「ご修正のほど」意味と全使い方「お願い申し上げます」など

「修正」の意味は・・・

「不十分・不適当と思われるところを改め直すこと」

【例文】記事の内容を修正いたします。

【例文】WEBサイトに不適切な表現が含まれていたので、修正した。

ご修正の程〜の意味は「修正してもらうよう〜」あるいは「修正してくれるよう〜」

「ご修正」にかぎらず敬語「お（ご）」には①尊敬語もしくは②謙譲語の２パターンあり。

たとえば、

1. 上司/目上などの相手が「ご修正くださる」「ご修正だ」→①尊敬語“お（ご）”
2. 「自分がご修正する」「相手にご修正いただく」→②謙譲語“お（ご）”

というようになります。

ここではどちらの使い方かイマイチはっきりしないですが、とにかくいずれも正しい敬語であるためあまり深く考える必要はありません。

ここで「ご修正の程」の「のほど」は断定をさけて表現をやわらげるのに用いる語。

意味としては「〜してもらうよう」「〜してくれるよう」のどちらかに考えることができます。

• 【例文】ご修正の程よろしくお願い致します
• 【例文】ご修正のほど何卒よろしくお願い致します
• 【例文】ご修正の程お願い申し上げます
• 【例文】ご修正のほど何卒よろしくお願い申し上げます

• 【例文】ご修正賜りますようお願い申し上げます
• 【例文】ご修正を賜りますようお願い申し上げます
• 【例文】ご修正を賜れますと幸いです
• 【例文】ご修正を賜れますと幸甚に存じます

※ 幸甚（こうじん）の意味は「とても嬉しいこと、とても幸せであること」

ビジネスメール例文

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「ご修正の程」の使い方をビジネスメール例文とともにご紹介。どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしています。ご参考にどうぞ。

ビジネスメール例文①仕様書を修正してほしい

メール件名：納入仕様書への記載お願い

（株）ビジネス
営業部　ノマド 様

いつもお世話になっております。
転職（株）・xxです。

さて首記の件、現行の納入仕様書を再度確認いたしましたところ、いくつか気になる部分が見つかりました。つきまして以下のとおりご修正のほどお願い致します。

①納期（仕様書3ページ目）
訂正前）
訂正後）

②製品の欠陥（仕様書4ページ目）

③追記のお願い
・フォースマジュール：xxx

なお念のため弊社で保管しております仕様書を添付にて送付いたします。よろしければご参照ください。

お忙しいところ大変お手数ではございますが、
ご対応のほど何卒よろしくお願い致します。

**************
人事部　のまど
**************

ビジネスメール例文②外注したWEBサイトを修正してほしい

メール件名：返信Re：弊社WEBサイト構築のお願い

（株）ビジネス
営業部　ノマド 様

いつもお世話になっております。
転職（株）・xxです。

さて、このたび構築いただいたWEBサイトを弊社内にて確認いたしましたところ、いくつか気になる部分が見つかりましたので、以下のとおりご修正いただきたく存じます。

①製品Aの紹介ページ（URL xxx）
・下記注意事項を製品紹介ページの最下部にご記載ください
→「xxx」

②会社紹介ページ
・経営陣の追記→「専務xxx」

その他の部分に関して現時点ではとくに不備等ありませんでした。

お忙しいところ大変お手数ではございますが、
ご対応のほど何卒よろしくお願い致します。

**************
メール署名
**************

ご修正の程・くださいますよう・いただきますよう・賜りますよう・ご修正いただければ幸いです の違い

ところで「ご修正」の使い方というか続くフレーズには、

「ご修正くださいますようお願い致します」

「ご修正のほどお願い致します」

「ご修正いただきますようお願い致します」

「ご修正賜りますようお願い致します」

「ご修正いただければ幸いです」

というように主に５つあります。これって何が違うのでしょうか？

となり「ご修正くださる」なのか「ご修正いただく」なのか「ご修正の程」なのか「ご修正いただければ〜」なのかでニュアンスが違います。

どれを使っても丁寧ではありますが使い分けについても考えてみます。

もっとも丁寧なのは”ご修正いただければ幸いです”

いろいろと考えてはみましたがこれまで示した例文はどれも丁寧であり、使い分けする必要性はありません。

強いて言うのであれば「ご修正いただければ幸いです」がもっとも丁寧なお願い・依頼のフレーズ。

ほかにも似たような敬語フレーズには、

などもあり。どれをつかっても丁寧な敬語です。

なお「ご修正をいただけましたら幸いです」というように「を」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」＋希望「～したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」＋可能形＋仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」＋丁寧語「ます」＋仮定「たら・れば」

かしこまった文章には「ご修正賜りますよう~」

かしこまった文章、カチッとしたビジネスメールに好まれる敬語は「賜る」をつかったフレーズですね。

「いただく」も同じく「もらう」の謙譲語ではありますが、「賜る」のほうが堅苦しい表現になります。

• 例文「ご修正賜りますようお願い申し上げます」
• 例文「ご修正賜りますようお願い致します」

のようにしてビジネスメールの結びに使うと丁寧ですね。

ビジネスメールによく使うのは「ご修正の程」

「ご修正いただければ幸いです」「ご修正賜りますよう~」が丁寧なフレーズではありますが…

ビジネスメールでもっともよく使われるのは「ご修正の程お願い申し上げます」「ご修正の程お願い致します」です。

ビジネスメールではとかく「いただく」「くださる」ばかりになってしまい、文章が気持ち悪くなってしまうのですよね。

そこで活躍するのが「ご修正のほど～」です。

シンプルかつ丁寧なフレーズであり、すばらしい敬語ですね。

親しい取引先や上司・社内の目上などに対する普段のビジネスメールで、無駄にかしこまった敬語フレーズを使う必要はありません。

“いただく vs くださる”はどちらも丁寧

せっかくですので「ご修正いただきますようお願い」「ご修正くださいますようお願い」の違いを考えてみます。

たとえば結び・締めに使う「お願い」するときのシーンを考えましょう

すると…

「ご容赦くださいますようお願い申し上げます」
「ご容赦いただきますようお願い申し上げます」
「ご了承くださいますようお願い申し上げます」
「ご了承いただきますようお願い申し上げます」
「ご検討くださいますようお願い申し上げます」
「ご検討いただきますようお願い申し上げます」

こんな敬語フレーズをよく使います。

実はこれらは「くださる」を使うのが一般的です…
「いただく」としても丁寧ではありますが…

ところが、たとえば何かをもらった時のお礼のシーンを考えます。

「たいそうなお品をくださりありがとうございました」
「たいそうなお品をいただきありがとうございました」

もうひとつ、

「いつもご利用くださりありがとうございます」
「いつもご利用いただきありがとうございます」

上記の例文はどれも敬語としては正しい使い方。
ただ圧倒的に「いただき〜」とするほうが多いですね。

で結論としては使う語によって「くださる」がよいのか「いただく」がよいのか、相性がありなんとも言えません。

結び・締めに使うフレーズとしては「くださいますよう」のほうが一般的で、お礼に使うフレーズとしては「いただきありがとう」を使うのが一般的です。

【まとめ】結局どれがもっとも丁寧？

あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。

ここまで紹介した言い換え例文の丁寧レベルを整理しておきます。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

1. ご修正ください
2. ご修正くださいませ
3. ご修正いただけますか？
4. ご修正いただけますでしょうか？

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

1. ご修正ください
2. ご修正くださいませ
3. ご修正をお願い致します
4. ご修正いただけますか
5. ご修正いただけますでしょうか
6. ご修正いただきたく、お願い致します
7. ご修正いただきたく存じます
8. ご修正いただければと存じます
9. ご修正のほどお願い申し上げます
10. ご修正くださいますようお願い申し上げます
11. ご修正いただきますようお願い申し上げます
12. ご修正いただけますようお願い申し上げます

注）上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

補）「お願い申し上げます＝お願い致します」に言い換えOK

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

1. ご修正くださいませ
2. ご修正をお願い致します
3. ご修正いただけますか
4. ご修正いただけますでしょうか
5. ご修正いただきたく、お願い致します
6. ご修正いただきたく存じます
7. ご修正いただければと存じます
8. ご修正のほどお願い申し上げます
9. ご修正いただきますようお願い申し上げます
10. ご修正いただけますようお願い申し上げます
11. ご修正くださいますようお願い申し上げます
12. ご修正いただけますと幸いです
13. ご修正いただければ幸いです
14. ご修正いただけましたら幸いです
15. ご修正いただけますと幸甚に存じます
16. ご修正いただければ幸甚に存じます
17. ご修正いただけましたら幸甚でございます
18. ご修正いただけましたら幸甚に存じます

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

1. ご修正賜りますようお願い申し上げます
2. ご修正いただけますと幸いです
3. ご修正いただければ幸いです
4. ご修正いただけましたら幸いです
5. ご修正いただけますと幸甚に存じます
6. ご修正いただければ幸甚に存じます
7. ご修正いただけましたら幸甚でございます
8. ご修正いただけましたら幸甚に存じます
9. ご修正賜りますと幸いです
10. ご修正賜れますと幸いです
11. ご修正賜りましたら幸いです
12. ご修正賜れましたら幸いです
13. ご修正賜りますと幸甚に存じます
14. ご修正賜れますと幸甚に存じます
15. ご修正賜りましたら幸甚に存じます
16. ご修正賜れましたら幸甚に存じます

なお「ご修正をいただけましたら幸いです」というように「を」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

+ビジネスメール結び・締めによく使うフレーズ

これまで紹介した例文のなかには、とくにビジネスメール結び・締め・文末によくつかうフレーズもあります。

念のためまとめておきますね。

1. ご修正のほどお願い申し上げます
2. ご修正いただきますようお願い申し上げます
3. ご修正いただけますようお願い申し上げます
4. ご修正くださいますようお願い申し上げます
5. ご修正賜りますようお願い申し上げます

“ご修正いただく vs ご修正くださる”の使い方

ややこしいので「ご修正いただく vs ご修正くださる」の使い方について。

代表的なパターンを表にまとめておきます。

こまかく解説していくとそれだけで記事がおわってしまいますので、目的にあわせてお使いください。

“ご修正いただく”の使い方まとめ（すべて敬語）

※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります。

※ 「頂く」「いただく」は漢字でも平仮名でもOK

※「×」としたのは一般的につかわない

“ご修正くださる”の使い方まとめ（すべて敬語）

※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります

※ 「下さる」「くださる」は漢字でも平仮名でもOK

※「×」としたのは一般的につかわない