「待ってください」よりも丁寧な言い換え敬語・メール例文

「待ってください」は上司・目上に失礼?

ビジネスメールに使えるもっと丁寧な敬語ってなに?

とご心配のあなたへ。

「待ってください」は目上や上司・取引先へのビジネスメールに使っても失礼ということでは無いのですが…

時と場合によっては上から目線に感じられてしまうことがあります。

会話や電話対応であれば問題ないものの、ビジネスメールなど顔の見えないコミュニケーションではより丁寧な敬語に言い換えすると好感度UP。

より丁寧な言い換えにはたとえば、

  • 例文①お待ちください
  • 例文②お待ちくださいませ
  • 例文③お待ちいただきたく存じます
  • 例文④お待ちいただければと存じます
  • 例文⑤お待ちいただけますか?お待ちいただけますでしょうか?
  • 例文⑥お待ちいただければ幸いです
  • 例文⑦お待ちいただきますようお願い申し上げます
  • 例文⑧お待ちくださいますようお願い申し上げます

などあり。

これらの言い換えの丁寧レベルとしては「お待ちください」がもっとも低く、例文⑥⑦⑧がもっとも丁寧。あとはどれも等しいレベルです。

また「お時間をいただく=時間をもらう」をつかった言い換えもできます。

くわしくは本文にて。

それでは、

「待ってください」の意味、目上につかえるより丁寧な言い換え敬語、ビジネスシーンでの使い方(電話・メール・手紙・文書・社内上司・社外取引先・目上・就活・転職)、メール例文を紹介します。

※長文になりますので「見出し」より目的部分へどうぞ

意味・敬語の解説

「待ってください」は「待ってほしい」という意味。

なぜこのような意味になるのか?

そもそもの意味と敬語について順をおって解説していきます。

「待ってください」の意味は「待ってくれ」

「待ってください」のそもそもの意味は…

「待ってほしい」
「待ってくれ」

このように解釈できます。

「待ってください」の敬語の種類

「待ってください」を敬語としてみていくと…以下のようになりたちます。

  • もとになる単語「待つ」
  • さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「待ってくださる」
  • さらに命令形にして「待ってください」

このようにして元になる語「待つ」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

強い口調となる敬語”待ってください”

ここでひとつ注意点を。

「待ってください」だけでなく「~してください」という敬語は、つよい口調に感じられることがあります。

なぜなら「〜してください」は敬語ではあるものの結局のところ命令形であるから。

極端なたとえですが、よく母親が子供に

「はやく片付けなさい!!」
「静かにしなさい!!」

といっているのを耳にします。

「~なさい」は”する”の尊敬語”なさる”の命令形。

尊敬語”〜してくださる”の命令形「~してください」と似たような成り立ちです。

どちらかというと「~してください」のほうが丁寧ではありますが…どちらも結局のところ命令形であり、上から目線に感じられることがあります。

もちろん人それぞれ、感じ方はことなります。

私のようにまったく気にしない人もいれば気分を損ねる上司・目上もいます。

だからといって敬語は丁寧であればよいというわけでもなく、バカ丁寧だとそれはそれで問題あり(”慇懃無礼”-“いんぎんぶれい”といいます)。

で、

シンプルな敬語をつかいすぎると失礼だと言われたり…

本当にむずかしいのですよね。

したがってどんな敬語を使うかは状況や相手を考えてあなたの判断にゆだねられます。

いろんな敬語を知っておくことが重要

もっとも重要なことは、

いろんな敬語フレーズを知っておくこと。

そうすればビジネスシーンに応じてふさわしい敬語を選ぶ待つことができるようになります。

社内の上司にメールするときは”お待ちください”をつかい、取引先にメールするときは「お待ちいただければ幸いです」をつかい…

というような感じ。

引き出しを多くもっておくと臨機応変に使い分けすることができます。

そういう意味でこれから紹介する言い換え敬語はどれも本当によくつかいます。

覚えておくと必ず役に立つことでしょう。

丁寧な言い換え敬語

ここまでの解説で「待ってください」が敬語として正しいこと、時と場合によってはイマイチになるということが分かりました。

ここからは、

じゃあどういう風に言い換えすればより丁寧な敬語になるの?

という点についてみていきます。

①お待ちください

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「待ってください」の言い換え敬語

  • 例文「お待ちください」

意味は『待ってください』

※ 漢字表記「下さい」vs ひらがな表記「ください」はどちらもOK

「待って」というフレーズを尊敬語「お待ち」に言い換えているため丁寧レベルとしては「待ってください」よりもだいぶマトモ。

ただやはり「〜ください」という命令形である点において、強い口調に感じられてしまうケースあり。

さきほどの繰り返しにはなりますが、時と場合によっては目上・上司・取引先に不快感をあたえてしまいます。

気になるかたは言い換え例文②以降をつかいましょう。

ちなみに”お待ちください”の敬語は以下のようになりたちます。

  • もとになる単語「待つ」に尊敬語”お(ご)”で「お待ち
  • さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「お待ちくださる
  • さらに命令形にして”お待ちください”

※ 漢字表記「下さい」vs ひらがな表記「ください」はどちらもOK

このようにして元になる語「待つ」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

ちなみに敬語「お(ご)」は…

「自分がお待ちする」のであれば謙譲語としての使い方。

上司・目上・取引先などの「相手がお待ちくださる」のであれば尊敬語としての使い方。

というように2パターンあります。

②お待ちくださいませ

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「待ってください」の言い換え敬語

  • 例文「お待ちくださいませ」

意味は『待ってください』

尊敬語「お待ちくださる」に丁寧語”ます”の命令形「ませ」をつかい丁寧な敬語フレーズにしています。

命令形である点において「待ってください」とたいして違いはありませんが、丁寧語「ませ」を添えることで、よりやわらかい印象となりますね。

「〜くださいませ」は女性がよくつかうフレーズであるため、女性敬語だと言われることもあります。

ただ実際には男性であろうと女性であろうと違和感なくつかえます。

③お待ちいただければと存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「待ってください」の言い換え敬語

  • 例文「お待ちいただければと存じます」

意味は『待ってもらえたらと思います』

「~してもらえたらと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「れば」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

④お待ちいただきたく存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「待ってください」の言い換え敬語

  • 例文「お待ちいただきたく存じます」

意味は『待ってもらいたいと思います』

「~してもらいたいと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

「いただきたく」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+願望の「~たい」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

⑤お待ちいただければ幸いです

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「待ってください」の言い換え敬語

  • 例文「お待ちいただければ幸いです」

意味は『待ってもらえたら嬉しいなぁ、幸せだなぁ』

つまり『待ってもらえたら嬉しいです』

相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「~れば」

「幸いです」は「幸い」+丁寧語「です」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

「~いただければ幸いです」という敬語フレーズはお願い・依頼のビジネスメールでよく使います。以下の例文もご参考にどうぞ。

ほかにも似たような敬語には以下のようなフレーズもあります。

  • 例文「お待ちいただけますと幸いです」
  • 例文「お待ちいただけましたら幸いです」
  • 例文「お待ちいただけますと幸甚に存じます」
  • 例文「お待ちいただけましたら幸甚に存じます」
  • 例文「お待ちいただければ幸甚に存じます」
  • 例文「お待ちいただけますと幸いです」
  • 例文「お待ちいただけますと幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

⑥お待ちくださいますようお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「待ってください」の言い換え敬語

  • 例文「お待ちくださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「お待ちくださいますようお願い致します」

意味は『待ってくれるようお願いします』

※「お願い申し上げます = お願い致します」に言い換えOK

「ください」単体としての意味は「〜してくれ」「〜して欲しい」の丁寧な言いまわしと考えることができます。

が、

「ください」は敬語ではあるものの、結局のところ命令形であるために強い口調となります。

そこで「ますようにお願い」と続けることで「お願い」とすり替え、やんわ〜りとした表現にしています。とても丁寧な敬語フレーズと言えますね。

たとえば、

  1. ご査収くださいますようお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取ってくれるようお願い!」
  2. ご検討くださいますようお願い申し上げます
    意味「検討してくれるようお願い!」
  3. ご確認くださいますようお願い申し上げます
    意味「確認してくれるようお願い!」
  4. ご了承くださいますようお願い申し上げます
    意味「納得してくれるようお願い!」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「●●くださいますようお願い〜」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

⑦お待ちいただきますようお願い致します

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「待ってください」の言い換え敬語

  • 例文「お待ちいただきますようお願い致します」
  • 例文「お待ちいただけますようお願い致します」
  • 例文「お待ち賜りますようお願い申し上げます」

意味はどれも『待ってもらうようお願いします』

※「お願い申し上げます = お願い致します」に言い換えOK

「いただきますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+丁寧語”ます”+”ように”

「いただけますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+可能形+丁寧語”ます”+”ように”

「賜りますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜賜る」+丁寧語”ます”+”ように”

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

賜る(たまわる)という敬語のほうがよりカチッとした表現になりますので、文書など公式なビジネスシーンではかならず「賜る」を使います。

普段のメールであれば「いただきますよう」でOK。

「くださいますよう」「いただきますよう・いただけますよう・賜りますよう」はニュアンスが違うものの、どれも結局のところ「~してほしい」と言いたいので同じです。

なお「ご了承賜りますよう~」というように「」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

⑧~その他いろいろな言い換え敬語

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。

  • 例文「お待ちいただきたく、お願い致します
    意味は「待ってほしい、お願いします」
  • 例文「お待ちいただけましたら幸いです
    ※意味は「待ってもらえたら嬉しいです」
  • 例文「お待ちいただけましたら幸甚に存じます
    ※意味は「待ってもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お待ちいただければ幸甚に存じます
    ※意味は「待ってもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お待ちいただけますと幸いです
    ※意味は「待ってもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お待ちいただけますと幸甚に存じます
    ※意味は「待ってもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「お待ちいただけますか?
    ※意味は「待ってもらえるか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
  • 例文「お待ちいただけますでしょうか?
    ※意味は「待ってもらえるだろうか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

ビジネス会話・電話対応では”お待ちいただけますか?”

ビジネスメールではなく会話や電話対応シーンであれば…

「お待ちくださいますようお願い申し上げます」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話対応では…

  • 【例文】お待ちいただけますか?
  • 【例文】お待ちいただけますでしょうか?
  • 【例文】お待ち願えますでしょうか?

※もちろん “お待ちください”or”お待ちくださいませ” としてもOK

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「待ってもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

敬語の解説

お待ちいただけますか?」「お待ちいただけますでしょうか?

の敬語の成り立ちとしては…

  • “待つ”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「お待ちいただく」
  • 可能形にして「お待ちいただける」
  • さらに丁寧語”ます”で「お待ちいただけます」
  • 疑問形にして「お待ちいただけますか?」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「お待ちいただけますでしょうか?」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。

ビジネスメール例文【全文】

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「待ってください」の丁寧な言い換えをつかったビジネスメール例文を紹介します。どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしていますので、ご参考にどうぞ。

例文①回答保留の返信ビジネスメール

メール件名: 製品Aに関するお問い合わせ

◯◯株式会社
資材部 △△ 様(社外取引先)

いつもお世話になっております。
(株)ビジネス・ノマドでございます。

このたびはお問い合わせいただき誠にありがとうございます。

さてご質問の件、あいにく弊社では製品Aの自動車用途にかんする知見を持ち合わせておりません。

つきまして研究開発担当に確認の上、あらためてご報告いたします。

確認に少々お時間を頂戴いたしますが、
どうかお待ちくださいますよう
お願い申し上げます。

*********
メール署名
*********

こんなときには「了解すること=ご了承」をつかうのが一般的です。

-言い換え-

確認に少々お時間を頂戴いたしますが、
どうかご了承くださいますようお願い申し上げます。

例文②飲み会の出欠回答を保留する(社内メール)

メール件名:返信Re:懇親会・出欠のご確認

●●課長(上司) お疲れ様です。

このたびは懇親会にお誘い頂き誠にありがとうございます。

さて出欠の件、現在顧客Aとのアポイントを調整しており、現時点ではお答えが難しい状況でございます。

つきまして回答を少々お待ちいただきたく存じます。

大変ご迷惑をお掛けいたしますが、 ご了承のほどお願いいたします。

*********
メール署名
*********

こんなときには「時間をもらう=お時間をいただく」をつかうのが一般的です。

-言い換え-

つきまして回答に少々お時間をいただきたく存じます。

ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ

あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。

ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「お待ち」

ここでは、

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。

+前置きに添えるフレーズを!

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お待ち」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。

たとえば以下のようなフレーズがあります。

  • どうか
    例文「どうかお待ちくださいますようお願い申し上げます」
    例文「どうかお待ちくださいますようお願い致します」
    例文「どうかお待ちいただければ幸いです」
    例文「どうかお待ちいただければと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます」
  • 何卒=どうか
    例文「何卒お待ちくださいますようお願い申し上げます」
    例文「何卒お待ちくださいますようお願い致します」
    例文「何卒お待ちいただければ幸いです」
    例文「何卒お待ちいただければと存じます。よろしくお願い申し上げます」

+気づかいの敬語フレーズもGood

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お待ち」の前置きには強調するフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」だけでなく、申し訳なく思う気持ちや、相手を気づかうフレーズをもってきても丁寧です。

たとえば「誠に勝手を申し上げますが」などと組み合わせ、以下例文のようにすると好感がもてますね。上司や目上にはもちろんのこと、取引先のメールにも使える丁寧な例文にしています。

  • 恐縮=申し訳なく思うこと
    「お忙しいところ恐縮ではございますがお待ち〜」
    「お忙しいところ大変恐縮ではございますがお待ち〜」
    「たびたび恐縮ではございますがお待ち〜」
  • 恐れ入る=申し訳なく思う
    「お忙しいところ恐れ入りますがお待ち〜」
    「お忙しいところ大変恐れ入りますがお待ち〜」
    「たびたび恐れ入りますがお待ち〜」
  • お手数=お手間
    「お忙しいところお手数お掛けしますがお待ち〜」
    「お忙しいところ大変お手数ではございますがお待ち〜」
  • 勝手を申し上げる=自分勝手を言う
    「誠に勝手を申し上げますがお待ち〜」
  • ご無理申し上げる = 無理を言う
    「ご無理申し上げますが、何卒お待ちくださいますようお願い申し上げます」
  • ご多忙とは存じますが=忙しいとは思うけど
    「ご多忙とは存じますがお待ち〜」

結局どれがもっとも丁寧?

あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。

ここまで紹介した言い換え例文の丁寧レベルを整理しておきます。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お待ちください
  2. お待ちくださいませ
  3. お待ちいただけますか?
  4. お待ちいただけますでしょうか?

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お待ちください
  2. お待ちくださいませ
  3. お待ちいただけますか
  4. お待ちいただけますでしょうか
  5. お待ちいただきたく、お願い致します
  6. お待ちいただきたく存じます
  7. お待ちいただければと存じます
  8. お待ちくださいますようお願い申し上げます
  9. お待ちいただきますようお願い申し上げます
  10. お待ちいただけますようお願い申し上げます

注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お待ちくださいませ
  2. お待ちいただきたく、お願い致します
  3. お待ちいただきたく存じます
  4. お待ちいただければと存じます
  5. お待ちいただきますようお願い申し上げます
  6. お待ちいただけますようお願い申し上げます
  7. お待ちくださいますようお願い申し上げます
  8. お待ちいただければ幸いです
  9. お待ちいただければ幸甚に存じます
  10. お待ちいただけますと幸いです
  11. お待ちいただけますと幸甚に存じます
  12. お待ちいただけましたら幸いです
  13. お待ちいただけましたら幸甚でございます
  14. お待ちいただけましたら幸甚に存じます

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お待ち賜りますようお願い申し上げます
  2. お待ちいただければ幸いです
  3. お待ちいただければ幸甚に存じます
  4. お待ちいただけますと幸いです
  5. お待ちいただけますと幸甚に存じます
  6. お待ちいただけましたら幸いです
  7. お待ちいただけましたら幸甚でございます
  8. お待ちいただけましたら幸甚に存じます
  9. お待ち賜りますと幸いです
  10. お待ち賜れますと幸いです
  11. お待ち賜りましたら幸いです
  12. お待ち賜れましたら幸いです
  13. お待ち賜りますと幸甚に存じます
  14. お待ち賜れますと幸甚に存じます
  15. お待ち賜りましたら幸甚に存じます
  16. お待ち賜れましたら幸甚に存じます

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう

“お時間いただく”に言い換えOK

ここでひとつ追記。

「お待ちいただく・くださる」は「お時間いただく」として言い換えることもできます。

相手に「待ってもらう」ということはつまり相手の時間をもらうことなので、どちらも結局のところおなじことを言っている訳です。

そこで以下のような例文もビジネスシーンに使える丁寧な敬語フレーズとなります。

“お時間いただく”をつかった言い換え例文

  • 例文「お時間をいただきたく存じます」
  • 例文「お時間をいただければと存じます」
  • 例文「お時間をいただけましたら幸いです」
  • 例文「お時間をいただければ幸いです」
  • 例文「お時間をいただければ幸甚に存じます」
  • 例文「お時間をいただけましたら幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

“お時間を頂戴する”をつかった言い換え例文

あるいは「お時間をいただく」だけでなく…

「お時間を頂戴する」をつかった言い換えもできます。

以下の例文もご参考にどうぞ。

  • 例文「お時間を頂戴したく存じます」
  • 例文「お時間を頂戴できばと存じます」
  • 例文「お時間を頂戴できましたら幸いです」
  • 例文「お時間を頂戴できれば幸いです」
  • 例文「お時間を頂戴できれば幸甚に存じます」
  • 例文「お時間を頂戴できましたら幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

【まとめ】お待ちの使い方

いろいろと散らかってきたので「待ってください」の言い換えと、ほかにもビジネスシーンで使える「お待ち」の使い方をまとめます。