「回答してください」よりも丁寧な言い換え敬語・メール例文

「回答してください」は上司・目上に失礼?

ビジネスメールに使えるもっと丁寧な敬語ってなに?

とご心配のあなたへ。

「回答してください」は目上や上司・取引先へのビジネスメールに使っても失礼ということでは無いのですが…

時と場合によっては上から目線に感じられてしまうことがあります。

会話や電話対応であれば問題ないものの、ビジネスメールなど顔の見えないコミュニケーションではより丁寧な敬語に言い換えすると好感度UP。

より丁寧な言い換えにはたとえば、

  • 例文①ご回答ください
  • 例文②ご回答くださいませ
  • 例文③ご回答をお願い致します
  • 例文④ご回答いただきたく存じます
  • 例文⑤ご回答のほどお願い申し上げます
  • 例文⑥ご回答いただきますようお願い申し上げます
  • 例文⑦ご回答くださいますようお願い申し上げます
  • 例文⑧ご回答いただけますか?ご回答いただけますでしょうか?
  • 例文⑨ご回答いただければ幸いです
  • 例文⑩ご回答賜りますようお願い申し上げます(”賜る”の読みは”たまわる”)

などあり。

これらの言い換えの丁寧レベルとしては「ご回答ください」がもっとも低く「例文⑨ご回答いただければ幸いです」「例文⑩ご回答賜りますよう〜」がもっとも丁寧。

あとはどれも似たようなものです。

それでは、

「回答してください」の意味、目上につかえるより丁寧な言い換え敬語、ビジネスシーンでの使い方(電話・メール・手紙・文書・社内上司・社外取引先・目上・就活・転職)、メール例文を紹介します。

意味・敬語の解説

「回答してください」は「回答してほしい」という意味。

なぜこのような意味になるのか?

そもそもの意味と敬語について順をおって解説していきます。

「回答してください」の意味は「回答してくれ」

「回答してください」のそもそもの意味は…

「回答してほしい」
「回答してくれ」

このように解釈できます。

「回答してください」の敬語の種類

「回答してください」を敬語としてみていくと…以下のようになりたちます。

  • もとになる単語「回答する」
  • さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「回答してくださる」
  • さらに命令形にして「回答してください」

このようにして元になる語「回答する」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

強い口調となる敬語”回答してください”

ここでひとつ注意点を。

「回答してください」だけでなく「~してください」という敬語は、つよい口調に感じられることがあります。

なぜなら「〜してください」は敬語ではあるものの結局のところ命令形であるから。

極端なたとえですが、よく母親が子供に

「はやく片付けなさい!!」
「静かにしなさい!!」

といっているのを耳にします。

「~なさい」は”する”の尊敬語”なさる”の命令形。

尊敬語”〜してくださる”の命令形「~してください」と似たような成り立ちです。

どちらかというと「~してください」のほうが丁寧ではありますが…どちらも結局のところ命令形であり、上から目線に感じられることがあります。

もちろん人それぞれ、感じ方はことなります。

私のようにまったく気にしない人もいれば気分を損ねる上司・目上もいます。

だからといって敬語は丁寧であればよいというわけでもなく、バカ丁寧だとそれはそれで問題あり(”慇懃無礼”-“いんぎんぶれい”といいます)。

で、

シンプルな敬語をつかいすぎると失礼だと言われたり…

本当にむずかしいのですよね。

したがってどんな敬語を使うかは状況や相手を考えてあなたの判断にゆだねられます。

いろんな敬語を知っておくことが重要

もっとも重要なことは、

いろんな敬語フレーズを知っておくこと。

そうすればビジネスシーンに応じてふさわしい敬語を選ぶ回答することができるようになります。

社内の上司にメールするときは”ご回答ください”をつかい、取引先にメールするときは「ご回答いただければ幸いです」をつかい…

というような感じ。

引き出しを多くもっておくと臨機応変に使い分けすることができます。

そういう意味でこれから紹介する言い換え敬語はどれも本当によくつかいます。

覚えておくと必ず役に立つことでしょう。

丁寧な言い換え敬語

ここまでの解説で「回答してください」が敬語として正しいこと、時と場合によってはイマイチになるということが分かりました。

ここからは、

じゃあどういう風に言い換えすればより丁寧な敬語になるの?

という点についてみていきます。

①ご回答ください

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「回答してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご回答ください」

意味は『回答してください』

「回答して」というフレーズを尊敬語「ご回答」に言い換えているため丁寧レベルとしては「回答してください」よりもだいぶマトモ。

ただやはり「〜ください」という命令形である点において、強い口調に感じられてしまうケースあり。

さきほどの繰り返しにはなりますが、時と場合によっては目上・上司・取引先に不快感をあたえてしまいます。

気になるかたは言い換え例文②以降をつかいましょう。

ちなみに”ご回答ください”の敬語は以下のようになりたちます。

  • もとになる単語「回答する」に尊敬語”お(ご)”で「ご回答
  • さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「ご回答くださる
  • さらに命令形にして”ご回答ください”

※ 漢字表記「下さい」vs ひらがな表記「ください」はどちらもOK

このようにして元になる語「回答する」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

ちなみに敬語「お(ご)」は…

「自分がご回答する」のであれば謙譲語としての使い方。

上司・目上・取引先などの「相手がご回答くださる」のであれば尊敬語としての使い方。

というように2パターンあります。

②ご回答くださいませ

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「回答してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご回答くださいませ」

意味は『回答してください』

尊敬語「ご回答くださる」に丁寧語”ます”の命令形「ませ」をつかい丁寧な敬語フレーズにしています。

命令形である点において「回答してください」とたいして違いはありませんが、丁寧語「ませ」を添えることで、よりやわらかい印象となりますね。

「〜くださいませ」は女性がよくつかうフレーズであるため、女性敬語だと言われることもあります。

ただ実際には男性であろうと女性であろうと違和感なくつかえます。

③ご回答いただきたく、お願い致します

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「回答してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご回答いただきたく、お願い致します」
    →意味は『回答してもらいたい、お願いします』

あるいは単に、

  • 例文「ご回答をお願い致します」
    →意味は『回答をお願いします』

としてもOKです。

※「お願い申し上げます」としても丁寧

※「よろしくお願い致します」というようにしても丁寧

いずれもシンプルかつ丁寧な敬語フレーズであり、ビジネスメールや電話対応でよくつかうフレーズです。

目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。

「いただきたく」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+希望「~したい」

④ご回答いただければと存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「回答してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご回答いただければと存じます」

意味は『回答してもらえたらと思います』

「~してもらえたらと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「れば」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

⑤ご回答いただきたく存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「回答してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご回答いただきたく存じます」

意味は『回答してもらいたいと思います』

「~してもらいたいと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

「いただきたく」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+願望の「~たい」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

⑥ご回答いただければ幸いです

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「回答してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご回答いただければ幸いです」

意味は『回答してもらえたら嬉しいなぁ、幸せだなぁ』

つまり『回答してもらえたら嬉しいです』

相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「~れば」

「幸いです」は「幸い」+丁寧語「です」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

「~いただければ幸いです」という敬語フレーズはお願い・依頼のビジネスメールでよく使います。以下の例文もご参考にどうぞ。

ほかにも似たような敬語には以下のようなフレーズもあります。

  • 例文「ご回答いただけますと幸いです」
  • 例文「ご回答いただけましたら幸いです」
  • 例文「ご回答いただけますと幸甚に存じます」
  • 例文「ご回答いただけましたら幸甚に存じます」
  • 例文「ご回答いただければ幸甚に存じます」
  • 例文「ご回答いただけますと幸いです」
  • 例文「ご回答いただけますと幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

⑦ご回答くださいますようお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「回答してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご回答くださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご回答くださいますようお願い致します」

意味は『回答してくれるようお願いします』

※「お願い申し上げます = お願い致します」に言い換えOK

「ください」単体としての意味は「〜してくれ」「〜して欲しい」の丁寧な言いまわしと考えることができます。

が、

「ください」は敬語ではあるものの、結局のところ命令形であるために強い口調となります。

そこで「ますようにお願い」と続けることで「お願い」とすり替え、やんわ〜りとした表現にしています。とても丁寧な敬語フレーズと言えますね。

たとえば、

  1. ご査収くださいますようお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取ってくれるようお願い!」
  2. ご検討くださいますようお願い申し上げます
    意味「検討してくれるようお願い!」
  3. ご確認くださいますようお願い申し上げます
    意味「確認してくれるようお願い!」
  4. ご了承くださいますようお願い申し上げます
    意味「納得してくれるようお願い!」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「●●くださいますようお願い〜」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

⑧ご回答いただきますよう・賜りますよう〜

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「回答してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご回答いただきますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご回答いただけますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご回答賜りますようお願い申し上げます」

意味はどちらも『回答してもらうようお願いします』

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

「いただきますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+丁寧語”ます”+”ように”

「いただけますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+可能形+丁寧語”ます”+”ように”

「賜りますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜賜る」+丁寧語”ます”+”ように”

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

賜る(たまわる)という敬語のほうがよりカチッとした表現になりますので、文書など公式なビジネスシーンではかならず「賜る」を使います。

普段のメールであれば「いただきますよう」でOK。

「くださいますよう」「いただきますよう・いただけますよう・賜りますよう」はニュアンスが違うものの、どれも結局のところ「~してほしい」と言いたいので同じです。

なお「ご了承賜りますよう~」というように「」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

⑨ご回答のほどお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「回答してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご回答のほどお願い申し上げます」
  • 例文「ご回答のほどお願い致します」

意味は「回答してくれるようお願いします」となります。

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

ここで「ご回答のほど」の「のほど」は限定を避ける言い方で、意味としては「〜してもらうよう」「〜してくれるよう」と考えることができます。

断定をさけて表現をやわらげるのに用いる語です。

たとえば、

  1. ご査収のほどお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取るよう、お願い」
  2. お取り計らいのほどお願い申し上げます
    意味「物事をうまく進めてくれるよう、お願い」
  3. ご検討のほどお願い申し上げます
    意味「検討してくれるよう、お願い」
  4. ご了承のほどお願い申し上げます
    意味「納得してくれるよう、お願い」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「〜のほど」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

先ほどとおなじく「お願い申し上げます」は「お願いいたします」「お願い致します」と言い換えできます。

⑩~その他いろいろな言い換え敬語

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。

  • 例文「ご回答をお願い致します
    ※意味は「回答をお願いする」
  • 例文「ご回答いただきたく、お願い致します
    意味は「回答してほしい、お願いします」
  • 例文「ご回答いただけましたら幸いです
    ※意味は「回答してもらえたら嬉しいです」
  • 例文「ご回答いただけましたら幸甚に存じます
    ※意味は「回答してもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「ご回答いただければ幸甚に存じます
    ※意味は「回答してもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「ご回答いただけますか?
    ※意味は「回答してもらえるか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
  • 例文「ご回答いただけますでしょうか?
    ※意味は「回答してもらえるだろうか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
  • 例文「ご回答いただけますと幸いです
  • 例文「ご回答いただけますと幸甚に存じます
  • 例文「ご回答賜りますと幸いです
  • 例文「ご回答賜りますと幸甚に存じます
  • 例文「ご回答賜れましたら幸いです
  • 例文「ご回答賜れましたら幸甚に存じます
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

ビジネス会話・電話対応では”ご回答いただけますか?”

ビジネスメールではなく会話や電話対応シーンであれば…

「ご回答くださいますようお願い申し上げます」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話対応では…

  • 【例文】ご回答いただけますか?
  • 【例文】ご回答いただけますでしょうか?
  • 【例文】ご回答願えますでしょうか?

※もちろん “ご回答ください”or”ご回答くださいませ” としてもOK

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「回答してもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

敬語の解説

ご回答いただけますか?」「ご回答いただけますでしょうか?

の敬語の成り立ちとしては…

  • “回答する”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「ご回答いただく」
  • 可能形にして「ご回答いただける」
  • さらに丁寧語”ます”で「ご回答いただけます」
  • 疑問形にして「ご回答いただけますか?」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「ご回答いただけますでしょうか?」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。

ビジネスメール例文【全文】

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「回答してください」の丁寧な言い換えをつかったビジネスメール例文を紹介します。どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしていますので、ご参考にどうぞ。

例文①日程変更お知らせビジネスメール

メール件名①: 返信Re:【日程変更】●●のお知らせ
メール件名②: 新規: ●●日程変更のお知らせ

営業部 各位 (社内)

大変申し訳ございません。

さて、先般ご案内しておりました●●の件、▲▲により日程変更をさせていただきます。

日程調整いただいたにも関わらず、ご迷惑をおかけしますこと深くお詫び申し上げます。

なお、以下の通りに変更後の日程につきご案内いたします。
たびたび恐れ入りますが再度、皆さまのご都合を伺えればと存じます。

【変更前日程】
・11月3日 10:00-12:00

【変更後日程】
・11月5日 10:00-12:00

今週中に出欠のご回答をいただければ幸いです。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

営業部 ノマド

・●●の部分には「会議」「打合せ」「面談」「訪問」「イベント」などが入る
・▲▲の部分には「会場の都合」「会議室の都合」「部長の急用」「急遽出張予定が入り」などの理由がくる。理由は簡単なものでよく、くわしくは説明しなくてよい

➡︎【社内】日程変更お知らせメールの書き方と例文(会議・訪問・打合せ)

例文②出欠を催促するビジネスメール

【to社内・各位・上司など】
社内の催促メールで「飲み会の出欠確認を催促する」ときのビジネスメール例文。メールで案内をしていなければ新たに催促メールを作り、すでに案内済みのときには「転送Fw」「履歴付き返信Re」を使い、出欠の確認ができていない相手だけを宛先にする。催促するときには「●●はいかがでしょうか?」という敬語フレーズを使う。

~ビジネスメール例文①~

メール件名①新規:懇親会・出欠のご確認
メール件名②転送Fw:【再送】懇親会・出欠のご確認

営業部 各位(社内)

お疲れ様です。

さて、先般お願いしておりました3月10日・懇親会の件、皆さまのご都合はいかがでしょうか。お忙しいところ大変恐れ入りますが、予約等の手配が必要なためあらかじめ人数を把握しておきたく、明日中にご回答いただければと存じます。

なお、このメールは懇親会へのご出欠連絡がまだの方へ送付しております。行き違いでご回答をいただいておりましたら申し訳ありません。

何卒宜しくお願い致します。

営業部 ノマド

~ビジネスメール例文②~

メール件名①新規:懇親会・出欠のご確認
メール件名②転送Fw:懇親会・出欠のご確認

●● 課長(社内上司)

お疲れ様です。たびたび申し訳ありません。

さて、先般お願いしておりました3月10日・懇親会の件、●●課長のご都合はいかがでしょうか。誠に勝手を申し上げますが、早めに予約等の手配を進めたく、明日中にご回答いただければと存じます。

また、本メールと行き違いでご回答をいただいておりましたら申し訳ありません。お忙しいところ大変恐れ入りますが、何卒宜しくお願い致します。

営業部 ノマド

【補足】
・おります は「いる」の謙譲語「おる」に丁寧語「ます」をくっつけた敬語
・いたします は「する」の謙譲語「いたす」に丁寧語「ます」をくっつけた敬語
・いただく は「もらう」の謙譲語
・恐れ入る は「申し訳なく思う、恐縮する」の意味
・存じます は「思う」の謙譲語「存じる」に丁寧語「ます」をくっつけた敬語

➡︎【出欠の催促】ビジネスメール例文(飲み会・忘年会・結婚式・会議)

ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ

あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。

ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「ご回答」

ここでは、

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。

+前置きに添えるフレーズを!

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「ご回答」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。

たとえば以下のようなフレーズがあります。

  • どうか
    例文「どうかご回答くださいますようお願い申し上げます」
    例文「どうかご回答くださいますようお願い致します」
    例文「どうかご回答いただければ幸いです」
    例文「どうかご回答いただければと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます」
  • 何卒=どうか
    例文「何卒ご回答くださいますようお願い申し上げます」
    例文「何卒ご回答くださいますようお願い致します」
    例文「何卒ご回答いただければ幸いです」
    例文「何卒ご回答いただければと存じます。よろしくお願い申し上げます」

+気づかいの敬語フレーズもGood

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「ご回答」の前置きには強調するフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」だけでなく、申し訳なく思う気持ちや、相手を気づかうフレーズをもってきても丁寧です。

たとえば「誠に勝手を申し上げますが」などと組み合わせ、以下例文のようにすると好感がもてますね。上司や目上にはもちろんのこと、取引先のメールにも使える丁寧な例文にしています。

  • 恐縮=申し訳なく思うこと
    「お忙しいところ恐縮ではございますがご回答〜」
    「お忙しいところ大変恐縮ではございますがご回答〜」
    「たびたび恐縮ではございますがご回答〜」
  • 恐れ入る=申し訳なく思う
    「お忙しいところ恐れ入りますがご回答〜」
    「お忙しいところ大変恐れ入りますがご回答〜」
    「たびたび恐れ入りますがご回答〜」
  • お手数=お手間
    「お忙しいところお手数お掛けしますがご回答〜」
    「お忙しいところ大変お手数ではございますがご回答〜」
  • 勝手を申し上げる=自分勝手を言う
    「誠に勝手を申し上げますがご回答〜」
  • ご無理申し上げる = 無理を言う
    「ご無理申し上げますが、何卒ご回答のほどお願い申し上げます」
  • ご多忙とは存じますが=忙しいとは思うけど
    「ご多忙とは存じますがご回答〜」

結局どれがもっとも丁寧?

あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。

ここまで紹介した言い換え例文の丁寧レベルを整理しておきます。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご回答ください
  2. ご回答くださいませ
  3. ご回答いただけますか?
  4. ご回答いただけますでしょうか?

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご回答ください
  2. ご回答くださいませ
  3. ご回答いただけますか
  4. ご回答いただけますでしょうか
  5. ご回答をお願い致します
  6. ご回答いただきたく、お願い致します
  7. ご回答いただきたく存じます
  8. ご回答いただければと存じます
  9. ご回答のほどお願い申し上げます
  10. ご回答くださいますようお願い申し上げます
  11. ご回答いただきますようお願い申し上げます
  12. ご回答いただけますようお願い申し上げます

注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご回答くださいませ
  2. ご回答をお願い致します
  3. ご回答いただきたく、お願い致します
  4. ご回答いただきたく存じます
  5. ご回答いただければと存じます
  6. ご回答いただきますようお願い申し上げます
  7. ご回答いただけますようお願い申し上げます
  8. ご回答くださいますようお願い申し上げます
  9. ご回答いただければ幸いです
  10. ご回答いただければ幸甚に存じます
  11. ご回答いただけましたら幸いです
  12. ご回答いただけますと幸いです
  13. ご回答いただけますと幸甚に存じます
  14. ご回答いただけましたら幸甚でございます
  15. ご回答いただけましたら幸甚に存じます

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご回答賜りますようお願い申し上げます
  2. ご回答いただければ幸いです
  3. ご回答いただければ幸甚に存じます
  4. ご回答いただけましたら幸いです
  5. ご回答いただけましたら幸甚でございます
  6. ご回答いただけましたら幸甚に存じます
  7. ご回答賜りますと幸いです
  8. ご回答賜れますと幸いです
  9. ご回答賜りましたら幸いです
  10. ご回答賜れましたら幸いです
  11. ご回答賜りますと幸甚に存じます
  12. ご回答賜れますと幸甚に存じます
  13. ご回答賜りましたら幸甚に存じます
  14. ご回答賜れましたら幸甚に存じます

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう

【まとめ】ご回答の使い方

いろいろと散らかってきたので「ご回答ください」の言い換えと、ほかにもビジネスシーンで使える「ご回答」の使い方をまとめます。