「ご来園のほど」意味と全使い方「お願い申し上げます」など

「ご来園のほど」の意味、敬語の種類、ビジネスシーンにふさわしい使い方(メール・手紙・文書・社内上司・社外・目上・就活・転職)、注意点について。

ビジネスメールの例文つきで誰よりも正しく解説する記事。

※長文になりますので「見出し」より目的部分へどうぞ

意味

「ご来園のほど」の意味は「①来園してくれるよう」「②来園してもらうよう」の2通り考えられます。

なぜこのような意味になるのか?

そもそもの意味と敬語について順をおって解説していきます。

“来園”の意味

来園(らいえん)の意味は…

動物園・遊園地など、「園」という名のつく所に来ること。

たとえば、

【例文】本日はお足元の悪い中、ご来園いただき誠にありがとうございます。

【例文】東山動物園にご来園の皆さまへ

のようにして使います。

ご来園の程~意味は「来園してくれるよう」

ご来園の程〜の意味は「来園してもらうよう〜」あるいは「来園してくれるよう〜」

「ご来園」にかぎらず敬語「お(ご)」には①尊敬語もしくは②謙譲語の2パターンあり。

たとえば、

  1. 上司/目上などの相手が「ご来園くださる」「ご来園だ」→①尊敬語“お(ご)”
  2. 「自分がご来園する」「相手にご来園いただく」→②謙譲語“お(ご)”

というようになります。

ここではどちらの使い方かイマイチはっきりしないですが、とにかくいずれも正しい敬語であるためあまり深く考える必要はありません。

※ なお表記は漢字「ご来園の程」でも、ひらがな表記「ご来園のほど」でもOK

「のほど」ってどんな意味?

ここで「ご来園の程」の「のほど」は断定をさけて表現をやわらげるのに用いる語。

意味としては「〜してもらうよう」「〜してくれるよう」のどちらかに考えることができます。

たとえば、

  1. ご査収のほどお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取るよう、お願い」
  2. お取り計らいのほどお願い申し上げます
    意味「物事をうまく進めてくれるよう、お願い」
  3. ご検討のほどお願い申し上げます
    意味「検討してくれるよう、お願い」
  4. ご了承のほどお願い申し上げます
    意味「了解してくれるよう、お願い」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「〜のほど」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

敬語の種類(ざっくり復習)

① 尊敬語とは?
相手をうやまって使う敬語の一種。
相手の行為にたいして使い、自分の行為には使わないことが基本。

敬語の種類はほかに②謙譲語、③丁寧語がある

② 謙譲語とは?
自分をへりくだって下にすることで、相手への敬意をあらわす敬語。
自分の行為に使い、相手の行為には使わないことが基本(例外あり)。

③ 丁寧語とは?
いわゆる「です・ます」口調のこと。

使い方

つづいて「ご来園のほど」の使い方について。

【基本】依頼・お願いビジネスメール結び締め

「ご来園のほど~」の使い方

オーソドックスな使い方は、おもに何かしらの来園をお願いするビジネスメール結び締めとして使います。

上司や目上など社内あてのメールにかぎらず、取引先など社外あてにも使える丁寧なフレーズです。

具体的にはたとえば、

  • 【例文】ご来園の程よろしくお願い致します
  • 【例文】ご来園のほど何卒よろしくお願い致します
  • 【例文】ご来園の程お願い申し上げます
  • 【例文】ご来園のほど何卒よろしくお願い申し上げます

のようにしてお願いすると丁寧です。

意味としてはどれも同じで、ようするに「来園してね!よろしく」ということなのですが、いろいろな表現の方法があります。

なお表記は「ご来園の程」というように漢字を用いてもOKですし「ご来園のほど」と平仮名にしてもOK。

“お願い致します・お願い申し上げます”を続ける

「ご来園のほど」の使い方

さきほど例文にしたとおり「ご来園のほど」のあとには「お願い申し上げます」「お願い致します」などの敬語を続けます。

「お願い申し上げます」「お願い致します」の意味はどちらも「お願いします」

敬語の種類は以下のとおり。

①「お願い申し上げます」の敬語

  • もととなる単語は「願う+言う」であり、
  • 「●●を言う」の謙譲語「お〜申し上げる」で「お願い申し上げる」とし、
  • さらに丁寧語「ます」を使って「お願い申し上げます」という敬語にしています

②「お願い致します」の敬語

  • もとになる単語は「願う」であり、
  • 謙譲語「お〜いたす」で「お願い致す
  • さらに丁寧語「ます」を使って「お願い致します」という敬語にしています

あとは何かを頼んだりするときに添える語「よろしく」を使い

「ご来園の程よろしくお願い致します・お願い申し上げます」としても丁寧ですし、

「どうか」という意味の「何卒(なにとぞ)」を使い「ご来園のほど何卒よろしくお願い申し上げます」としても丁寧。

また、

「お願い申し上げます vs. お願い致します」はどちらを使っても丁寧です。

ただなんとな~く「お願い申し上げます」のほうが堅苦しい感じがするので、より丁寧なメールを必要とするビジネスシーンでは「お願い申し上げます」をよく使います。

“ご来園賜りますよう”だとなお丁寧

ところでビジネスシーンでは「ご来園のほどお願い申し上げます」としても十分に丁寧ではありますが…

「もらう」の謙譲語「賜る(たまわる)」をつかい、

  • 【例文】ご来園賜りますようお願い申し上げます
  • 【例文】ご来園賜りますようお願い申し上げます
  • 【例文】ご来園賜れますと幸いです
  • 【例文】ご来園賜れますと幸甚に存じます

※ 幸甚(こうじん)の意味は「とても嬉しいこと、とても幸せであること」

としても丁寧です。

意味としてはほとんどおなじですが「賜る」はよりかしこまった敬語フレーズになります。

したがってカチッとした敬語が好まれるビジネス文書では「賜る」を使いますね。一方でビジネスメールではそこまで気にする必要はありません。

なお例文にもしたとおり「ご来園賜りますようお願い申し上げます」というように「」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

ビジネスメールに使える例文まとめ

ここで「ご来園の程」を使った例文をまとめます。

目上・社内上司にはもちろんのこと、社外の取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズにしています。ご参考にどうぞ。

ご来園の程お願い申し上げます

  • 例文「ご来園の程お願い申し上げます」
  • 例文「ご来園のほど宜しくお願い申し上げます」
  • 例文「ご来園のほど何卒よろしくお願い申し上げます」

※ 何卒(なにとぞ)は「どうか」という意味の丁寧なフレーズ

※ 「宜しく」は「よろしく」と平仮名でもOK

ご来園の程お願い致します

  • 例文「ご来園の程お願い致します」
  • 例文「ご来園のほど宜しくお願い致します」
  • 例文「ご来園のほど何卒よろしくお願い致します」

“お願い申し上げます vs. お願い致します”はどちらも丁寧

繰り返しにはなりますが「お願い申し上げます vs. お願い致します」はどちらを使っても丁寧です。

ただなんとな~く「お願い申し上げます」のほうが堅苦しい感じがするので、より丁寧なメールを必要とするビジネスシーンでは「お願い申し上げます」をよく使います。

ビジネスメール例文

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「ご来園の程」の使い方をビジネスメール例文とともにご紹介。どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしています。ご参考にどうぞ。

なお蛇足ですが・・・

ビジネスメールにおいては以下の敬語もオススメです。

① それなりに丁寧「ご来園くださいませ」「ご来園をお願い致します」

② 丁寧「ご来園いただければと存じます」

③ かなり丁寧「ご来園いただければ幸いです」

④ とくにビジネスメール結び/文末につかう

「ご来園いただきますようお願い申し上げます」

「ご来園くださいますようお願い致します」

「ご来園のほどお願い致します」

ビジネスメール例文①来園のお願い

メール件名:入園料最大50%オフ!プロモーション

●● 様(社外取引先)

いつも楽天ショップをご利用いただき誠にありがとうございます。
東山動物園PR事務局 ノマドでございます。

本日は「入園料最大50%オフ!!」、楽天会員様だけの特別なプロモーションのご案内をいたします。

=PR情報=

内容:入園料最大50%オフ!
条件:楽天会員証をご提示くださいませ
期間:8月1日~31日

=以上=

ぜひ夏季休暇の家族旅行プランにご検討くださいませ。

それではご来園をお待ちしております。
よろしくお願い申し上げます。

************
メール署名
************

ビジネスメール例文②来園のお願い

メール件名:授業参観開催のお知らせ

保護者の皆さま

平素はお世話になっております。
ノマド幼稚園 園長 ノマドでございます。

さて、恒例となっておりますお子様の授業参観を下記のとおり開催いたします。

ご多忙の折とは存じますが、お時間の許す限りぜひご来園いただけますと幸いです。

(省略)

以上

ご不明な点等ございましたらお申し付けください。

よろしくお願い致します。

************
メール署名
************

ビジネスメール例文③来園のお礼

メール件名:ご来園のお礼

保護者の皆さま

平素はお世話になっております。
ノマド幼稚園 園長 ノマドでございます。

先日はご多忙のところご来園いただき誠にありがとうございました。

さて当日にご紹介しました弊園の概要パンフレットを送付いたします。

ぜひご入園をご検討いただけますと幸いです。

大変略儀ではございますが、まずはお礼方々ご挨拶申し上げます。
今後とも宜しくお願い申し上げます。

************
メール署名
************

ご来園の程・くださいますよう・いただきますよう・賜りますよう・ご来園いただければ幸いです の違い

ところで「ご来園」の使い方というか続くフレーズには、

「ご来園くださいますようお願い致します」

「ご来園のほどお願い致します」

「ご来園いただきますようお願い致します」

「ご来園賜りますようお願い致します」

「ご来園いただければ幸いです

というように主に5つあります。これって何が違うのでしょうか?

「ご来園くださいますようお願い致します」

の意味は「来園してくれるようお願い」

※「くれる」の尊敬語が「くださる」

「ご来園のほどお願い致します」

の意味は「来園してくれるようお願い」「来園してもらうようお願い」

のどちらの意味にも取れる。

「ご来園いただきますようお願い」「ご来園賜りますようお願い」

の意味は「来園してもらうようお願い」

※「〜してもらう」の謙譲語が「(お・ご)〜賜る」「お(ご)〜いただく」

「ご来園いただければ幸いです

の意味は「来園してもらえたら嬉しいなぁ・幸せだなぁ

となり「ご来園くださる」なのか「ご来園いただく」なのか「ご来園の程」なのか「ご来園いただければ〜」なのかでニュアンスが違います。

どれを使っても丁寧ではありますが使い分けについても考えてみます。

もっとも丁寧なのは”ご来園いただければ幸いです”

いろいろと考えてはみましたがこれまで示した例文はどれも丁寧であり、使い分けする必要性はありません。

強いて言うのであれば「ご来園いただければ幸いです」がもっとも丁寧なお願い・依頼のフレーズ。

ほかにも似たような敬語フレーズには、

  • 【例文】ご来園いただければ幸いです
  • 【例文】ご来園いただけますと幸いです
  • 【例文】ご来園いただけましたら幸いです
  • 【例文】ご来園いただければ幸甚に存じます
  • 【例文】ご来園いただけますと幸甚に存じます
  • 【例文】ご来園いただけましたら幸甚に存じます
  • 【例文】ご来園賜れますと幸いです
  • 【例文】ご来園賜れましたら幸甚に存じます

※意味はどれも「来園してもらえたら、とても嬉しく思います」

※下の例文ほど丁寧な(丁重な)敬語になります。

※幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

などもあり。どれをつかっても丁寧な敬語です。

なお「ご来園いただけましたら幸いです」というように「」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+希望「~したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」+丁寧語「ます」+仮定「たら・れば」

かしこまった文章には「ご来園賜りますよう~」

かしこまった文章、カチッとしたビジネスメールに好まれる敬語は「賜る」をつかったフレーズですね。

「いただく」も同じく「もらう」の謙譲語ではありますが、「賜る」のほうが堅苦しい表現になります。

  • 例文「ご来園賜りますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご来園賜りますようお願い致します」

のようにしてビジネスメールの結びに使うと丁寧ですね。

ビジネスメールによく使うのは「ご来園の程」

「ご来園いただければ幸いです」「ご来園賜りますよう~」が丁寧なフレーズではありますが…

ビジネスメールでもっともよく使われるのは「ご来園の程お願い申し上げます」「ご来園の程お願い致します」です。

ビジネスメールではとかく「いただく」「くださる」ばかりになってしまい、文章が気持ち悪くなってしまうのですよね。

そこで活躍するのが「ご来園のほど~」です。

シンプルかつ丁寧なフレーズであり、すばらしい敬語ですね。

親しい取引先や上司・社内の目上などに対する普段のビジネスメールで、無駄にかしこまった敬語フレーズを使う必要はありません。

“いただく vs くださる”はどちらも丁寧

せっかくですので「ご来園いただきますようお願い」「ご来園くださいますようお願い」の違いを考えてみます。

たとえば結び・締めに使う「お願い」するときのシーンを考えましょう

すると…

「ご容赦くださいますようお願い申し上げます」
「ご容赦いただきますようお願い申し上げます」
「ご了承くださいますようお願い申し上げます」
「ご了承いただきますようお願い申し上げます」
「ご検討くださいますようお願い申し上げます」
「ご検討いただきますようお願い申し上げます」

こんな敬語フレーズをよく使います。

実はこれらは「くださる」を使うのが一般的です…
「いただく」としても丁寧ではありますが…

ところが、たとえば何かをもらった時のお礼のシーンを考えます。

「たいそうなお品をくださりありがとうございました」
「たいそうなお品をいただきありがとうございました」

もうひとつ、

「いつもご利用くださりありがとうございます」
「いつもご利用いただきありがとうございます」

上記の例文はどれも敬語としては正しい使い方。
ただ圧倒的に「いただき〜」とするほうが多いですね。

で結論としては使う語によって「くださる」がよいのか「いただく」がよいのか、相性がありなんとも言えません。

結び・締めに使うフレーズとしては「くださいますよう」のほうが一般的で、お礼に使うフレーズとしては「いただきありがとう」を使うのが一般的です。

ただし本来であればどれも丁寧な敬語であり、使い分けする必要はありません。

【まとめ】結局どれがもっとも丁寧?

あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。

ここまで紹介した言い換え例文の丁寧レベルを整理しておきます。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご来園ください
  2. ご来園くださいませ
  3. ご来園いただけますか?
  4. ご来園いただけますでしょうか?

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご来園ください
  2. ご来園くださいませ
  3. ご来園をお願い致します
  4. ご来園いただけますか
  5. ご来園いただけますでしょうか
  6. ご来園いただきたく、お願い致します
  7. ご来園いただきたく存じます
  8. ご来園いただければと存じます
  9. ご来園のほどお願い申し上げます
  10. ご来園くださいますようお願い申し上げます
  11. ご来園いただきますようお願い申し上げます
  12. ご来園いただけますようお願い申し上げます

注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご来園くださいませ
  2. ご来園をお願い致します
  3. ご来園いただけますか
  4. ご来園いただけますでしょうか
  5. ご来園いただきたく、お願い致します
  6. ご来園いただきたく存じます
  7. ご来園いただければと存じます
  8. ご来園のほどお願い申し上げます
  9. ご来園いただきますようお願い申し上げます
  10. ご来園いただけますようお願い申し上げます
  11. ご来園くださいますようお願い申し上げます
  12. ご来園いただけますと幸いです
  13. ご来園いただければ幸いです
  14. ご来園いただけましたら幸いです
  15. ご来園いただけますと幸甚に存じます
  16. ご来園いただければ幸甚に存じます
  17. ご来園いただけましたら幸甚でございます
  18. ご来園いただけましたら幸甚に存じます

【敬語の補足】

・「幸いです」は「嬉しいです」の意味

・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

・「存じる」は「思う」の謙譲語

・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+希望”~したい”

・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定”たら・れば”

・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」+可能形+丁寧語”ます”+仮定”たら”

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご来園賜りますようお願い申し上げます
  2. ご来園いただけますと幸いです
  3. ご来園いただければ幸いです
  4. ご来園いただけましたら幸いです
  5. ご来園いただけますと幸甚に存じます
  6. ご来園いただければ幸甚に存じます
  7. ご来園いただけましたら幸甚でございます
  8. ご来園いただけましたら幸甚に存じます
  9. ご来園賜りますと幸いです
  10. ご来園賜れますと幸いです
  11. ご来園賜りましたら幸いです
  12. ご来園賜れましたら幸いです
  13. ご来園賜りますと幸甚に存じます
  14. ご来園賜れますと幸甚に存じます
  15. ご来園賜りましたら幸甚に存じます
  16. ご来園賜れましたら幸甚に存じます

なお「ご来園いただけましたら幸いです」というように「」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう

+ビジネスメール結び・締めによく使うフレーズ

これまで紹介した例文のなかには、とくにビジネスメール結び・締め・文末によくつかうフレーズもあります。

念のためまとめておきますね。

  1. ご来園のほどお願い申し上げます
  2. ご来園いただきますようお願い申し上げます
  3. ご来園いただけますようお願い申し上げます
  4. ご来園くださいますようお願い申し上げます
  5. ご来園賜りますようお願い申し上げます

“ご来園いただく vs ご来園くださる”の使い方

ややこしいので「ご来園いただく vs ご来園くださる」の使い方について。

代表的なパターンを表にまとめておきます。

こまかく解説していくとそれだけで記事がおわってしまいますので、目的にあわせてお使いください。

“ご来園いただく”の使い方まとめ(すべて敬語)

①基本 ②+丁寧語”ます” ③その他
現 在 ご来園いただく ご来園いただきます -頂くよう
-頂きますよう
過 去 ご来園いただいた ご来園いただきました ×
進行形 ご来園いただいている ご来園いただいています -頂いております
過去~現在 ご来園いただいていた ご来園いただいていました -頂いておりました
希 望
依 頼
ご来園いただきたい
ご来園いただきたく
ご来園いただくよう
ご来園いただけるよう
ご来園いただきたいです
×
ご来園いただきますよう
ご来園いただけますよう
-頂きたく思います
-頂きたくお願いします
-頂きたく存じます
-頂ければと存じます
可 能 ご来園いただける ご来園いただけます -頂けるよう
-頂けますよう
①仮定
②仮定+可能
①ご来園いただいたら
②ご来園いただければ
①ご来園いただきましたら
②ご来園いただけましたら
×
①疑問+過去
②疑問+可能
③疑+
可+過
①ご来園いただいたか?
②ご来園いただけるか?
③ご来園いただけたか?
ご来園いただきましたか?
ご来園いただけますか?
ご来園いただけましたか?
-頂きましたでしょうか
-頂けますでしょうか
-頂けましたでしょうか
禁 止 ご来園いただけない ご来園いただけません ×
命 令 × × ×

※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります。

※ 「頂く」「いただく」は漢字でも平仮名でもOK

※「×」としたのは一般的につかわない

“ご来園くださる”の使い方まとめ(すべて敬語)

①基本 ②+丁寧語”ます” ③その他
現 在 ご来園くださる ご来園くださいます -くださるよう
-くださいますよう
過 去 ご来園くださった ご来園くださいました ×
進行形 ご来園くださっている ご来園くださっています -くださっております
過去~現在 ご来園くださっていた ご来園くださっていました -くださっておりました
希 望
ご来園くださるよう ご来園くださいますよう ×
可 能 × × ×
仮 定 × × ×
疑 問 ご来園くださるか? ご来園くださいますか? ×
否 定 ご来園くださらない ご来園くださいません ×
命 令 ご来園ください ご来園くださいません ×

※ ②+丁寧語”ます”をつかうとより丁寧な敬語になります

※ 「下さる」「くださる」は漢字でも平仮名でもOK

※「×」としたのは一般的につかわない