①依頼・お願いビジネスメール結びに使う”ご回答”
ビジネスにおける「ご回答」のいろいろな使い方
何かしら目上や上司・取引先に「回答してほしい！！」とお願い・依頼したいときは…
- 例文「ご回答くださいますようお願い申し上げます」
意味は「回答してくれるようお願いします」 - 例文「ご回答いただきたく、お願い致します」
意味は「回答してほしい、お願いします」 - 例文「ご回答をお願い致します」
意味は「回答してほしい、お願いします」 - 例文「ご回答いただきますようお願い申し上げます」
意味は「回答してもらうようお願いします」 - 例文「ご回答賜りますようお願い申し上げます」
意味は「回答してもらうようお願いします」 - 例文「ご回答の程お願い申し上げます」
意味は「回答してくれるよう、お願いします」 - 例文「ご回答いただければ幸いです」
意味は「回答してもらえたら嬉しいです」 - 例文「ご回答いただきたく存じます。何卒よろしくお願い致します」
意味は「回答してもらいたいと思います」 - 例文「ご回答いただければと存じます。何卒よろしくお願い致します」
意味は「回答してもらえたらと思います」
のようにお願いすると丁寧です。
「ご回答いただければ幸いです」「ご回答賜りますようお願い申し上げます」がもっとも丁寧な敬語であり、あとはほぼ等しいレベル。
それぞれ意味や敬語の違いはありますが、結局はおなじことを述べています。
ようするにすべて「回答してね！よろしく」という意味なのです。
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」＋希望「～したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」＋可能形＋仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」＋丁寧語「ます」＋仮定「たら・れば」
②自分が”回答する”ときに使える敬語
ビジネスにおける「ご回答」のいろいろな使い方
自分が「回答するよ！」と言いたいときには…
- 【現在形】ご回答します／（ご）回答いたします
- 【過去形】ご回答しました／（ご）回答いたしました
- 【進行形】ご回答しております／（ご）回答いたしております
- 【希望①】ご回答したく思います／（ご）回答いたしたく思います
- 【希望②】ご回答したく存じます／（ご）回答いたしたく存じます
こんな感じの敬語をつかいます。
「お（ご）～します」は謙譲語「お（ご）〜する」＋丁寧語「ます」
「お（ご）～いたします」は謙譲語「お（ご）〜いたす」＋丁寧語「ます」
「～いたします」の部分にするべきことの中身がはいります。
たとえば、
何かしら連絡しなければいけないのであれば「（ご）連絡いたします」
何かしら対応しなければいけないのであれば「（ご）対応いたします」
ここで「（ご）回答いたします」というように（ ）書きにしているのは「回答いたします」としても丁寧な敬語だから。
ちなみに敬語「お（ご）～いたします」「お（ご）～します」は自分が「～する」ときにつかいます。
相手に「回答してもらう」としたいときには…
「ご回答いただく＝回答してもらう」
「ご回答くださる＝回答してくれる」
という敬語をつかいます。
③禁止のビジネスメールに使う”ご回答”
ビジネスにおける「ご回答」のいろいろな使い方
上司なり取引先・目上の相手に「回答することができません！」と禁止するときは…
- 【例文】ご回答いただけません
- 【例文】ご回答いただくことはできません
④断りのビジネスメールに使う”ご回答”
ビジネスにおける「ご回答」のいろいろな使い方
自分が「回答できません！」と断りをいれるときは…
- 【例文】（ご）回答いたしかねます
- 【例文】ご回答しかねます
- 【例文】●●のためご回答することが叶いません
- 【例文】ご回答することが大変困難でございます
無理やり感のある例文になってしまいました…すみません。
こんなときには「ご対応いたしかねます」「お受けいたしかねます」「遠慮させていただきます」などの敬語をつかいますね。
また「〜いたしかねる（兼ねる）」は「～することができない」という意味の敬語。否定語であり「〜しかねる」の謙譲語です。
たとえば、
- 【例文】お応えいたしかねます
意味は「添うことができません」 - 【例文】お受けいたしかねます
意味は「受けることができません」 - 【例文】ご対応いたしかねます
意味は「対応することができません」
などのようにして使います。ビジネスメールでは例文のように丁寧語「ます」をくっつけて「〜いたしかねます」として使うのが一般的
「〜しかねる」自体は敬語でもなんでもありませんが「できません」よりも丁寧に聞こえるため重宝するフレーズです。
ちなみに断りの敬語フレーズはほかにも「遠慮させていただきます」「●●には添いかねます」などいろいろあります。
⑤お礼メールに使う”ご回答”
ビジネスにおける「ご回答」のいろいろな使い方
あとはビジネスシーンで相手に何かしら回答してもらったときの、お礼ビジネスメールにも使えます。
「回答してもらいありがとう！」と言いたいときには…
- 例文「ご回答ありがとうございます」
- 例文「ご回答いただきありがとうございます」
- 例文「ご回答いただきましてありがとうございました」
- 例文「ご回答賜りましてありがとうございました」
- 例文「ご回答くださいましてありがとうございました」
のようにビジネスメール書き出しの挨拶にお礼として使うと丁寧です。
それぞれ意味や敬語の違いはありますが、結局はおなじことを述べています。
ようするに「回答してくれてありがとう！」という意味なのです。
どれも丁寧な敬語ではありますが、もっともかしこまった敬語は「～賜りましてありがとう」です。あとはどれも似たような丁寧レベル。
⑥ほかにも色々ある”ご回答”の例文
敬語の種類というのは本当にいろいろあります。
ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。
- 例文「ご回答いただきたく存じます」
※意味は「回答してもらいたいと思います」希望 - 例文「ご回答いただければと存じます」
※意味は「回答してもらえたら嬉しいです」希望 - 例文「ご回答いただければ幸いです」
※意味は「回答してもらえたら嬉しいです」仮定 - 例文「ご回答いただけましたら幸いです」
※意味は「回答してもらえたら嬉しいです」仮定 - 例文「ご回答いただけましたら幸甚に存じます」
※意味は「回答してもらえれば嬉しく思います」仮定 - 例文「ご回答いただければ幸甚に存じます」
※意味は「回答してもらえれば嬉しく思います」仮定 - 例文「ご回答いただけますか？」
※意味は「回答してもらえるか？」でとくに会話シーンで使われるフレーズ - 例文「ご回答いただけますでしょうか？」
※意味は「回答してもらえるだろうか？」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」＋希望「～したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」＋可能形＋仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」＋丁寧語「ます」＋仮定「たら・れば」
“ご回答いただく vs ご回答くださる”の使い方
ややこしいので「ご回答いただく vs ご回答くださる」の使い方について。
代表的なパターンを表にまとめておきます。
こまかく解説していくとそれだけで記事がおわってしまいますので、目的にあわせてお使いください。
▼「ご回答いただく」の使い方まとめ（すべて敬語）
| ①基本 | ②+丁寧語”ます” | ③その他 | |
|---|---|---|---|
| 現 在 | ご回答いただく | ご回答いただきます | -頂くよう -頂きますよう |
| 過 去 | ご回答いただいた | ご回答いただきました | × |
| 進行形 | ご回答いただいている | ご回答いただいています | -頂いております |
| 過去~現在 | ご回答いただいていた | ご回答いただいていました | -頂いておりました |
| 希 望 依 頼 |
ご回答いただきたい ご回答いただきたく ご回答いただくよう |
ご回答いただきたいです ご回答いただきますよう ご回答いただけますよう |
-頂きたく思います -頂きたく存じます -頂ければと存じます |
| 可 能 | ご回答いただける | ご回答いただけます | -頂けるよう -頂けますよう |
| 仮 定 | ご回答いただければ | ご回答いただけましたら | × |
| 疑 問 | ご回答いただけるか？ | ご回答いただけますか？ | -頂けますでしょうか |
| 禁 止 | ご回答いただけない | ご回答いただけません | × |
| 命 令 | × | × | × |
※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります。
※ 「頂く」「いただく」は漢字でも平仮名でもOK
※「×」としたのは一般的につかわない
▼「ご回答くださる」の使い方まとめ（すべて敬語）
| ①基本 | ②+丁寧語”ます” | ③その他 | |
|---|---|---|---|
| 現 在 | ご回答くださる | ご回答くださいます | -くださるよう -くださいますよう |
| 過 去 | ご回答くださった | ご回答くださいました | × |
| 進行形 | ご回答くださっている | ご回答くださっています | -くださっております |
| 過去~現在 | ご回答くださっていた | ご回答くださっていました | -くださっておりました |
| 希 望 |
ご回答くださるよう | ご回答くださいますよう | × |
| 可 能 | × | × | × |
| 仮 定 | × | × | × |
| 疑 問 | ご回答くださるか？ | ご回答くださいますか？ | × |
| 否 定 | ご回答くださらない | ご回答くださいません | × |
| 命 令 | ご回答ください | ご回答くださいませ | × |
※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります
※ 「下さる」「くださる」は漢字でも平仮名でもOK
※「×」としたのは一般的につかわない
