ご指導ご鞭撻(ごしどう ごべんたつ)意味と使い方・例文

ご指導ご鞭撻(読み:ごしどう ごべんたつ)の意味、ビジネスシーン(メール・手紙・文書・社内上司・社外・目上・就活・転職)にふさわしい使い方、注意点について。

ビジネスメールの例文つきで誰よりも正しく解説する記事。

この記事の目次

ご指導ご鞭撻 の意味

まずは意味のまとめから。

ご鞭撻の意味は「努力するように励ますこと、激励すること」

「ご鞭撻(ごべんたつ)」の意味は…

「努力するように励ますこと」あるいは「激励すること」

「ご鞭撻」のもととなる単語は「鞭撻」であり尊敬語「ご」をつかって敬語にしています。

  1. 鞭(べん)は訓読みだと「むち」となり、拷問などで使われるムチの意味
  2. 撻(たつ)は「打つ」の意味

上記2つの意味を考えると「鞭撻」は「ムチを打つ」が直訳です。

ただし現代ではこのような使い方はしませんね。

「ムチを打つ ➡︎ ムチを打つかのように相手を激励する」ということですので「鞭撻」の意味は「努力するように励ますこと」あるいは「激励すること」と解釈するのが妥当です。

「ご指導ご鞭撻」の意味は「指導し激励すること」

「ご指導ご鞭撻」の意味は「指導し激励すること」

「ご指導ご鞭撻」のもととなる単語は「指導」「鞭撻」であり尊敬語「ご」をつかって敬語にしています。

ご指導ご鞭撻 の使い方

つづいて「ご指導ご鞭撻」の使い方について。

使い方はおもに2つ。

  1. 挨拶ビジネス文書あるいは挨拶メールの結び・締めの挨拶
  2. 年賀状・暑中見舞い・寒中見舞いなどの結び挨拶

といったビジネスシーンで使います。

使い方①何かしらの挨拶メールの結び(とくに対上司・目上)

「ご指導ご鞭撻」の使い方その1

何かしらの挨拶ビジネス文書や挨拶メールの結びとして使います。といってもほとんど決まりきった使い方しかしません。

  • 例文「今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます」※ビジネスメール
  • 例文「本年もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」※年賀状
  • 例文「まだまだ至らぬ私たちではございますが、今後ともご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」※結婚の挨拶メール結び

のようにして、挨拶をともなうビジネス文書やビジネスメールで結び・締めくくりとして使われます。

挨拶の中には「異動の挨拶」「退職の挨拶」「就任の挨拶」「着任の挨拶」「退任の挨拶」などがありますね。

具体的にはたとえば、異動の挨拶メールをするとき。

「さて私こと、4月1日付で大阪支社勤務を命ぜられ過日着任いたしました。(中略)今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」

みたいにメール結びとして使えます。

まぁ、ようするに「今後もよろしくね!」という意味なのです。難しいようでしたら「今後もよろしくね!」のカッコつけた表現だということを覚えておけばよいでしょう。

使い方②年賀状・年賀欠礼状・暑中寒中見舞いなど特殊なビジネス手紙の結び(とくに対上司・目上)

「ご指導ご鞭撻」の使い方その2

こちらも挨拶の一部ではありますが、年賀状や暑中寒中見舞いに結びとして使われます。例文は使い方①と重複するため省略します。

  • 例文「より一層仕事に精進して参る所存でございます。本年もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」※年賀状

ご指導ご鞭撻は社内(上司や目上・先輩)の相手に使う

ひとつ注意点として、

「ご指導ご鞭撻」は社内メールでよく使う表現であり社外メールではあまり適切ではありません。

なぜなら、あなたを指導するのは社内の上司や先輩であるはずで、社外の相手はあなたのことを指導する立場にはないから。

社外むけの挨拶文書・挨拶メールの結びには以下のようなフレーズを使うべき。

「今後とも倍旧のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます」
「お引き立てを賜りますよう〜」※読み:おひきたて=ひいきにすること
「ご厚情を賜りますよう〜」※読み:ごこうじょう=厚い情け
「ご高配を賜りますよう〜」※読み:ごこうはい=お心遣い、お心配り
「ご支援を賜りますよう〜」※読み:ごしえん
「ご厚誼を賜りますよう〜」※読み:ごこうぎ=親しいお付き合い

あとに続く「〜のほど・〜を頂きますよう・〜を賜りますよう」

「ご指導ご鞭撻」はあとに文章を続けてビジネスメールや文書・年賀状・手紙の結びを作ります。すでに登場してはいますがおもに3つの使い方がありますので、まとめとして紹介しておきます。

  1. ご指導ご鞭撻のほどお願いいたします・お願い申し上げます
    意味は「指導し激励してもらうようお願い」
    「〜のほど」に深い意味はない
  2. ご指導ご鞭撻を頂きますようお願いいたします・お願い申し上げます
    意味は「指導し激励してもらうようお願い」
    「いただく」は「もらう」の謙譲語
    「ますよう」は「ように」に丁寧語「ます」をつけた敬語
  3. ご指導ご鞭撻を賜りますようお願いいたします・お願い申し上げます
    意味は「指導し激励してもらうようお願い」
    「賜る」は「もらう」の謙譲語
    「ますよう」は「ように」に丁寧語「ます」をつけた敬語

ざっくりとした解説はこれにて終了。

ここからはよく使う例文とその意味を紹介しておきます。

例文①ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします・お願い申し上げます

「ご指導ご鞭撻」のビジネスシーン(メール/手紙/文書/社内上司/社外取引先/目上/就活/転職)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

  • 例文「ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」
  • 例文「ご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます」

意味「指導し激励してもらうようお願いします」

ご指導ご鞭撻の意味はすでに登場したとおり「指導し激励すること」

「〜のほど」は限定を避ける言い方ですが、意味としては「〜してもらうよう」「〜してくれるよう」と考えることができます。

断定をさけて表現をやわらげるのに用いる語です。

たとえば、

  1. ご査収のほどお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取るよう、お願い」
  2. お取り計らいのほどお願い申し上げます
    意味「物事をうまく進めてくれるよう、お願い」
  3. ご確認のほどお願い申し上げます
    意味「確認してくれるよう、お願い」
  4. ご了承のほどお願い申し上げます
    意味「了解してもらうよう、お願い」

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「〜のほど」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

使い方「ビジネスメール・年賀状・文書の結び」

ビジネスメールや年賀状・手紙の結びとして「今後ともよろしくお願いいたします」と同じようなニュアンスで使われます(本当は違う意味ですが…)

ただし上司や目上・先輩など社内の相手につかい、取引先など社外の相手につかうのは一般的ではありません。

以下のような例文で使われます。

ビジネスシーンの例文

  • ビジネスメールの例文(結びの挨拶)
    「今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」
    「今後ともご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします」
  • 年賀状の例文(結び挨拶)
    「本年もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」
    「本年もご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします」
  • 結婚式の挨拶(スピーチ)
    「まだまだ未熟な私たちですが、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます」

※よろしくお願いいたします=お願い申し上げます に言い換えできる

例文②ご指導ご鞭撻を賜りますようお願いいたします・お願い申し上げます

「ご指導ご鞭撻」のビジネスシーン(メール/手紙/文書/社内上司/社外取引先/目上/就活/転職)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

  • 例文「ご指導ご鞭撻を賜りますようお願いいたします」
  • 例文「ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」

意味「指導し激励してもらうようお願いします」

ご指導ご鞭撻の意味はすでに登場したとおり「指導し激励すること」

賜る(たまわる)は「もらう」の謙譲語

さらに「〜ように」に丁寧語「ます」をつかい「〜ますように」とし、

「賜りますよう」として敬語にしています。

  1. ご指導ご鞭撻 = 指導し激励すること
  2. 賜る = 「もらう」の謙譲語
  3. ますよう = 「するように」の意味の敬語
  4. お願い申し上げます = お願いのかしこまった敬語

これらの単語を合体させて意味を考えます。すると「ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」の意味は…

「指導し激励してもらうよう、お願いします」

のように解釈できます。

使い方「ビジネスメール・年賀状・文書の結び」

ビジネスメールや年賀状・手紙の結びとして「今後ともよろしくお願いいたします」と同じようなニュアンスで使われます(本当は違う意味ですが…)

ただし上司や目上・先輩など社内の相手につかい、取引先など社外の相手につかうのは一般的ではありません。

以下のような例文で使われます。

ビジネスシーンの例文

  • ビジネスメールの例文(結びの挨拶)
    「今後ともご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」
    「今後ともご指導ご鞭撻を賜りますよう何卒よろしくお願いいたします」
  • 年賀状の例文(結び挨拶)
    「本年もご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」
    「本年もご指導ご鞭撻を賜りますよう何卒よろしくお願いいたします」
  • 結婚式の挨拶(スピーチ)
    「まだまだ未熟な私たちですが、今後ともご指導ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます」

※よろしくお願いいたします=お願い申し上げます に言い換えできる

例文③ご指導ご鞭撻を頂きますようお願いいたします・お願い申し上げます

「ご指導ご鞭撻」のビジネスシーン(メール/手紙/文書/社内上司/社外取引先/目上/就活/転職)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

  • 例文「ご指導ご鞭撻を頂きますようお願いいたします」
  • 例文「ご指導ご鞭撻を頂きますようお願い申し上げます」

意味「指導し激励してもらうようお願いします」

  1. ご指導ご鞭撻 = 指導し激励すること
  2. いただく = 「もらう」の謙譲語
  3. ますよう = 「するように」の意味の敬語
  4. お願い申し上げます = お願いのかしこまった敬語

これらの単語を合体させて意味を考えます。すると「ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」の意味は…

「指導し激励してもらうよう、お願いします」

のように解釈できます。

使い方「ビジネスメール・年賀状・文書の結び」

ビジネスメールや年賀状・手紙の結びとして「今後ともよろしくお願いいたします」と同じようなニュアンスで使われます(本当は違う意味ですが…)

ただし上司や目上・先輩など社内の相手につかい、取引先など社外の相手につかうのは一般的ではありません。

以下のような例文で使われます。

ビジネスシーンの例文

  • ビジネスメールの例文(結びの挨拶)
    「今後ともご指導ご鞭撻を頂きますようお願い申し上げます」
    「今後ともご指導ご鞭撻を頂きますよう何卒よろしくお願いいたします」
  • 年賀状の例文(結び挨拶)
    「本年もご指導ご鞭撻を頂きますようお願い申し上げます」
    「本年もご指導ご鞭撻を頂きますよう何卒よろしくお願いいたします」
  • 結婚式の挨拶(スピーチ)
    「まだまだ未熟な私たちですが、今後ともご指導ご鞭撻を頂きますようよろしくお願い申し上げます」

※よろしくお願いいたします=お願い申し上げます に言い換えできる

その他いろいろな例文

「ご指導ご鞭撻」のビジネスシーン(メール/手紙/文書/社内上司/社外取引先/目上/就活/転職)にふさわしい使い方と、敬語フレーズを使った例文。

ほかにもビジネスシーンで使われることのある例文を紹介しておきます。

ご指導ご鞭撻をいただきありがとうございました

意味は「指導し激励してもらいありがとうございました」

ここで「いただく」は「もらう」の謙譲語です。

使い方はお礼のビジネスメールや手紙・ハガキ。

繰り返しにはなりますが「ご指導ご鞭撻」は上司など社内の相手につかうことの多いフレーズであり、取引先など社外の相手には別の敬語フレーズをつかいます。

ご指導ご鞭撻をいただきたく存じます

意味は「指導し激励してもらいたく思います」

ここで「いただく」は「もらう」の謙譲語、
「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」に丁寧語「ます」をくっつけた敬語。

使い方はビジネスメールの結び、とくに何かしらの挨拶をするときにつかうとよいでしょう。

ただし、あまり一般的な使い方ではなく以下のような結びのほうがよくつかいます。

▼より良い言い換え

  • 「より一層のご指導を賜りますようお願い申し上げます」
  • 「今後ともご指導ご鞭撻のほどお願いいたします」
  • 「今後ともご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」

繰り返しにはなりますが「ご指導ご鞭撻」は上司など社内の相手につかうことの多いフレーズであり、取引先など社外の相手には別の敬語フレーズをつかいます。

ご指導ご鞭撻のほど/ご指導ご鞭撻を頂きますよう/ご指導ご鞭撻を賜りますよう〜の違い

ここで少し横道にそれます。

ご指導ご鞭撻のほど」と似たような表現には「ご指導ご鞭撻を賜りますよう」「ご指導ご鞭撻を頂きますよう」があります。

これって何が違うのでしょうか?

「ご指導ご鞭撻のほどお願い」
「ご指導ご鞭撻を賜りますようお願い」
「ご指導ご鞭撻を頂きますようお願い」

の意味はどれも同じで、

「指導し激励してもらうようお願い」

※「もらう」の謙譲語が「賜る・いただく」

となり、どれもまったくおなじ意味です。

賜る(たまわる)と頂く(いただく)はどちらも「もらう」の謙譲語。「〜のほど」は限定を避ける言い方ですが、意味としては「〜してもらうよう」「〜してくれるよう」と考えることができます。

「ご指導ご鞭撻のほど」の「〜のほど」ってどんな意味?

「〜のほど」は限定を避ける言い方ですが、意味としては「〜してもらうよう」「〜してくれるよう」と考えることができます。

断定をさけて表現をやわらげるのに用いる語です。

たとえば、

  1. ご査収のほどお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取るよう、お願い」
  2. お取り計らいのほどお願い申し上げます
    意味「物事をうまく進めてくれるよう、お願い」
  3. ご確認のほどお願い申し上げます
    意味「確認してくれるよう、お願い」
  4. ご了承のほどお願い申し上げます
    意味「了解してもらうよう、お願い」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「〜のほど」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

かしこまったフレーズは「賜る(たまわる)」

「賜る(たまわる)」「いただく」「〜のほど」は、いずれを用いても丁寧な敬語フレーズですが強いていうのであれば、どれくらい「かしこまったフレーズであるか」という点でビミョーに違います。

「いただく」や「〜のほど」よりも「賜る」のほうが、よりかしこまった印象となりますね。まぁどれを使っても丁寧ではありますが…

公式なビジネス文書やビジネスメールでよく目にするのは「賜る」のほうです。いっぽうで普段使いのビジネスメールでは「いただく」「〜のほど」をよく使います。

ただし文章のバランスを考える

ただし「賜る」「頂く」をばかり使っていると文章が読みにくいため、「〜のほど」もひとつのオプションに入れてバランスよく使いましょう。

たとえば、

  • 悪い例「旧年中はひとかたならぬご厚情を賜り厚く御礼申し上げますとともに、本年もご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」

こんなのは丁寧であっても文章がとても読みにくく、悪い例になります。

  • 良い例「旧年中はひとかたならぬご厚情を賜り厚く御礼申し上げますとともに、本年もご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」

というようにバランスよく使いましょう。

似たような意味でいろいろな敬語フレーズがあるのは、文章を読みやすくするためとも言えます。

社外むけには「ご厚誼/ご高配/ご厚情/お引き立て/ご愛顧」を使う

ここで少し横道にそれます。

すでに解説はしましたが、社外むけのビジネスメールや文書の結びに「ご指導ご鞭撻のほど」はあまりふさわしくありません。

(先生や指導者にあてるのでしたら別ですが…)

社外むけのビジネス文書やメールで「ご指導ご鞭撻」の代わりに使える挨拶には…

ご厚誼/ご交誼/ご高配/ご厚情/お引き立て/ご愛顧などがあります。

念のためそれぞれの違いと使い方について簡単に解説しておきます。

意味の違い

まずはそれぞれの意味の違いを簡単に。

  1. ご厚誼(読み:ごこうぎ)= 親しいお付き合い
  2. ご高配(読み:ごこうはい)= お心遣い、お心配り
  3. ご厚情(読み:ごこうじょう)= 厚い情け、心からの思いやり
  4. お引き立て(読み:おひきたて)=ひいきにすること、ご愛顧
  5. ご愛顧(読み:ごあいこ)= ひいきにすること

「誼=親しみ」をつかった表現が「ご厚誼・ご交誼」

「配=配慮、心遣い、心配り」をつかった表現が「ご高配」

「情=情け、思いやり」をつかった表現が「ご厚情」ということになります。

それぞれ若干ですが違ったニュアンスであることがわかります。

使い分けについても少し考えてみましょう。

「ご厚誼/ご高配/ご厚情/お引き立て/ご愛顧」は被らないように使い分け!

「ご厚誼」「ご高配」「ご厚情」「お引き立て」「ご愛顧」はビジネスシーンにおいてはどれを使っても丁寧です。

が、ひとつだけ注意点を。

ビジネスシーンに限らず年賀状・ハガキなど文章を書くときには、なんども同じ表現を使わないこと。たとえば「お引き立て」を挨拶文で使ったのであれば、結びは「ご厚情」を使うなどして使い分けしましょう

これはどんな文章においても共通のルールです(英語でもおなじ)。

悪い例にはたとえば以下のような文章があります。

  • 悪い例「本年中に賜りましたご厚誼を深謝いたしますとともに 明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます」
  • 悪い例「今年○月 ○○○○が○○歳で永眠いたしました 本年中に賜りましたご厚情を深謝いたしますと共に 明年も変わらぬご厚情のほどお願い申し上げます」
  • 悪い例「拝啓 平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
    (中略)今後とも変わらぬご高配を賜りますようお願い申し上げます。 敬具」

なぜ似たような意味なのにこうも色々なフレーズがあるのかというと…言葉の重複をさけるためなのですよね。

「ご厚誼」「ご厚情」「ご高配」「お引き立て」「ご愛顧」を絶妙にかぶらないように使い分けすると綺麗な文章になります。

念のため悪い例を修正しておきましょう。

  • 良い例「本年中に賜りましたご厚情を深謝いたしますとともに 明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます」
  • 良い例「今年○月 ○○○○が○○歳で永眠いたしました 本年中に賜りましたご厚情を深謝いたしますと共に 明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます」
  • 良い例「拝啓 平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
    (中略)今後とも変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。 敬具」

書き出しの挨拶でよく使う「ご高配」「お引き立て」+結び・締めによく使う「ご厚誼」「ご厚情」「ご愛顧」

これだけいろいろな言い換えがあると、一体どれを使ったらいいものか悩んでしまいますね…

そこでビジネス挨拶によく使われる順にならべておきましょう。

もっとも簡単に使い分けする方法は…

  1. 書き出しの挨拶では「ご高配」「お引き立て」を使うこと
    ※よく目にするのは「ご高配>お引き立て」の順
  2. 結び・締めくくりには「ご厚誼」「ご厚情」「ご愛顧」を使うこと
    ※よく目にするのは「ご厚誼>ご厚情 >ご愛顧」の順

こんな風に使い分けしていればどんなビジネス文書・ビジネスメールにも対応できますね。

すると…

「拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。(本文)今後とも倍旧のご厚誼(ご厚情・ご愛顧)を賜りますようお願い申し上げます 敬具」

上記をテンプレート化してしまえばOKです。

【注意点】ご指導ご鞭撻 はこう使う!