「結構です」の代わりに使える7つの敬語(対上司・目上の人)

「大丈夫」の意味を考える

「大丈夫です」は「大」+「丈夫」で成り立っていますので、直訳すると意味は「ものすごく丈夫です」ということになります。

念のため辞書で調べると「大丈夫」には以下2つの意味があります。

  1. あぶなげがなく安心できるさま(例:この刺身、食べても大丈夫ですか?)
  2. 間違いなくて確かなさま(例:時間は大丈夫ですか?)

※注意)「この刺身、食べても大丈夫ですか?」という言葉には2つの解釈ができます。ひとつは「刺身がクサってないか、食べても健康に被害ないかを確認したい」であり、ふたつめの解釈は「自分が食べてもいいものか?誰か他の人のではないか?」確認したい、です。

結局のところ「大丈夫」という言葉の意味はすごくあいまい。どんな風にも解釈できてしまうのです。まぁ、それが良いところでもありますが…。

「いえ大丈夫です/はい大丈夫です」が使えない理由

さて、ここで「いえ、大丈夫です/はい、大丈夫です」のような使い方の何が問題か?というのを解説します。

先ほどの「大丈夫」がもつ意味を考えて、ビジネスシーンに当てはめてみると…

–ビジネスシーン例文–

上司『ランチ行くけど、一緒にどう?』『今夜、空いてたら一杯どう?』

あなた『いえ、大丈夫です = いえ、間違いないです』

あなた『はい、大丈夫です = はい、間違いないです』

となり意味不明な言葉となってしまいます…要は何が言いたいのか、さっぱりわからない言葉になってしまうのですよね。

大丈夫なの? 大丈夫じゃないの?

なんかモヤモヤした言葉となります。私みたいなおっさんが聞くと、なおさらですね。

正しく言葉を使うのなら、

あなた『いえ、大丈夫じゃないです = いえ、ダメです』

あなた『はい、大丈夫です = はい、間違いないです』

と使うべきなのです。

言葉の意味は時代とともに変わる

ただ最近は「はい結構です/いえ結構です」の代わりに「はい、大丈夫です/いえ、大丈夫です」を使うビジネスパーソンも多いです。若い世代に多いかと思いきや、40代のおっさんも普通に使っていますし私もたまに使います。

だから100%間違いかというと、そうでもないかなぁ…と思うのです。

言葉ってなにが正しい、なにが間違いという明確なルールはなく、合っていると多くの人が認識すれば正しい言葉になる。という気持ち悪い性質があります。

したがって「いえ、大丈夫です/はい、大丈夫です」もいずれは、正しい言葉として認識されるのじゃないかと思います。