つづいて「ご臨席くださいますよう vs ご臨席いただきますよう」の使い方をビジネスメール例文で紹介します。
目上・上司にはもちろんのこと、社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズにしています。ご参考にどうぞ。
例文①記念式典ご案内ビジネスメール
-ビジネスメール例文-
メール件名：【4月28日】●●グループ創立100年記念式典のご招待
拝啓 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
このたび弊社は、○月○日をもちまして創立100年の佳節を迎えることになりました。
これもひとえに皆様の多大なるご援助ご厚誼の賜物と心より感謝いたしております。
つきましては平素のご芳情に感謝の意を表したく下記のとおり創立100年の祝宴を催したいと存じます。
ご多忙のところ恐縮でございますが、
何卒ご臨席賜りますようお願い申し上げます。
まずは略儀ながらメールをもちましてご案内申し上げます。 敬具
記
日時 平成○○年○月○日
午後○時○分（午前○時○分受付）
場所 ○○ホテル○○の間
東京都千代田区ｘｘｘ
電話番号 ｘｘｘｘｘ
（●●駅 下車 5分）
以上
メール署名
こんな感じでビジネスメールに使うと丁寧ですね。
まぁようするに「出席してほしい！」というシーンであればたいていは使えます。
もちろん、
「ご臨席くださいますよう～」「ご臨席いただきますよう」「ご臨席賜りますよう」「ご臨席のほど～」のどれを用いても丁寧です。
あるいは「隣席」を「出席」と言い換えてもOK。
例文②結婚式の招待状
-ビジネスメール例文-
拝啓 新緑の候 皆様におかれましては
ますますご健勝のこととお慶び申し上げます
さて このたび私たちは結婚式を挙げ
新しい第一歩を踏み出すことになりました
つきましては 日頃よりご交誼いただいております皆様に
より一層のご指導を賜りたく ささやかながら小宴を催したいと存じます
ご多用のところ誠に恐縮ではございますが
ぜひご臨席賜りたく別紙のとおりご案内申し上げます
敬具
平成○年○月吉日
○○○○（新郎氏名）
○○○○（新婦氏名）
ー別紙ー
記
日時 平成○○年○月○日
午後○時○分（午前○時○分受付）
場所 ○○ホテル○○の間
東京都千代田区ｘｘｘ
電話番号 ｘｘｘｘｘ
（●●駅 下車 5分）
なお 誠に勝手を申し上げますが ○月○日までに
ご出欠のお返事を賜りますようお願い申し上げます
以上
こんな感じでビジネスメールに使うと丁寧ですね。
まぁようするに「出席してほしい！」というシーンであればたいていは使えます。
もちろん、
「ご臨席くださいますよう～」「ご臨席いただきますよう」「ご臨席賜りますよう」「ご臨席のほど～」のどれを用いても丁寧です。
あるいは「隣席」を「出席」と言い換えてもOK。
“ご臨席”のいろいろな使い方・例文
あとはいろいろ使える「ご臨席」の例文を紹介しておきます。
どの例文も上司や目上・取引先などのビジネスメールに使える丁寧な敬語フレーズにしています。ご参考にどうぞ。
すでに登場した例文もありますが、いちおう全てをまとめておきます。
依頼・お願いビジネスメール結びに使う”ご臨席”
ビジネスにおける「ご臨席」のいろいろな使い方
何かしら目上や上司・取引先に「改まった行事・式に出席してほしい！！」とお願い・依頼したいときは…
たとえば、
- 例文「ご臨席くださいますようお願い申し上げます」
意味は「臨席してくれるようお願いします」 - 例文「ご臨席をお願い致します」
意味は「改まった行事・式に出席してほしい、お願いします」 - 例文「ご臨席いただきますようお願い申し上げます」
意味は「臨席してもらうようお願いします」 - 例文「ご臨席賜りますようお願い申し上げます」
意味は「臨席してもらうようお願いします」 - 例文「ご臨席の程お願い申し上げます」
意味は「臨席してくれるよう、お願いします」 - 例文「ご臨席いただければ幸いです」
意味は「臨席してもらえたら嬉しいです」 - 例文「ご臨席いただきたく存じます。何卒よろしくお願い致します」
意味は「臨席してもらいたいと思います」 - 例文「ご臨席いただければと存じます。何卒よろしくお願い致します」
意味は「臨席してもらえたらと思います」
のようにお願いすると丁寧です。
「ご臨席いただければ幸いです」「ご臨席賜りますようお願い申し上げます」がもっとも丁寧な敬語であり、あとはほぼ等しいレベル。
それぞれ意味や敬語の違いはありますが、結局はおなじことを述べています。
ようするにすべて「臨席してね！よろしく」という意味なのです。
自分が”臨席する”ときに使える敬語
ビジネスにおける「ご臨席」のいろいろな使い方
自分が「臨席します！」と言いたいときには…
- 【現在形】ご臨席します／（ご）臨席いたします
- 【過去形】ご臨席しました／（ご）臨席いたしました
- 【進行形】ご臨席しております／（ご）臨席いたしております
- 【希望①】ご臨席したく思います／（ご）臨席いたしたく思います
- 【希望②】ご臨席したく存じます／（ご）臨席いたしたく存じます
などを使います。
「お（ご）～します」は謙譲語「お（ご）〜する」＋丁寧語「ます」
「お（ご）～いたします」は謙譲語「お（ご）〜いたす」＋丁寧語「ます」
「～いたします」の部分に臨席するべきことの中身がはいります。
たとえば、
何かしら確認しなければいけないのであれば「（ご）確認いたします」
何かしら対応しなければいけないのであれば「（ご）対応いたします」
ここで「（ご）臨席いたします」というように（ ）書きにしているのは「臨席いたします」としても丁寧な敬語だから。
ちなみに敬語「お（ご）～いたします」「お（ご）～します」は自分が「～する」ときにつかいます。
相手に「臨席してもらう」としたいときには…
「ご臨席いただく＝臨席してもらう」
「ご臨席くださる＝臨席してくれる」
という敬語をつかいます。
断りのビジネスメールに使う”ご臨席”
ビジネスにおける「ご臨席」のいろいろな使い方
「臨席することができません！」と言いたいときには…
- 【例文】（ご）臨席いたしかねます
意味は「臨席することができません」
- 【例文】ご臨席しかねます
意味は「臨席することができません」 - 【例文】●●のためご臨席することが叶いません
意味は「臨席することができません」
- 【例文】ご臨席することが大変困難でございます
意味は「臨席することがとても難しいです」
などを使います。
ここで「（ご）臨席いたしかねます」というように（ ）書きにしているのは「臨席いたしかねます」としても丁寧な敬語だから。
また「〜いたしかねる（兼ねる）」は「～することができない」という意味の敬語。否定語であり「〜しかねる」の謙譲語です。
たとえば、
- 【例文】お応えいたしかねます
意味は「添うことができません」 - 【例文】お受けいたしかねます
意味は「受けることができません」 - 【例文】ご対応いたしかねます
意味は「対応することができません」
などのようにして使います。ビジネスメールでは例文のように丁寧語「ます」をくっつけて「〜いたしかねます」として使うのが一般的
「〜しかねる」自体は敬語でもなんでもありませんが「できません」よりも丁寧に聞こえるため重宝するフレーズです。
ちなみに断りの敬語フレーズはほかにも「遠慮させていただきます」「●●には添いかねます」などいろいろあります。
お礼メールに使う”ご臨席”
ビジネスにおける「ご臨席」のいろいろな使い方
あとはビジネスシーンで相手に何かしら臨席してもらったときの、お礼ビジネスメールにも使えます。
たとえば、
- 例文「ご臨席ありがとうございます」
例文「ご臨席いただきありがとうございます」
例文「ご臨席いただきましてありがとうございました」
例文「ご臨席賜りましてありがとうございました」
例文「ご臨席くださいましてありがとうございました」
のようにビジネスメール書き出しの挨拶にお礼として使うと丁寧です。
それぞれ意味や敬語の違いはありますが、結局はおなじことを述べています。
ようするに「臨席してくれてありがとう！」という意味なのです。
どれも丁寧な敬語ではありますが、もっともかしこまった敬語は「～賜りましてありがとう」です。あとはどれも似たような丁寧レベル。
ほかにも色々ある”ご臨席”の例文
敬語の種類というのは本当にいろいろあります。
ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。
- 例文「ご臨席いただければと存じます」
※意味は「臨席してもらえたら嬉しいです」希望 - 例文「ご臨席いただけましたら幸いです」
※意味は「臨席してもらえたら嬉しいです」仮定 - 例文「ご臨席いただけましたら幸甚に存じます」
※意味は「臨席してもらえれば嬉しく思います」仮定 - 例文「ご臨席いただければ幸甚に存じます」
※意味は「臨席してもらえれば嬉しく思います」仮定 - 例文「ご臨席いただけますか？」
※意味は「臨席してもらえるか？」でとくに会話シーンで使われるフレーズ - 例文「ご臨席いただけますでしょうか？」
※意味は「臨席してもらえるだろうか？」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」＋希望「～したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」＋可能形＋仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」＋丁寧語「ます」＋仮定「たら・れば」
“お願い申し上げます＝お願い致します”
ところでビジネスシーンでは、
「ご臨席くださいますようお願い申し上げます」としても丁寧ではありますが…
「ご臨席くださいますようお願いいたします」「ご臨席くださいますようお願い致します」と言い換えすることもできます。
また「どうか」という意味の「何卒（なにとぞ）」をつかい、
「ご臨席くださいますよう何卒よろしくお願い申し上げます」
頭の片隅にいれておきましょう。
