あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。
ここまで紹介した例文だけでなく、いろいろな敬語フレーズの丁寧度をまとめておきます。
※ あくまでも目安としてお考えください。
①会話・電話対応につかえる丁寧レベル
下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- ご査収ください
- ご査収くださいませ
- ご査収をお願いします
- よく調べて受け取っていただけますか？
- よく調べて受け取っていただけますでしょうか？
- ご査収いただけますか？
- ご査収いただけますでしょうか？
②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル
おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- ご査収ください
- ご査収くださいませ
- ご査収をお願い致します
- ご査収いただけますか
- ご査収いただけますでしょうか
- ご査収いただきたく、お願い致します
- ご査収いただきたく存じます
- ご査収いただければと存じます
- ご査収のほどお願い申し上げます
- ご査収くださいますようお願い申し上げます
- ご査収いただきますようお願い申し上げます
- ご査収いただけますようお願い申し上げます
注）上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。
補）「お願い申し上げます＝お願い致します」に言い換えOK
③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル
おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- ご査収くださいませ
- ご査収をお願い致します
- ご査収いただけますか
- ご査収いただけますでしょうか
- ご査収いただきたく、お願い致します
- ご査収いただきたく存じます
- ご査収いただければと存じます
- ご査収のほどお願い申し上げます
- ご査収いただきますようお願い申し上げます
- ご査収いただけますようお願い申し上げます
- ご査収くださいますようお願い申し上げます
- ご査収いただけますと幸いです
- ご査収いただければ幸いです
- ご査収いただけましたら幸いです
- ご査収いただけますと幸甚に存じます
- ご査収いただければ幸甚に存じます
- ご査収いただけましたら幸甚でございます
- ご査収いただけましたら幸甚に存じます
※「ご査収をいただけましたら幸いです」というように「を」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。
【敬語の補足】
・「幸いです」は「嬉しいです」の意味
・幸甚（こうじん）の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」＋希望「～したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」＋可能形＋仮定「たら・れば」
④最上級の丁寧レベル
おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- ご査収賜りますようお願い申し上げます
- ご査収いただけますと幸いです
- ご査収いただければ幸いです
- ご査収いただけましたら幸いです
- ご査収いただけますと幸甚に存じます
- ご査収いただければ幸甚に存じます
- ご査収いただけましたら幸甚でございます
- ご査収いただけましたら幸甚に存じます
- ご査収賜りますと幸いです
- ご査収賜れますと幸いです
- ご査収賜りましたら幸いです
- ご査収賜れましたら幸いです
- ご査収賜りますと幸甚に存じます
- ご査収賜れますと幸甚に存じます
- ご査収賜りましたら幸甚に存じます
- ご査収賜れましたら幸甚に存じます
※「ご査収を賜れますと幸甚に存じます」というように「を」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。
・「お願い申し上げます＝お願い致します」に言い換えOK
・幸甚（こうじん）の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
・賜る（たまわる）は公式なビジネス文書や手紙によくつかう
+ビジネスメール結び・締めによく使うフレーズ
これまで紹介した例文のなかには、とくにビジネスメール結び・締め・文末によくつかうフレーズもあります。
念のためまとめておきますね。
- ご査収のほどお願い申し上げます
- ご査収いただきますようお願い申し上げます
- ご査収いただけますようお願い申し上げます
- ご査収くださいますようお願い申し上げます
- ご査収賜りますようお願い申し上げます
ビジネス会話・電話では”ご査収いただけますか？”
ビジネスメールではなく会話や電話シーンであれば…
「ご査収いただけますと幸いです」などは絶対につかいません。
長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。
そこでビジネス会話・電話では…
- 【例文】ご査収いただけますか？
- 【例文】ご査収いただけますでしょうか？
- 【例文】ご査収願えますでしょうか？
※ もちろん「ご査収ください」「ご査収くださいませ」でもOK
といった質問フレーズをつかいましょう。
意味としては「よく調べて受け取ってもらえますか？」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。
「〜いただけますか？」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。
お受け取り頂けますか？でもOK
あるいはもっとシンプルに、
- 【例文】お受け取りいただけますか？
- 【例文】お受け取りいただけますでしょうか？
としてもOKです。
「～していただけますか？」の意味は「～してもらえますか？」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。
もちろん「ご査収いただけますか？」のほうが丁寧。
ただ会話シーンで堅苦しい敬語をつかいすぎると相手とのあいだに壁をつくってしまいます。
そういう意味で会話ではややカジュアルな敬語フレーズをつかっても差し支えありません。
敬語の解説
「ご査収いただけますか？」「ご査収いただけますでしょうか？」
の敬語の成り立ちとしては…
- “査収”に「〜してもらう」の謙譲語「お（ご）〜いただく」で「ご査収いただく」
- 可能形にして「ご査収いただける」
- さらに丁寧語”ます”で「ご査収いただけます」
- 疑問形にして「ご査収いただけますか？」
“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「ご査収いただけますでしょうか？」
どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。
したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。
どちらかというと「〜いただけますでしょうか？」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか？」を使うのをオススメします。
