるということが分かりました。

ここからは、

じゃあどういう風に言い換えすればより丁寧な敬語になるの?

という点についてみていきます。

①お控えくださいませ

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お控えください」の言い換え敬語

  • 例文「お控えくださいませ」

意味は『控えてください』

※ 漢字表記「下さい」vs ひらがな表記「ください」はどちらもOK

尊敬語「お控えくださる」に丁寧語”ます”の命令形「ませ」をつかい丁寧な敬語フレーズにしています。

命令形である点において「お控えください」とたいして違いはありませんが、丁寧語「ませ」を添えることで、よりやわらかい印象となりますね。

「〜くださいませ」は女性がよくつかうフレーズであるため、女性敬語だと言われることもあります。

ただ実際には男性であろうと女性であろうと違和感なくつかえます。

②お控えいただければと存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お控えください」の言い換え敬語

  • 例文「お控えいただければと存じます」

意味は『控えてもらえたらと思います』

「~してもらえたらと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「れば」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

③お控えいただきたく存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お控えください」の言い換え敬語

  • 例文「お控えいただきたく存じます」

意味は『控えてもらいたいと思います』

「~してもらいたいと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

「いただきたく」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+願望の「~たい」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

④お控えいただければ幸いです

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お控えください」の言い換え敬語

  • 例文「お控えいただければ幸いです」

意味は『控えてもらえたら嬉しいなぁ、幸せだなぁ』

つまり『控えてもらえたら嬉しいです』

相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「~れば」

「幸いです」は「幸い」+丁寧語「です」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

「~いただければ幸いです」という敬語フレーズはお願い・依頼のビジネスメールでよく使います。以下の例文もご参考にどうぞ。

ほかにも似たような敬語には以下のようなフレーズもあります。

  • 例文「お控えいただけましたら幸いです」
  • 例文「お控えいただけましたら幸甚に存じます」
  • 例文「お控えいただければ幸甚に存じます」
  • 例文「お控えいただけますと幸いです」
  • 例文「お控えいただけますと幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

⑤お控えくださいますようお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お控えください」の言い換え敬語

  • 例文「お控えくださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「お控えくださいますようお願い致します」

意味は『控えてくれるようお願いします』

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

「ください」単体としての意味は「〜してくれ」「〜して欲しい」の丁寧な言いまわしと考えることができます。

が、

「ください」は敬語ではあるものの、結局のところ命令形であるために強い口調となります。

そこで「ますようにお願い」と続けることで「お願い」とすり替え、やんわ〜りとした表現にしています。とても丁寧な敬語フレーズと言えますね。

たとえば、

  1. ご査収くださいますようお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取ってくれるようお願い!」
  2. ご検討くださいますようお願い申し上げます
    意味「検討してくれるようお願い!」
  3. ご確認くださいますようお願い申し上げます
    意味「確認してくれるようお願い!」
  4. ご了承くださいますようお願い申し上げます
    意味「納得してくれるようお願い!」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「●●くださいますようお願い〜」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

⑥お控えいただきますようお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「お控えください」の言い換え敬語

  • 例文「お控えいただきますようお願い申し上げます」
  • 例文「お控えいただけますようお願い申し上げます」
  • 例文「お控え賜りますようお願い申し上げます」

意味はどれも『控えてもらうようお願いします』

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

「いただきますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+丁寧語”ます”+”ように”

「いただけますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+可能形+丁寧語”ます”+”ように”

「賜りますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜賜る」+丁寧語”ます”+”ように”

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

賜る(たまわる)という敬語のほうがよりカチッとした表現になりますので、文書など公式なビジネスシーンではかならず「賜る」を使います。

普段のメールであれば「いただきますよう」でOK。

「くださいますよう」「いただきますよう・いただけますよう・賜りますよう」はニュアンスが違うものの、どれも結局のところ「~してほしい」と言いたいので同じです。

なお「ご了承賜りますよう~」というように「」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

⑦~その他いろいろな言い換え敬語

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。

  • 例文「お控えいただきたく、お願い致します
    意味は「控えてほしい、お願いします」
  • 例文「お控えいただけましたら幸いです
    ※意味は「控えてもらえたら嬉しいです」
  • 例文「お控えいただけましたら幸甚に存じます
    ※意味は「控えてもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お控えいただければ幸甚に存じます
    ※意味は「控えてもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お控えいただけますと幸いです
    ※意味は「控えてもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お控えいただけますと幸甚に存じます
    ※意味は「控えてもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お控えいただけますか?
    ※意味は「控えてもらえるか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
  • 例文「お控えいただけますでしょうか?
    ※意味は「控えてもらえるだろうか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」

ビジネス会話・電話対応では”お控えいただけますか?”

ビジネスメールではなく会話や電話対応シーンであれば…

「お控えくださいますようお願い申し上げます」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話対応では…

  • 【例文】お控えいただけますか?
  • 【例文】お控えいただけますでしょうか?
  • 【例文】お控え願えますでしょうか?

※もちろん「お控えください」としてもOK

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「控えてもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

敬語の解説

お控えいただけますか?」「お控えいただけますでしょうか?

の敬語の成り立ちとしては…

  • “控える”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「お控えいただく」
  • 可能形にして「お控えいただける」
  • さらに丁寧語”ます”で「お控えいただけます」
  • 疑問形にして「お控えいただけますか?」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「お控えいただけますでしょうか?」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。

シーンに応じて”ご遠慮”としても丁寧

ここでひとつ追記。

「お控えいただく・お控えくださる」は「ご遠慮いただく・ご遠慮くださる」をつかった敬語に言い換えることもできます。

「控える」ということはつまり「遠慮する」ことなので、どちらも結局のところおなじことを言っている訳です。

遠慮の意味は”慎み控えること”

遠慮(読み:えんりょ)のそもそもの意味は…

  1. 人に対して、言葉や行動を慎み控えること。

  2. 辞退すること。また、ある場所から引き下がること。

たとえば、

【例文】遠慮なくご連絡ださい →「控える」の意味

【例文】会議室での喫煙はご遠慮ください →「控える」の意味

【例文】飲み会への出席を遠慮いたします →「辞退する」の意味

のようにして使います。

ちなみに敬語は「遠慮」に尊敬語or謙譲語「お(ご)」で「ご遠慮」というようになります。

「自分がご遠慮する」のであれば謙譲語としての使い方。

上司・目上・取引先などの「相手がご遠慮くださる」のであれば尊敬語としての使い方。

というように2パターンあります。

“ご遠慮ください”だと意味は「遠慮してくれ」

「ご遠慮ください」としたときの意味は…

「遠慮してほしい」
「遠慮してくれ」

遠慮は「①控える」「②辞退する」のどちらかの意味であるためシンプルに要約すると、

①控えてほしい・止めてほしい

②辞退してほしい

のどちらかの意味に解釈できます。

ここで「ご遠慮」の”お(ご)”は尊敬語。自分の行為ではなく相手に「遠慮してくれ!」「遠慮してほしい!」という意味になります。

使い方は文字どおり上司や目上・取引先になにかしら遠慮してほしいときのビジネスシーンで使われます。

なお「ご遠慮してください」は間違い敬語であるためご注意を。

“ご遠慮”をつかった言い換え例文

下にいくほど丁寧なフレーズになります。

  • 例文「ご遠慮ください」
  • 例文「ご遠慮くださいませ」
  • 例文「ご遠慮いただきたく、お願い致します」
  • 例文「ご遠慮いただきたく存じます」
  • 例文「ご遠慮いただければと存じます」
  • 例文「ご遠慮のほどお願い申し上げます」
  • 例文「ご遠慮くださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご遠慮いただきますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご遠慮いただければ幸いです」
  • 例文「ご遠慮賜りますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご遠慮いただけましたら幸甚に存じます」
  • 例文「ご遠慮賜れますと幸甚に存じます」
  • 例文「ご遠慮賜れましたら幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

補)敬語の解説はこれまでと重複するため省きます

ビジネスメール例文【全文】

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「控えてください」の丁寧な言い換えをつかったビジネスメール例文を紹介します。どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしていますので、ご参考にどうぞ。

ビジネスメール例文①懇親会の案内

メール件名:【全社】懇親会開催のご案内

●●グループ
社員の皆さま (社内全員)

お疲れ様です。
幹事を務めさせて頂きます、総務部・ノマドと申します。

さて首記の件、日頃のご慰労をかねて●●グループ全社の懇親会を下記のとおり開催いたします。

仕事では関わることの少ない部署間の交流を深めるための、懇親の場といたしたく存じます。
皆様お誘い合わせの上、ぜひご参加ください。

どうぞよろしくお願いいたします。

①日時:1月30日(木)18:30~
※本社1階に18:00集合 → 移動
②場所:●●ホテル15階
※地図を別途添付いたします
③会費:1000円/人(当日受付にて徴収)
④緊急連絡先:
・xxx(幹事・ノマド)
・xxx(副幹事・野間子)

なお会場は貸切となりますが、ホテルには宿泊の方々・ゲストもいらっしゃいます。マナーを欠くような行為はくれぐれもお控えください。

以上

************
幹事
総務部 ノマド
************

※「周囲の方々へ十分にご配慮いただきますようお願い申し上げます」というように「ご配慮」をつかった言い換えもOK

※ また「ご遠慮」を使っても丁寧

公式なメールで箇条書きを使うときには「記~箇条書き~以上」のようにする。「記」は中央ぞろえ、「以上」は右寄せだが、ビジネスメールでは相手のメール環境によってレイアウトが崩れるのでどちらも左寄せでよい

ビジネスメール例文②ゴルフコンペの案内

メール件名①●●ゴルフコンペ開催のご案内
メール件名②【10月10日】●●ゴルフコンペ開催のご案内

営業部 各位 (社内各位)

お疲れ様です。
幹事を務めさせて頂きます、営業部ノマドです。

さわやかな季節を迎え、皆様ご清祥にお過ごしのこととお喜び申し上げます。

さて、恒例となっております「ノマド杯2018ゴルフコンペ」につき、下記のとおり開催いたします。

なお、本メールはご参加される方全員へお送りしております。
急用などでご欠席される場合は事前に小職までお申し付けください。

また当日は一般の方々もご利用なさいます

周囲へ迷惑となるような行為はくれぐれもお控えいただきますよう、あわせてお願い申し上げます。

どうぞ宜しくお願いいたします。

①日時:10月10日(土)7:30開幕式
※開幕式に間に合うようご集合ください
②場所:ノマド・カントリークラブ
③組合せ・ルール:添付ファイルをご参照ください
④スケジュール
7:30 開幕式
8:00 始球式 & 一組目スタート
15:00 成績発表・懇親会
16:00 閉幕
⑤交通のご案内
・クラブバス – 6:00 xx駅●口発
・電車 – 最寄xx駅
・車  – xx高速インター出口より30分

以上

************
幹事
総務部 ノマド
************

「周囲の方々へ十分にご配慮いただきますようお願い申し上げます」というように「ご配慮」をつかった言い換えもOK。また「ご遠慮」を使っても丁寧

ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ

あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。

ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「お控え」

ここでは、

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。

+前置きに添えるフレーズを!

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お控え」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。

たとえば以下のようなフレーズがあります。

  • どうか
    例文「どうかお控えくださいますようお願い申し上げます」
    例文「どうかお控えくださいますようお願い致します」
    例文「どうかお控えいただければ幸いです」
    例文「どうかお控えいただければと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます」
  • 何卒=どうか
    例文「何卒お控えくださいますようお願い申し上げます」
    例文「何卒お控えくださいますようお願い致します」
    例文「何卒お控えいただければ幸いです」
    例文「何卒お控えいただければと存じます。よろしくお願い申し上げます」
  • くれぐれも=どうか or 念押し
    例文「くれぐれもお控えくださいますようお願い申し上げます」
    例文「くれぐれもお控えくださいますようお願い致します」
    例文「くれぐれもお控えいただければ幸いです」
    例文「くれぐれもお控えいただければと存じます。よろしくお願い申し上げます」

+気づかいの敬語フレーズもGood

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お控え」の前置きには強調するフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」だけでなく、申し訳なく思う気持ちや、相手を気づかうフレーズをもってきても丁寧です。

たとえば「誠に勝手を申し上げますが」などと組み合わせ、以下例文のようにすると好感がもてますね。上司や目上にはもちろんのこと、取引先のメールにも使える丁寧な例文にしています。

  • 恐縮=申し訳なく思うこと
    「恐縮ではございますがお控え〜」
    「大変恐縮ではございますがお控え〜」
    「たびたび恐縮ではございますがお控え〜」
  • 恐れ入る=申し訳なく思う
    「恐れ入りますがお控え〜」
    「大変恐れ入りますがお控え〜」
    「たびたび恐れ入りますがお控え〜」
  • 勝手を申し上げる=自分勝手を言う
    「誠に勝手を申し上げますがお控え〜」
  • ご無理申し上げる = 無理を言う
    「ご無理申し上げますが、何卒お控えのほどお願い申し上げます」
  • ご迷惑お掛けしますが=迷惑をかけるけど
    「ご迷惑お掛けしますがお控え〜」
    「ご迷惑お掛けいたしますがお控え〜」
  • ご不便お掛けしますが=不便をかけるけど
    「ご不便お掛けしますがお控え〜」
    「ご不便お掛けいたしますがお控え〜」

結局どれがもっとも丁寧?

あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。

ここまで紹介した言い換え例文の丁寧レベルを整理しておきます。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お控えください
  2. お控えくださいませ
  3. お控えいただけますか?
  4. お控えいただけますでしょうか?

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お控えください
  2. お控えくださいませ
  3. お控えいただけますか
  4. お控えいただけますでしょうか
  5. お控えいただきたく、お願い致します
  6. お控えいただきたく存じます
  7. お控えいただければと存じます
  8. お控えくださいますようお願い申し上げます
  9. お控えいただきますようお願い申し上げます
  10. お控えいただけますようお願い申し上げます

注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お控えくださいませ
  2. お控えいただきたく、お願い致します
  3. お控えいただきたく存じます
  4. お控えいただければと存じます
  5. お控えいただきますようお願い申し上げます
  6. お控えいただけますようお願い申し上げます
  7. お控えくださいますようお願い申し上げます
  8. お控えいただければ幸いです
  9. お控えいただければ幸甚に存じます
  10. お控えいただけましたら幸いです
  11. お控えいただけましたら幸甚でございます
  12. お控えいただけましたら幸甚に存じます

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お控え賜りますようお願い申し上げます
  2. お控えいただければ幸いです
  3. お控えいただければ幸甚に存じます
  4. お控えいただけましたら幸いです
  5. お控えいただけましたら幸甚でございます
  6. お控えいただけましたら幸甚に存じます
  7. お控え賜りますと幸いです
  8. お控え賜れますと幸いです
  9. お控え賜りましたら幸いです
  10. お控え賜れましたら幸いです
  11. お控え賜りますと幸甚に存じます
  12. お控え賜れますと幸甚に存じます
  13. お控え賜りましたら幸甚に存じます
  14. お控え賜れましたら幸甚に存じます

なお「ご了承賜りますよう~」というように「」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう

【まとめ】お控えの使い方

いろいろと散らかってきたので「お控えください」の言い換えと、ほかにもビジネスシーンで使える「お控え」の使い方をまとめます。