「ご承認いただけますか」意味と使い方・ビジネスメール例文

承認（読み：しょうにん）のそもそもの意味は…

• 「相手の意見・希望・要求などを認め許すこと。聞き入れること」

まずは前半部分。

「ご承認いただける」の意味は…

「承認してもらえる」

つまり、

「認めてもらえる」

と解釈できます。

むずかしく感じるかたは「お（ご）●●いただく」のセットで謙譲語とおぼえておきましょう。

つづいて後半部分。

「〜ますか？」は丁寧語「ます」の疑問形。

意味としてはシンプルに「〜か？」というような質問・疑問の形になります。

目上・上司や取引先に質問するときにはたとえば、

「泳げるか？ → 泳げますか？」
「書けるか？ → 書けますか？」
「聞けるか？ → 聞けますか？」

このように丁寧語の疑問形をつかうと丁寧です（例文を使うかどうかは別として…）。

1. ご承認 ＝ 承認すること
2. お（ご）～いただける ＝ 「〜してもらえる」の意味の敬語（謙譲語）
3. ますか = 「〜か？」という意味の敬語（丁寧語）

※ 承認（読み：しょうにん）の意味は「相手の意見・希望・要求などを認め許すこと。聞き入れること」

• もとになる単語「承認」
• “〜してもらう”の謙譲語「お（ご）〜いただく」で「ご承認いただく」
• 可能形にして「ご承認いただける」
• 丁寧語”ます”の疑問形「ますか」

→ すべてあわせると「ご承認いただけますか」という敬語の完成

• 【例文】xxをご承認いただけますか。
• 【例文】xxをご承認いただけますでしょうか。

※ “でしょうか？”は「だろうか？」の丁寧語（敬語）

※ 承認（読み：しょうにん）の意味は「相手の意見・希望・要求などを認め許すこと。聞き入れること」

敬語の解説

念のため敬語の解説を。

「ご承認いただければ幸いです」を敬語としてみていくと以下のとおりに成り立ちます。

• もとになる単語「承認」
• “〜してもらう”の謙譲語”お（ご）〜いただく”で「ご承認いただく」
• 仮定「たら・れば」で「ご承認いただければ」
• “嬉しい”の意味である「幸い」に丁寧語”です”をくっつけて「幸いです」

→ すべてあわせると「ご承認いただければ幸いです」という敬語の完成

ついでに「ご承認いただけましたら」の敬語の成り立ちも。

• もとになる単語「承認」
• “〜してもらう”の謙譲語”お（ご）〜いただく”で「ご承認いただく」
• 仮定「たら・れば」で「ご承認いただけたら」
• 丁寧語”ます”で「ご承認いただけましたら」
• “嬉しい”の意味である「幸い」に丁寧語”です”をくっつけて「幸いです」

→ すべてあわせると「ご承認いただけましたら幸いです」という敬語の完成

このようにして元になる語「承認」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

相手に強制しない、とてもやわらか～いお願いの敬語フレーズになります。

• 例文「ご承認のほどお願い申し上げます」
• 例文「ご承認のほどお願い致します」

※ 承認（読み：しょうにん）の意味は「相手の意見・希望・要求などを認め許すこと。聞き入れること」

• 【例文】ご承認をお願いします。
• 【例文】ご承認をお願い致します。
• 【例文】ご承認をお願い申し上げます。

社外取引先には”ご承認をお願い致したく存じます”が丁寧

「ご承認をお願い致します」をもっと丁寧な敬語にするとしたら？という話をすこし。

答えは、

• 【例文】ご承認をお願い致したく存じます

というように「致したく存じます」をつかうとより丁寧になります。もちろん平仮名で「いたしたく存じます」としてもOK。

意味は「承認をお願いしたいと思う」

これまでの例文と同じく、あなたの意思や希望を遠まわしに言うときの敬語フレーズとなります。

相手をみてつかうとよいのですが、社内（上司・目上）や懇意にしている社外取引先であれば「ご承認をお願い致します」で十分に丁寧。

初めての取引先など、最大限の敬意をはらうべきときに使えるフレーズです。

ビジネスメール例文

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「ご承認いただけますか」の使い方をビジネスメール例文でご紹介。

どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしています。ご参考にどうぞ。

ビジネスメール例文①上司に備品購入を承認してほしい

メール件名：備品購入承認のお願い

●● 課長　（社内上司）

お疲れ様です。

さて首記の件、下記の目的・背景により備品を購入いたしたく存じます。

ご査収の上、ご承認いただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。

記

品目：iPad x 1台
金額：10万円
背景・目的：

以上

*********
メール署名
*********

結局どれがもっとも丁寧？

あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。

ここまで紹介した言い換え例文の丁寧レベルを整理しておきます。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

1. ご承認ください
2. ご承認くださいませ
3. ご承認いただけますか？
4. ご承認いただけますでしょうか？

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

1. ご承認ください
2. ご承認くださいませ
3. ご承認いただけますか
4. ご承認いただけますでしょうか
5. ご承認をお願い致します
6. ご承認いただきたく、お願い致します
7. ご承認いただきたく存じます
8. ご承認いただければと存じます
9. ご承認のほどお願い申し上げます
10. ご承認くださいますようお願い申し上げます
11. ご承認いただきますようお願い申し上げます
12. ご承認いただけますようお願い申し上げます

注）上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

1. ご承認くださいませ
2. ご承認をお願い致します
3. ご承認いただきたく、お願い致します
4. ご承認いただきたく存じます
5. ご承認いただければと存じます
6. ご承認のほどお願い申し上げます
7. ご承認いただきますようお願い申し上げます
8. ご承認いただけますようお願い申し上げます
9. ご承認くださいますようお願い申し上げます
10. ご承認いただければ幸いです
11. ご承認いただければ幸甚に存じます
12. ご承認いただけましたら幸いです
13. ご承認いただけますと幸いです
14. ご承認いただけますと幸甚に存じます
15. ご承認いただけましたら幸甚でございます
16. ご承認いただけましたら幸甚に存じます

補）「お願い申し上げます＝お願い致します」に言い換えOK

補）幸甚（こうじん）の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

なお「ご承認をいただけましたら幸いです」というように「を」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

1. ご承認賜りますようお願い申し上げます
2. ご承認いただければ幸いです
3. ご承認いただければ幸甚に存じます
4. ご承認いただけましたら幸いです
5. ご承認いただけましたら幸甚でございます
6. ご承認いただけましたら幸甚に存じます
7. ご承認賜りますと幸いです
8. ご承認賜れますと幸いです
9. ご承認賜りましたら幸いです
10. ご承認賜れましたら幸いです
11. ご承認賜りますと幸甚に存じます
12. ご承認賜れますと幸甚に存じます
13. ご承認賜りましたら幸甚に存じます
14. ご承認賜れましたら幸甚に存じます

なお「ご承認を賜りましたら幸いです」というように「を」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

“ご承認いただく vs ご承認くださる”の使い方

ややこしいので「ご承認いただく vs ご承認くださる」の使い方について。

代表的なパターンを表にまとめておきます。

こまかく解説していくとそれだけで記事がおわってしまいますので、目的にあわせてお使いください。

“ご承認いただく”の使い方まとめ（すべて敬語）

※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります。

※ 「頂く」「いただく」は漢字でも平仮名でもOK

※「×」としたのは一般的につかわない

“ご承認くださる”の使い方まとめ（すべて敬語）

※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります

※ 「下さる」「くださる」は漢字でも平仮名でもOK

※「×」としたのは一般的につかわない