「結構です・構いません」の意味と違い、使い方(対目上の人)

「結構です」「構いません」の意味と違い、使い方について誰よりも正しく解説する記事。まずは基本となる意味と違い、使い方を簡単におさらいしましょう。

▶︎「結構です」の意味と使い方:

・意味①問題ないです
・敬語『結構 + 丁寧語です・ます』
・使い方「はい、結構です」として許可するときに使う。
・例文『この書類、もう処分してもいい? → はい、結構です

・意味②必要ないです、お断りします
・使い方「いいえ、結構です」として否定・誘いなどを断るときに使う。
・例文『ランチ行くけど一緒にどう? → いいえ、結構です』

▶︎「構いません」意味と使い方:

・意味『問題ないです、差し支えありません』
・敬語『構わない + 丁寧語です・ます』

・使い方『了承するときに使うフレーズ』

・例文『私はどちらでも構いません』
・例文『はい、構いません』

▶︎「構いません・結構です」の違い:

「結構です」には肯定と否定、どちらの意味もあり、
「構いません」には肯定の意味しかない。

このような意味と使い方をするため、「結構です・構いません」は上司(目上)に使える正しい敬語ということになりますが、「冷たい」と感じてしまう言葉でもあり上司によっては失礼だと感じでしまうでしょう。

したがって上司(目上)との間にカドが立たないよう、「結構です・構いません」ではなくほかの丁寧な敬語に言い換えして使いましょう。

言い換えにはたとえば「いえ、遠慮しておきます」「はい、一向に差し支えありません」などがあり、状況に応じて使い分けしましょう。

ざっくりとした解説はこれにて終了ですが本文中にて、

・「結構です/構いません」という言葉がなぜ冷たいと感じてしまうのか?

・「結構です/構いません」を目上の人(上司)やビジネスシーンで使える丁寧な言い換え敬語にするにはどうしたら良いか?

という点につき例文つきで正しく解説していきます。

「結構です・構いません」が冷たいと感じる理由

繰り返しにはなりますが、上司(目上の人)からの誘いを断るとき「いいえ、結構です」は敬語の使い方としては正しいです。また、上司(目上の人)の質問に同意するとき「はい、構いません」も同様に正しいです。

では、なぜこれらの言葉が「冷たい」と感じてしまうのでしょうか?

その理由は大きく以下2つあります。

  1. 相手からの反論をゆるさない「結構です/構いません」
  2. 「結構です/構いません」は「別にどうでもいいよ…」
    というニュアンスを含んでいる。

    本当の意味は違うのだけど、これは受け手側の問題。
    したがって人によっては失礼だと感じてしまう。

表現が強すぎる

まずひとつめ、「いいえ結構です/はい構いません」という言葉はあなたの意思を強く言い切る言葉です。したがって相手が何かしらの返答をする余地がありません。

たとえば「いいえ、結構です」と断られた上司(目上)は「お、そうか…すまなかったな…」と言うしかなくなります。心から上司を拒絶したければ使っても構いませんが…。

どうでもいいよ…

ふたつめに、「いいえ結構です/はい構いません」には「どうでもいいよ…」というニュアンスが含まれています(実際には違うのだけど、受け手にはそのように感じられる)。

たとえば目上の人(上司など)に「コーヒーと紅茶、どっちにする?」と聞かれたときのことを考えましょう。「私はどちらでも構いません」みたいな返答で使いますが…これを受けた側は「別にどっちでもいいよ…」と言われているように感じてしまうのです。

英語にすると…

さらに、「結構です・構いません」は英語にすると「Yes/No」だけを述べている返答となります。シンプルな返答ですが、これでは目上の人に「冷たい」と感じられても仕方ないでしょう。

敬語は正しければなんでもいい、という訳ではなくて相手の気持ち次第なところがあります。どんな敬語やフレーズも相手が失礼だと感じたら失礼にあたりますし、そうでなければ差し支えありません。敬語って正解がないのでむずかしいのですよね…

「結構です・構いません」の代わりに使える敬語(対上司/目上の人/ビジネスメール)

それでは具体的に
「①いいえ、結構です(断る)」
「②はい、結構です/構いません(許可)」
の代わりに上司(目上の人)やビジネスメールに使える敬語の例文を紹介します。

①②はそれぞれ別の意味ですので、混同しないようにご注意ください。

いいえ結構です、の言い換え敬語6選

例文『すみません(申し訳ありません)…遠慮しておきます』
→ 飲み会・食事などの誘いを断るときの返事(対上司・ビジネス)

例文『すみません(申し訳ありません)…お気持ちだけ頂戴します』
→ 何かの誘いを断るときの返事(対上司・ビジネス)

例文『あいにく予定が埋まっておりまして』
→ 何かの誘いを断るときの返事(対上司・ビジネス)

例文『もう少し自分でやってみます』
→ 仕事手伝おうか?と言われたときの返事(対上司・ビジネス)

例文『今回は見送らせて頂きます』
→ 相手からの提案を断るときの返事(対上司・ビジネス)

例文『今回はご容赦いただければと存じます』
→ 何かの誘いを断るときの返事(対上司・ビジネス)

※注意)前に「すみません」「申し訳ありません」をつけると素晴らしい表現になります。
※注意)後ろに何かしらの理由をつけると、なおのこと素晴らしい表現になります。

それぞれの詳しい意味と使い方については、以下の記事をご参考にどうぞ。

→ 「結構です」の代わりに使える7つの敬語(対上司・目上の人)

はい結構です/構いません、の言い換え敬語8選

例文『一向に差し支えありません』
→ アポイント変更・遅刻など相手からの謝罪にたいする返事(対上司・ビジネス)

例文『一向に差し障りありません』
→ 謝罪・お詫びにたいする返事(対上司・ビジネス)

例文『お気遣いなくお願いします』
→ 謝罪・お詫びにたいする返事(対上司・ビジネス)

例文『お気になさらずにお願いします』
→ 謝罪・お詫びにたいする返事(対上司・ビジネス)

例文『お気になさらないでください』
→ 謝罪・お詫びにたいする返事(対上司・ビジネス)

例文『お気になさらぬようお願い致します』
→ 謝罪・お詫びにたいする返事(対上司・ビジネス)

例文『お気をつけてお越しください』
→ アポイント遅刻にたいする返事(対上司・ビジネス)

例文『はい、お願いします』
→ 相手に何かを許可するときの返事(対上司・ビジネス)

それぞれの詳しい意味と使い方については、以下の記事をご参考にどうぞ。

「構いません」の代わりに使える8つの敬語(対目上の人・ビジネス)

「大丈夫です」は目上の人には使わない

「いえ、結構です/はい、結構です/構いません」の代わりによく使われる、間違った敬語として「いえ、大丈夫です/はい、大丈夫です」があります。

これを上司(目上の人)に使うのはNGではないのですが、ビジネスシーンではふさわしくない言葉ですのでご注意ください。念のため理由を解説しておきます。

「大丈夫」の意味を考える

「大丈夫です」は「大」+「丈夫」で成り立っていますので、直訳すると意味は「ものすごく丈夫です」ということになります。

念のため辞書で調べると「大丈夫」には以下2つの意味があります。

  1. あぶなげがなく安心できるさま(例:この刺身、食べても大丈夫ですか?)
  2. 間違いなくて確かなさま(例:時間は大丈夫ですか?)

※注意)「この刺身、食べても大丈夫ですか?」という言葉には2つの解釈ができます。ひとつは「刺身がクサってないか、食べても健康に被害ないかを確認したい」であり、ふたつめの解釈は「自分が食べてもいいものか?誰か他の人のではないか?」確認したい、です。

結局のところ「大丈夫」という言葉の意味はすごくあいまい。どんな風にも解釈できてしまうのです。まぁ、それが良いところでもありますが…。

「大丈夫です」が使えない理由

さて、ここで「いえ、大丈夫です/はい、大丈夫です」のような使い方の何が問題か?というのを解説します。

先ほどの「大丈夫」がもつ意味を考えて、ビジネスシーンに当てはめてみると…

–ビジネスシーン例文–

上司『ランチ行くけど、一緒にどう?』『今夜、空いてたら一杯どう?』

あなた『いえ、大丈夫です = いえ、間違いないです』

あなた『はい、大丈夫です = はい、間違いないです』

となり意味不明な言葉となってしまいます…要は何が言いたいのか、さっぱりわからない言葉になってしまうのですよね。

大丈夫なの? 大丈夫じゃないの?

なんかモヤモヤした言葉となります。私みたいなおっさんが聞くと、なおさらですね。

正しく言葉を使うのなら、

あなた『いえ、大丈夫じゃないです = いえ、ダメです』

あなた『はい、大丈夫です = はい、間違いないです』

と使うべきなのです。

言葉の意味は時代とともに変わる

ただ最近は「構いません」の代わりに「はい、大丈夫です/いえ、大丈夫です」を使うビジネスパーソンも多いです。若い世代に多いかと思いきや、40代のおっさんも普通に使っていますし私もたまに使います。

だから100%間違いかというと、そうでもないかなぁ…と思うのです。

言葉ってなにが正しい、なにが間違いという明確なルールはなく、合っていると多くの人が認識すれば正しい言葉になる。という気持ち悪い性質があります。

したがって「いえ、大丈夫です/はい、大丈夫です」もいずれは、正しい言葉として認識されるのじゃないかと思います。

「構いません」の代わりに使える8つの敬語(対目上の人・ビジネス)

→ 「結構です」の代わりに使える7つの敬語(対上司・目上の人)