こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。
ここでは「拝読」の使い方をビジネスメール例文とともにご紹介。
どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしています。ご参考にどうぞ。
ビジネスメール例文①製品に関する問合せ(to社外)
メール件名:貴社製品に関するお問合せ
株式会社転職
ご担当者 様
お世話になります。
突然のご連絡、大変失礼いたします。
株式会社就活・開発担当の就活と申します。
この度は貴社ホームページを拝見し連絡いたしました。
さて、現在弊社では貴社製品を以下の用途へ適用することを検討しております。
①検討用途:電気自動車のエンジン部材
②求める物性:高耐熱性、高耐久性
貴社ホームページ上に公開されております技術資料を拝読しましたところ、
商品AとBが目的に合致すると考えておりますが、いかがでしょうか。
不躾な質問にて大変恐縮ですが、
ご教示いただけますと幸いです。
宜しくお願い申し上げます。
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メール署名
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ビジネスメール例文②サービスに関する問合せ(to社外)
メール件名:xxサービス料金に関するお問合せ
株式会社転職
ご担当者 様
お世話になります。
突然のご連絡、大変失礼いたします。
私、のまどサラリーマンと申します。
このたび貴社携帯電話サービスへの加入を検討しており先般、資料をお取り寄せいたしました。
ただ、資料を拝読いたしましたところ料金プランに関する記載が見あたらなかったため問い合わせいたしました。
よろしければ料金プランをご教示いただけますと幸いです。
ご多忙のところ大変恐縮ですが、
宜しくお願い申し上げます。
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メール署名
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ビジネスメール例文③本を読んだ感想を報告する(to上司)
メール件名:書籍ご紹介のお礼
xx部長 (社内上司・目上など)
お疲れ様です。
先日は書籍をご紹介いただき誠にありがとうございました。
早速購入し拝読いたしました。恥ずかしながらこれまでマーケティングに関して体系的に学んだことがなかったため、とてもよい勉強になりました。
それだけでなく、どの書籍もマーケティングについての考察がおもしろく、楽しんで読み終えることができました。これもxx部長の素晴らしい目利きによるものと感謝申し上げます。
不躾ながら、まずはメールにてお礼申し上げます。
ありがとうございました。
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メール署名
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※この場合、立てているのは上司ではなく本の筆者であることにご注意を。
【言い換えOK】”拝読”の類語
最後に「拝読」の類語を例文でまとめます。
ビジネスメールではシーンに応じてこれらの表現に言い換えすることもできますので、お好みの表現を用いてください。
どれも目上の人(社内上司・先輩)にはもちろんのこと、社外取引先にもつかえる丁寧な敬語にしています。ご参考にどうぞ。
類語①『お読みする』など
「拝読」は謙譲語「お読みする」をつかった敬語に言い換えできます。
拝読(はいどく)の意味は「読むこと」ですので同じように使えます。
使い方もおなじく上司なり社内目上・取引先に何かしら借りたい、あるいは借りたとき。
- 現在「読みます」としたい時
【例文】お読みします。/お読みいたします。 - 過去「読みました」としたい時
【例文】xx先生の新著をお読みしました。
【例文】xx教授の論文をお読みいたしました。 - 進行形「読んでいる」とする
【例文】いつもブログをお読みしております。
【例文】いつも記事を楽しみにお読みいたしております。
たとえば上記のようにビジネスメールにつかうと丁寧です。どの例文も社内メールで目上(上司や先輩)につかっても、社外のビジネスメールにつかってもよい丁寧な敬語表現ですね。
ただし。
「拝読」のほうがやはり圧倒的につかいやすい敬語です。
類語②『拝見』
「拝読」はシーンにおうじて謙譲語「拝見」をつかった敬語に言い換えできます。
拝見(読み:はいけん)の意味は・・・
- 見ることをへりくだっていう語。
つまり「見ること」の謙譲語ですね。
「見る」に謙譲表現「拝」をくっつけているため上記の意味になります。
「見る」は視覚的になにかをとらえるという意味のほかにも、「読んで知ること」の意味もあります。
また「見る」と「読む」のどっちを使えばよいのかあいまいなシーンもおおく、そんな時にはどちらを使っても丁寧です。
たとえば。
「メール拝見しました」「メール拝読しました」は結局のところおなじような意味になるのですよね。
あるいは。
「資料を拝見しました」「資料を拝読しました」も結局のところ言いたいことはおなじ。
したがってビジネスシーンによっては「拝見」をつかうこともできますね。