「ご意向」の意味と使い方、例文(対ビジネス・目上・上司)

ご意向 の代わりにビジネスシーン(メール・手紙・目上・上司)で使える敬語フレーズ。

単純に類語・言い換え例をしらべると、

「考え」「意見」「心積もり」「思わく」「見解」などいろいろありますが、どれもビジネスにはイマイチですね。

そこで、
これまで使った例文で言い換えしておきます。

  • 例文「ご意向に沿えず申し訳ありません」
    →言い換え「ご希望に沿えず申し訳ありません」
    →言い換え「ご期待に沿えず申し訳ありません」
  • 例文「ご意向に沿えない場合もございますので〜」
    →言い換え「ご希望に沿えない場合もございますので〜」
  • 例文「ご意向に沿うようにいたします」
    →言い換え「ご希望に沿うようにいたします」
    →言い換え「仰せの通りにいたします」
  • 例文「ご意向に従います」
    →言い換え「はい、お願いします」
    →言い換え「お任せいたします」
  • 例文「ご意向に沿うことができません」
    →言い換え「ご希望に沿うことができません」

【参考】「取り急ぎお礼まで」を目上の人に使わない理由・丁寧な言い換え

【注意点】ご意向 はこう使う!

つづいて「ご意向」を使うときの注意点を解説します。

敬語を正しく使うことはもちろん、
ふさわしいビジネスシーンを考えて使いましょう。

私のご意向に従ってください はNG!

きわめて初歩的な敬語の使い方なのですが…

自分の行為に尊敬語「お・ご」は使いません。

したがって、

「私の意向に沿うよう、お願いします」

とすればOK。
使うかどうかは別ですが・・・

例文「会社の意向に沿った運営をお願いします」
例文「会社の意向により転勤する運びとなりました」

こんな感じあればビジネスシーンでも使いますね。

意向・意思 の違い

意向 の類語としてよくつかわれる他のフレーズとの違い。

「意思」との違いについて少し。

意向 の意味は「思わく、考えていること、考え」

意思 の意味は「心持ち」

意味における違いは…
無視できるレベルなのですが…

意思 だと「思っていること」

意向 だと「思っていることが向かっている先のこと」

という意味の言葉になります。

思っているだけか、すでに何かしら向かっているのか、という違いになるのかと。

ビジネスシーンでは、考えがすでに向かっていることが多いので「意向」を使います。

「ご意思に従います」「ご意思に沿うようにいたします」ってなかなか使いませんよね。

いっぽうで「本人の意思に任せる」「本人の意向に任せる」という使い方は、どちらもしっくりきます。