ここで少し横道にそれます。
「ご承認いただく」と似たような表現には
「ご承諾いただく」
「ご了承いただく」があります。
これって何が違うのでしょうか?
意味の違いは「承認=認める」「承諾=受け入れる」「了承=納得する」
もとになる語「承認」vs「承諾」vs「了承」の違いをみていけばよく、以下の点が違います。
- 「承認」の意味は…
①そのことが正当または事実であると認めること。
【例】知的財産の所有権を承認する
②よしとして、認め許すこと。聞き入れること。
【例】政府の承認を得て認可される
③国家・政府・交戦団体などの国際法上の地位を認めること。
【例】国連に承認された国 - 「承諾」の意味は…
相手の意見・希望・要求などを聞いて、受け入れること
【例】メーカー側の承認を得る
【例】仕様の変更を承認する - 「了承」の意味は…
事情をくんで納得すること。承知すること。承諾。
【例】メーカー側の了承を得る
【例】仕様の変更を了承する
ということで、
どれもほとんど同じ意味であり、似たような使い方をします。
上記をまとめると…
「ご承諾」「ご了承」はほぼ同じ意味で「受け入れること」
「ご承認」と「ご承諾・ご了承」はちょっと違い「承認」は認めるの意味合いが強い
社外取引先には「ご承諾≒ご了承」を、上司には「ご承認」を
「ご承諾」「ご了承」はほぼ同じ意味
「ご承認」と「ご承諾・ご了承」はちょっと違い「承認」は認めるの意味合いが強い
ということで強いて使い分けするとしたら、
社外の相手には「ご承諾・ご了承」をつかい、上司には「ご承認」をつかうビジネスシーンが多いですね。
【例文】上司に出張の承認をお願いした
とは言っても、
【イマイチな例文】上司に出張の承諾をお願いした
【イマイチな例文】上司に出張の了承をお願いした
とはあまり言わず、
【例文】取引先の了承を得た
【例文】取引先の承諾を得た
とは言っても、
【イマイチな例文】取引先の承認を得た
とはあまり言わないですね。
※どれを使っても意味としては通じますし、失礼にも当たりません。