つづいて「ご多用のところ申し訳ありませんが~」の類語を例文でまとめます。ビジネスメールではこれらの表現に言い換えすることもできますので、お好みの表現を用いてください。
どれも目上の人(社内上司・先輩)にはもちろんのこと、社外取引先にもつかえる丁寧な敬語にしています。ご参考にどうぞ。
①『ご多忙のところ申し訳ありませんが』など
「ご多用」は「ご多忙=とても忙しいこと」に言い換えできます。
使い分けする必要はありませんが、すでに述べたとおり結婚や出産・その他めでたいシーンで「ご多忙」はNG。※ 忌み言葉といいます
そんなシーンでは必ず「ご多用」をつかいましょう。
- 【言い換え】ご多忙中、申し訳ありませんが~
- 【言い換え】ご多忙のところ申し訳ありませんが~
- 【言い換え】ご多忙の中申し訳ありませんが~
- 【言い換え】ご多忙の折、申し訳ありませんが~
- 【言い換え】ご多忙とは存じますが、~
- 【言い換え】ご多忙の折とは存じますが、~
【敬語および言葉の補足】
※「折(おり)」は「季節、時節、時期」の意味
※「存じます」は「思います」の意味の敬語(謙譲語)
※「申し訳ありませんが」をよりカチッとした言い方にするには「恐縮ではございますが」とすると丁寧です。
②『お忙しいところ申し訳ありませんが』など
「ご多用」は「お忙しい」にも言い換えできます。
こちらも使い分けする必要はありません。お好みでお使いください。
- 【言い換え】お忙しいところ申し訳ありませんが~
- 【言い換え】お忙しい中申し訳ありませんが~
- 【言い換え】お忙しいところとは存じますが、~
- 【言い換え】お忙しいかと存じますが、~
- 【言い換え】お忙しいとは存じますが、~
【敬語および言葉の補足】
※「折(おり)」は「季節、時節」の意味
※「存じます」は「思います」の意味の敬語(謙譲語)
※「申し訳ありませんが」をよりカチッとした言い方にするには「恐縮ではございますが」とすると丁寧です。
③『ご多用』をつかった色々な言い換え
あとは「ご多用のところ」だけでなく、「ご多用」のなかにも色々なフレーズがあります。
- 【言い換え】ご多用中、申し訳ありませんが~
- 【言い換え】ご多用の折申し訳ありませんが~
- 【言い換え】ご多用のところ申し訳ありませんが~
- 【言い換え】ご多用の中、申し訳ありませんが~
- 【言い換え】ご多用とは存じますが、~
- 【言い換え】ご多用かと存じますが、~
- 【言い換え】ご多用とは存じますが、~
どれも丁寧なので使い分けは必要なし
で、
結局どれがもっとも丁寧なのか?ということですが・・・
正直なところ、すべて等しく丁寧なので使い分けする必要はありません。
ただし結婚や出産・その他めでたいシーンで「忙」はNGとなるためご留意を。
「申し訳ありませんが」は「恐縮ではございますが」などで言い換えOK
さらに「ご多用のところ申し訳ありませんが、~」の「申し訳ありませんが」の部分もいろいろと言い換えできます。
たとえば「恐縮ですが」「恐縮ではございますが」「恐れ入りますが」など。
どれも申し訳ない気持ちをあらわすときに用いるフレーズであり、社内上司・目上にはもちろんのこと、社外取引先にもつかえる丁寧な表現ですね。
ここでは「申し訳ありませんが」の言い換えを例文で紹介していきます。
“恐縮・恐れ入る”の意味
恐縮(読み:きょうしゅく)の意味は・・・
「相手に迷惑をかけたり、相手の厚意を受けたりして申し訳なく思うこと。おそれいること。また、そのさま。」
※「恐縮ですが」とすると意味は「申し訳ないと思いますが」
恐れ入る(読み:おそれいる)の意味は・・・
「相手に失礼したり、迷惑をかけたりしたことに対して、申し訳なく思う。」
※「恐れ入りますが」とすると意味は「申し訳ないと思いますが」
はい、どちらもおなじ意味ですね。
なお「大変恐れ入りますが」「大変恐縮ですが」というように「大変=とても、非常に」をくわえても丁寧です。
かなり丁寧『大変恐縮ではございますが』
「大変恐縮ではございますが」の意味は「とても申し訳なく思うのですが」であり、上司や目上・社外取引先に著しく負担をかけたときに使うと好感度アップします。
「です」よりもかしこまった丁寧語が「ございます」なので、より丁寧と言えます。
- 【言い換え】ご多用のところ恐縮ではございますが、ご返信いただければ幸いです。
- 【言い換え】ご多用のところ大変恐縮ではございますが、ご対応の程お願い致します。
- 【言い換え】ご多用の中大変恐縮ではございますが、ご参加いただけますと幸いです。
※「ご多用」は「お忙しい・ご多忙」に言い換えても丁寧です。
※「恐縮ではございますが」は「恐縮ですが」としてもOK。
※「恐縮」の意味は「相手に迷惑をかけたり、相手の厚意を受けたりして申し訳なく思うこと。おそれいること。また、そのさま。」
丁寧『恐れ入りますが』など
「申し訳ありませんが」とおなじ意味である「恐れ入りますが」をつかった言い換えもできます。
- 【言い換え】ご多用の中恐れ入りますが、ご検討の程お願い致します。
- 【言い換え】ご多用の中恐れ入りますが、ご対応の程お願い致します。
- 【言い換え】ご多用の中恐れ入りますが、ご確認いただけますと幸いです。
※「ご多用」は「お忙しい・ご多忙」に言い換えても丁寧です。
※「恐縮」の意味は「恐れ入る」におなじ
その他『お手数ではございますが』など
あとはちょっと違った角度から。
「手間をかけること」の意味である「お手数(おてすう)」をつかっても丁寧です。
使い方は意味のとおりで、とくに上司や目上・取引先にめんどうな事を依頼・お願いするときに活躍するフレーズですね。
- ご多用のところ+お手数
かなり丁寧「ご多用のところ大変お手数ではございますがご連絡いただければ幸いです」
かなり丁寧「ご多用の中大変お手数お掛けいたしますがご検討~」
丁寧「ご多用のところ大変お手数ですがお返事~」 - ご多用のところ+お手数
かなり丁寧「ご多用のところお手数ではございますがご教示の程お願い致します」
かなり丁寧「ご多用の中大変お手数お掛けいたしますがご確認~」
丁寧「ご多用のところお手数ですがご対応~」
※「ご多忙」は「ご多用」に言い換えても丁寧です。
まとめ
今回は「ご多用のところ申し訳ありませんが」の意味と使い方、注意点について、これでもかというくらい語ってみました。
この表現はとても便利で、ビジネスメールでは万能に活躍します。
ぜひ、ありとあらゆる場面を経験し、使い倒してください。頭でどうこうなるものではないので、ビジネスシーンで場数を踏んでくださいね。ではでは~~。