「ご講義いただけますか?」は直訳すると「講義してもらえますか?」という意味。
ようは「講義してほしい!」「講義してください!」と言いたいわけですが・・・丁寧な敬語にするとこんな風にややこしい表現になります。
使い方は何かしら講義してほしいときのお願い・依頼のビジネスシーン。
どちらかというと商談や電話などの会話シーンでよくつかわれる敬語ではありますが、ビジネスメールにつかっても丁寧です。
もちろん社内上司や目上にかぎらず社外取引先にもつかえる丁寧なフレーズ。
くわしくは本文にて意味や敬語の種類、ビジネスシーンにふさわしい使い方、ビジネスメール例文、注意点を解説していきます。
※長文になりますので「見出し」より目的部分へどうぞ
意味と敬語
「ご講義いただけますか」は「講義してもらえますか」という意味。
なぜこのような意味になるのか?
そもそもの意味と敬語について順をおって解説していきます。
“講義”の意味
講義(こうぎ)の意味は・・・
- 学問の方法や成果、また、研究対象などについて、その内容・性質などを説き聞かせること。また、その説明。「新人に営業の手法について講義する」「地政学に関する講義」
- 大学の授業。「大学の講義をサボる」
“ご講義いただける”の意味は「講義してもらえる」
まずは前半部分。
「ご講義いただける」の意味は…
「講義してもらえる」と解釈できます。
“ご講義”のもとになる単語は”講義”であり、「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)~いただく」をつかって敬語にしています。
「いただける」の部分は謙譲語「いただく」の可能表現をつかっています。可能の表現をつかっているので意味としては「〜してもらえる」となります。
おなじような可能の表現にはたとえば、
「泳ぐ → 泳げる」
「書く → 書ける」
「聞く → 聞ける」
などあり。どれも「〜できる」という意味になりますね。
ちなみに”ご講義”の「お(ご)」の部分は向かう先を立てるために使う敬語であり謙譲語の「お(ご)」です。余談ですが尊敬語にも「お(ご)」の使い方があり混同しがち。
むずかしく感じるかたは「お(ご)●●いただく」のセットで謙譲語とおぼえておきましょう。
“ますか?”は丁寧語の疑問形
つづいて後半部分。
「〜ますか?」は丁寧語「ます」の疑問形。
意味としてはシンプルに「〜か?」というような質問・疑問の形になります。
目上・上司や取引先に質問するときにはたとえば、
「泳げるか? → 泳げますか?」
「書けるか? → 書けますか?」
「聞けるか? → 聞けますか?」
このように丁寧語の疑問形をつかうと丁寧です(例文を使うかどうかは別として…)。
ちなみに、
「ご講義いただけましたか?」と過去形をつかうと「すでに講義してもらえたか?」という催促・確認のフレーズになります。
あわせると意味は「講義してもらえますか」
- ご講義 = 講義すること
- お(ご)~いただける = 「〜してもらえる」の意味の敬語(謙譲語)
- ますか = 「〜か?」という意味の敬語(丁寧語)
これらの単語を合体させて意味を考えます。
すると「ご講義いただけますか」の意味は…
「講義してもらえますか」
のように解釈できます。
ようするに「講義してほしい!」「講義してください!」というあなたの希望をあらわしているのですが、このままではあまりにストレート過ぎて目上や上司に使うにはイマイチです。
そこで遠まわりに「~してもらえますか?」として、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズにしています。
そんなに丁寧にお願いする必要あるの?って思うくらい。
目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。
敬語の解説
ややこしいので、これまでの敬語の解説をまとめておきます。
「ご講義いただけますか」を敬語としてみていくと以下のとおりに成り立ちます。
- もとになる単語「講義」
- “〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「ご講義いただく」
- 可能形にして「ご講義いただける」
- 丁寧語”ます”の疑問形「ますか」
→ すべてあわせると「ご講義いただけますか」という敬語の完成
このようにして元になる語「講義」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。
相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。
なお「ご講義していただけますか」は間違い敬語となりますのでご注意を。
この場合、謙譲語「お(ご)」をなくして「講義していただけますか」とすれば正しい敬語になります。
理由は長くなるので省きますが、あくまでも「ご講義いただけますか」をつかうことをオススメします。
それでは次項より使い方についても見ておきましょう。
【使い方】講義してほしい!と伝えるビジネスシーン
「ご講義いただけますか」の使い方
意味のとおりで何かしら「講義してほしい!」と言いたいビジネスシーンに使います。
①おもに会話・電話対応シーンで使われる
「ご講義いただけますか」の使い方その1
「ご講義いただけますか」にかぎらず「〜いただけますか?」という表現はビジネスメールよりも、どちらかというと電話対応や商談・会話シーンで多くつかいますね。
だからと言ってメールにつかったら失礼とかではなく、ビジネスメールでもまぁ違和感はありません。
たとえば、
- 【例文】ご講義いただけますか。
- 【例文】ご講義いただけますでしょうか。
※ “でしょうか?”は「だろうか?」の丁寧語(敬語)
のいずれかの形で何かの依頼・お願いをともなうビジネスシーン(会話・電話対応・メール)に使われます。
ようするに「講義してほしい!」という意味なのですが丁寧な敬語にすると、こんな風にややこしい文章になります。
②ビジネスメールにも使えるけど…
「ご講義いただけますか」の使い方その2
わたし個人としてはビジネスメールに「ご講義いただけますか?」のような疑問文をつかうのがあまり好きではありません。
そこで、
- 【例文】ご講義をお願い致します
- 【例文】ご講義いただきたく存じます
- 【例文】ご講義いただきたく、お願い致します
- 【例文】ご講義いただければと存じます
- 【例文】ご講義いただければ幸いです
など、自分の意思や願望をつたえる敬語を代わりにえらびます(下の例文ほど丁寧な敬語になります)。
いっぽうで電話対応や会話では「〜いただけますか?」を多用します。
これは好みで分かれるところ。
おっさん営業マンのたわ言だと思ってスルーしてもらっても構いません。
まぁとにかく、
「〜いただけますか?」はシーンをえらばずに使える、とても便利な敬語フレーズ。
上司や目上など社内に限らず、取引先など社外にも使える丁寧な敬語ですね。
【敬語の補足】
・「幸いです」は「嬉しいです」の意味
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+希望「~したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
ビジネスメール・会話の例文
長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。
「ご講義いただけますか?」の使い方を簡単な例文で紹介しておきます。
①会話・電話対応シーン例文
- 【例文】アラブ史についてご講義いただけますか?
- 【例文】微分積分のご講義をいただけますか?
②ビジネスメールにつかえる例文
とくにビジネスメールにおいては以下の敬語もオススメです。
- それなりに丁寧
例文「ご講義ください」
例文「ご講義くださいませ」
例文「ご講義をお願い致します」 - 丁寧
例文「ご講義いただきたく、お願い致します」
例文「ご講義いただきたく存じます」
例文「ご講義いただければと存じます」 - かなり丁寧
例文「ご講義いただければ幸いです」
例文「ご講義いただけますと幸いです」
例文「ご講義いただけましたら幸いです」
例文「ご講義いただけますと幸甚に存じます/幸甚です」 - とくにビジネスメール結び/文末につかう
例文「ご講義頂きますようお願い申し上げます」
例文「ご講義くださいますようお願い致します」
例文「ご講義のほど宜しくお願い致します」
※「お願い致します=お願い申し上げます」に言い換えできます
“ご講義いただけますか vs いただけましたか?”の違い
ここで”ご講義いただけますか vs いただけましたか?”の違いについて簡単に。
「依頼・お願い vs 確認・催促」の違いあり
これまで解説したとおり、
- 「ご講義いただけますか?」は現在形であるため「講義してもらえますか?」というお願い・依頼のフレーズになります。
いっぽうで、
- 「ご講義いただけましたか?」と過去形をつかうと「すでに講義したのか?」「もう講義したのか?」という催促や確認の意味でつかわれます。
まったく違う意味になりますのでご留意ください。
ご講義いただけますでしょうか?とするとなお丁寧
「講義してもらえますか?」と依頼・お願いしたいときに使える敬語。
「ご講義いただけますか」でも十分に丁寧ではありますが…
「ご講義いただけますでしょうか」とすると、よりやわらか〜い感じの敬語フレーズになります。
推測「〜だろうか?」の丁寧語「〜でしょうか?」を「ご講義いただけますか」に加えるとこうなります。
意味と使い方
「ご講義いただけますでしょうか」の意味は「講義してもらえるだろうか?」
つまり「講義してほしい」と言いたい訳ですね。
使い方は「ご講義いただけますか」とおなじく依頼・お願いのビジネスシーン(電話・会話・ビジネスメール)。
例文は重複するため省略します。
“いただけますか vs いただけますでしょうか”の違い
「ご講義いただけますか?」vs「ご講義いただけますでしょうか?」の意味と違い。
どちらも言いたいことは結局のところ「講義してもらえるか?」なのですが…
敬語の使い方に違いあり。
- “ご講義いただけますか?“だと意味は「講義してもらえるか?」
→敬語は謙譲語「お(ご)〜いただく」の可能形+丁寧語”ます”
vs.
- “ご講義いただけますでしょうか?“だと意味は「講義してもらえるだろうか?」
→敬語は謙譲語「お(ご)〜いただく」の可能形+丁寧語”ます”+推量”だろうか”の丁寧語「でしょうか」
というように意味と敬語の使い方が違います。
いただけますでしょうか?の方が丁寧
いずれも上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語です。
が、どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧です。
ただしバカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」で差し支えありません。
私の場合・・・
ビジネスメールでは「~いただけますでしょうか?」をつかうことが多く、会話シーンであれば「ご講義いただけますか?」とします。
会話は多少カジュアルに、メールは堅苦しく、というのが私のポリシーです。
でも結局のところあなたの好みです。あまりお気になさらないように。
ちなみに、
「ご講義いただけましたでしょうか?」と過去形をつかうと「すでに講義してもらえただろうか?」という催促・確認のフレーズになります。
敬語の解説
「ご講義いただけますでしょうか?」
の敬語の成り立ちとしては…
- “講義”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「ご講義いただく」
- 可能形にして「ご講義いただける」
- さらに丁寧語”ます”で「ご講義いただけます」
- 疑問形にして「ご講義いただけますか?」
“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「ご講義いただけますでしょうか?」
どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。
したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。
“ご講義いただけましたら幸いです”だと更に丁寧
“講義してほしい!”と言いたいときに使える敬語。
- 【例文】ご講義いただけましたら幸いです
あるいは、
- 【例文】ご講義いただければ幸いです
とすると、さらに素晴らしく丁寧な敬語になります。
意味としてはどちらも「講義してもらえたら嬉しいです」
ようするに「講義してほしい!」「講義してください!」というあなたの希望をあらわしているのですが、このままではあまりにストレート過ぎて目上や上司に使うにはイマイチです。
そこで遠まわしに「~してもらえたら嬉しいなぁ」として、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズにしています。
敬語の解説
念のため敬語の解説を。
「ご講義いただければ幸いです」を敬語としてみていくと以下のとおりに成り立ちます。
- もとになる単語「講義」
- “〜してもらう”の謙譲語”お(ご)〜いただく”で「ご講義いただく」
- 仮定「たら・れば」で「ご講義いただければ」
- “嬉しい”の意味である「幸い」に丁寧語”です”をくっつけて「幸いです」
→ すべてあわせると「ご講義いただければ幸いです」という敬語の完成
ついでに「ご講義いただけましたら」の敬語の成り立ちも。
- もとになる単語「講義」
- “〜してもらう”の謙譲語”お(ご)〜いただく”で「ご講義いただく」
- 仮定「たら・れば」で「ご講義いただけたら」
- 丁寧語”ます”で「ご講義いただけましたら」
- “嬉しい”の意味である「幸い」に丁寧語”です”をくっつけて「幸いです」
→ すべてあわせると「ご講義いただけましたら幸いです」という敬語の完成
このようにして元になる語「講義」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。
相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。
ビジネスメールでは”ご講義のほど”もよく使う
他にもビジネスメールでよく使う敬語には「ご講義のほど」もあります。
ビジネスメールではとかく「いただく」「くださる」ばかりになってしまい、文章が気持ち悪くなってしまうのですよね。
そこで活躍するのが「ご講義のほど~」です。
使い方にはたとえば
- 例文「ご講義のほどお願い申し上げます」
- 例文「ご講義のほどお願い致します」
などあり。
“ご講義のほど”の「ほど」ってどんな意味?
ここで「ご講義のほど」の「のほど」は限定を避ける言い方で、意味としては「〜してもらうよう」「〜してくれるよう」と考えることができます。
断定をさけて表現をやわらげるのに用いる語です。
もともと、とくに深い意味はありません。
ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。
ちなみに「ご講義の程」というように漢字をもちいてもOK。あなたのお好みでお使いください。
シンプルに”ご講義をお願い致します”でも丁寧
“講義してほしい!”と言いたいときに使える敬語。
「ご講義いただけますか?」
「ご講義いただければと存じます」
「ご講義のほどお願い致します」
「ご講義いただきたく、お願い致します」
だけでなくシンプルに「ご講義をお願い致します」としてもOKです。
意味としては「講義をお願いします!」であり、
言いたいことは結局のところ「講義してほしい」となります。
たとえば、
- 【例文】ご講義をお願いします。
- 【例文】ご講義をお願い致します。
- 【例文】ご講義をお願い申し上げます。
のようにして使います。
社内メールや懇意にしている取引先につかう
基本の使い方はこれまでとおなじ。
なにかしら「講義してほしい!」というときに使います。
とくに懇意にしている社外取引先や社内コミュニケーション(上司・目上)であれば、そこまで堅苦しい敬語をつかう必要はありません。
あまりに丁寧すぎる敬語は相手との間に壁をつくってしまいますからね。
ということで相手をみてシンプルに「ご講義をお願い致します」としてもなんら問題はありません。
社外取引先には”ご講義をお願い致したく存じます”が丁寧
「ご講義をお願い致します」をもっと丁寧な敬語にするとしたら?という話をすこし。
答えは、
- 【例文】ご講義をお願い致したく存じます
というように「致したく存じます」をつかうとより丁寧になります。もちろん平仮名で「いたしたく存じます」としてもOK。
意味は「講義をお願いしたいと思う」
これまでの例文と同じく、あなたの意思や希望を遠まわしに言うときの敬語フレーズとなります。
相手をみてつかうとよいのですが、社内(上司・目上)や懇意にしている社外取引先であれば「ご講義をお願い致します」で十分に丁寧。
初めての取引先など、最大限の敬意をはらうべきときに使えるフレーズです。
結局どれがもっとも丁寧?
あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。
ここまで紹介した言い換え例文の丁寧レベルを整理しておきます。
※ あくまでも目安としてお考えください。
①会話・電話対応につかえる丁寧レベル
下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- ご講義ください
- ご講義くださいませ
- ご講義をお願いします
- 講義していただけますか?
- 講義していただけますでしょうか?
- ご講義いただけますか?
- ご講義いただけますでしょうか?
②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル
おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- ご講義ください
- ご講義くださいませ
- ご講義をお願い致します
- ご講義いただけますか
- ご講義いただけますでしょうか
- ご講義いただきたく、お願い致します
- ご講義いただきたく存じます
- ご講義いただければと存じます
- ご講義のほどお願い申し上げます
- ご講義くださいますようお願い申し上げます
- ご講義いただきますようお願い申し上げます
- ご講義いただけますようお願い申し上げます
注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。
補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル
おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- ご講義くださいませ
- ご講義をお願い致します
- ご講義いただけますか
- ご講義いただけますでしょうか
- ご講義いただきたく、お願い致します
- ご講義いただきたく存じます
- ご講義いただければと存じます
- ご講義のほどお願い申し上げます
- ご講義いただきますようお願い申し上げます
- ご講義いただけますようお願い申し上げます
- ご講義くださいますようお願い申し上げます
- ご講義いただけますと幸いです
- ご講義いただければ幸いです
- ご講義いただけましたら幸いです
- ご講義いただけますと幸甚に存じます
- ご講義いただければ幸甚に存じます
- ご講義いただけましたら幸甚でございます
- ご講義いただけましたら幸甚に存じます
※「ご講義をいただけましたら幸いです」というように「を」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。
【敬語の補足】
・「幸いです」は「嬉しいです」の意味
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+希望「~したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
④最上級の丁寧レベル
おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。
- ご講義賜りますようお願い申し上げます
- ご講義いただけますと幸いです
- ご講義いただければ幸いです
- ご講義いただけましたら幸いです
- ご講義いただけますと幸甚に存じます
- ご講義いただければ幸甚に存じます
- ご講義いただけましたら幸甚でございます
- ご講義いただけましたら幸甚に存じます
- ご講義賜りますと幸いです
- ご講義賜れますと幸いです
- ご講義賜りましたら幸いです
- ご講義賜れましたら幸いです
- ご講義賜りますと幸甚に存じます
- ご講義賜れますと幸甚に存じます
- ご講義賜りましたら幸甚に存じます
- ご講義賜れましたら幸甚に存じます
※「ご講義を賜れますと幸甚に存じます」というように「を」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。
・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」
・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう
+ビジネスメール結び・締めによく使うフレーズ
これまで紹介した例文のなかには、とくにビジネスメール結び・締め・文末によくつかうフレーズもあります。
念のためまとめておきますね。
- ご講義のほどお願い申し上げます
- ご講義いただきますようお願い申し上げます
- ご講義いただけますようお願い申し上げます
- ご講義くださいますようお願い申し上げます
- ご講義賜りますようお願い申し上げます
“ご講義いただく vs ご講義くださる”の使い方
ややこしいので「ご講義いただく vs ご講義くださる」の使い方について。
代表的なパターンを表にまとめておきます。
こまかく解説していくとそれだけで記事がおわってしまいますので、目的にあわせてお使いください。
“ご講義いただく”の使い方まとめ(すべて敬語)
①基本 | ②+丁寧語”ます” | ③その他 | |
---|---|---|---|
現 在 | ご講義いただく | ご講義いただきます | -頂くよう -頂きますよう |
過 去 | ご講義いただいた | ご講義いただきました | × |
進行形 | ご講義いただいている | ご講義いただいています | -頂いております |
過去~現在 | ご講義いただいていた | ご講義いただいていました | -頂いておりました |
希 望 依 頼 |
ご講義いただきたい ご講義いただきたく ご講義いただくよう ご講義いただけるよう |
ご講義いただきたいです × ご講義いただきますよう ご講義いただけますよう |
-頂きたく思います -頂きたくお願いします -頂きたく存じます -頂ければと存じます |
可 能 | ご講義いただける | ご講義いただけます | -頂けるよう -頂けますよう |
①仮定 ②仮定+可能 |
①ご講義いただいたら ②ご講義いただければ |
①ご講義いただきましたら ②ご講義いただけましたら |
× |
①疑問+過去 ②疑問+可能 ③疑+可+過 |
①ご講義いただいたか? ②ご講義いただけるか? ③ご講義いただけたか? |
ご講義いただきましたか? ご講義いただけますか? ご講義いただけましたか? |
-頂きましたでしょうか -頂けますでしょうか -頂けましたでしょうか |
禁 止 | ご講義いただけない | ご講義いただけません | × |
命 令 | × | × | × |
※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります。
※ 「頂く」「いただく」は漢字でも平仮名でもOK
※「×」としたのは一般的につかわない
“ご講義くださる”の使い方まとめ(すべて敬語)
①基本 | ②+丁寧語”ます” | ③その他 | |
---|---|---|---|
現 在 | ご講義くださる | ご講義くださいます | -くださるよう -くださいますよう |
過 去 | ご講義くださった | ご講義くださいました | × |
進行形 | ご講義くださっている | ご講義くださっています | -くださっております |
過去~現在 | ご講義くださっていた | ご講義くださっていました | -くださっておりました |
希 望 |
ご講義くださるよう | ご講義くださいますよう | × |
可 能 | × | × | × |
仮 定 | × | × | × |
疑 問 | ご講義くださるか? | ご講義くださいますか? | × |
否 定 | ご講義くださらない | ご講義くださいません | × |
命 令 | ご講義ください | ご講義くださいません | × |
※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります
※ 「下さる」「くださる」は漢字でも平仮名でもOK
※「×」としたのは一般的につかわない