【2018年】精密機械メーカー売上ランキング国内TOP30

【2018年版】精密機器メーカー(時計・医療機器・光学レンズなど)売上ランキング国内TOP30。

2018年3月期あるいは同等の決算報告書から最新の売上ランキングを紹介します。複数の分野にまたがるため、分野ごとのランキングも記事の最後にて別途作成しています。

就職・転職のご参考にどうぞ。

※「ホールディングス=HD」「グループ=G」と省略しています。

ランキング第30位-21位

【2018年版】精密機器メーカー(時計・医療機器・光学レンズなど)の国内売上ランキング。

まずはランキング30位~21位。各分野で知名度のそれなりに高い企業がこのランクに登場します。

  • 30位 マニー・・売上201億円、純利37億円
    ▼栃木県宇都宮市に本社を置く医療機器メーカー。手術用の縫合針、リーマ、ファイルなどを手がけ業界シェア90%ちかく占める。高収益ニッチ企業の代表格とも言える存在である。平均年収546万円。→公式HP
  • 29位 ジーエルサイエンス・・229億円、純利17億円
    ▼分析機器の総合メーカーであり、ガス/液体クロマトグラフに関する装置・カラム・充填剤・消耗品をあつかっている。旧「ガスクロ工業」が1990年に社名変更された。理系にはお馴染みの会社。平均年収704万円。→公式HP
  • 28位 松風・・240億円、純利8億円
    ▼人工歯などの歯科材料や機材をあつかう歯科材料および医療機器メーカー。平均年収737万円。→公式HP
  • 27位 ジェコー・・247億円、純利5億円
    ▼自動車時計、自動車計器類、車載用モータ類および高精度センサなどの製造メーカー。デンソー、トヨタ自動車などトヨタG企業が過半の株を保有している。平均年収679万円。→公式HP
  • 26位 川澄化学工業・・254億円、純利4億円
    ▼人工腎臓や人工心肺、カテーテルや血液回路・採血・輸血・輸液システムをあつかう医療機器・医薬品メーカー。平均年収458万円。→公式HP
  • 25位 シード・・278億円、純利11億円
    ▼コンタクトレンズメーカー。「SEED」ブランドで知られる、日本発のメーカー。平均年収509万円。→公式HP
  • 24位 理研計器・・280億円、純利31億円
    ▼産業用ガス検知器、ガス警報器およびガス測定器をあつかう精密機械メーカー。かつての理研コンツェルンのうちの一社である。平均年収650万円。→公式HP
  • 23位 リズム時計工業・・315億円、純利5億円
    ▼時計をはじめとして、接続端子、精密部品、 電子部品等の4事業を展開する精密機器メーカー。シチズンHDから出資を受ける他、商標の相互使用契約を締結しており、国内むけクロック(業界では時計を「ウオッチ」と「クロック」に大別している)に商標「CITIZEN」を使用している。グループ平均年収599万円。→公式HP
  • 22位 ナカニシ・・343億円、純利73億円
    ▼高速回転技術をコア技術として歯科用機器を手がける精密機器・医療機器メーカー。医療用ハンドピース分野では世界No.1シェアを占める。高収益ニッチ企業のひとつである。平均年収561万円。→公式HP
  • 21位 東京計器・・438億円、純利11億円
    ▼船舶港湾機器、油空圧機器、流体機器、防衛・通信機器などを手がける精密機器メーカー。とくにジャイロコンパスにおける商船むけ世界シェアNo.1。船舶のオートパイロット分野でも高い市場シェアを誇る。平均年収615万円。→公式HP

ランキング第20位-11位

【2018年版】精密機器メーカー(時計・医療機器・光学レンズなど)の国内売上ランキング。

つづいてランキング20位~11位。

  • 20位 エー・アンド・デイ・・売上441億円、純利18億円
    ▼アナログとデジタルの変換技術をコアとして、DSP搭載計測・制御・ シミュレーションシステム、各種試験機、電子天秤、ロードセル、血圧計、温度計、体重計などの製品を手がける精密機器メーカー。平均年収716万円。→公式HP
  • 19位 愛知時計電機・・472億円、純利27億円
    ▼水道メーター・ガスメーターをはじめ流体計測技術を核とした計測機器、センサー・システムを手がける精密機器メーカー。社名が「時計」となっているのは創業時、掛時計メーカーであったため。その後、時計の技術を応用し時計とは離れた精密計測機器メーカーへと変革をとげた。平均年収549万円。→公式HP
  • 18位 朝日インテック・・501億円、純利100億円
    ▼医療用、産業用の極細ステンレスワイヤーロープを手がける医療機器メーカー。血管内治療用ガイドワイヤーでは国内No.1シェアをほこる。なお近年、売上・利益ともに右肩上がりで成長している、高収益ニッチ企業。平均年収609万円。→公式HP
  • 17位 長野計器・・504億円、純利28億円
    ▼圧力計や圧力センサを中心とする各種センサなどを手がける精密機器メーカー。平均年収504万円。→公式HP
  • 16位 ジェイ・エム・エス・・565億円、純利6億円
    ▼広島県広島市に本社を置き、輸液や輸血、透析用の使い捨て医療器具などを手がける医療機器メーカー。平均年収470万円。→公式HP
  • 15位 ノーリツ鋼機・・570億円、純利89億円
    ▼ペン先部材、医療データ分析調査、創薬、通販事業などを行う会社を傘下に置く持株会社。かつては写真処理機器メーカーであり、倒産した米イーストマン・コダック社と縁が深かったが、市場の縮小とともに経営を多角化。業態転換に成功した。平均年収805万円。→公式HP
  • 14位 タムロン・・604億円、純利28億円
    ▼写真・カメラ・CCTV用レンズメーカー。平均年収680万円。→公式HP
  • 13位 ブイ・テクノロジー・・660億円、純利78億円
    ▼ディスプレイ用装置(FPD、LCD、OLEDむけ)、太陽電池やLED製造の露光装置、検査装置、修正装置などを手がける装置メーカー。M&Aにより急速な勢いで事業拡大を続けている。工場を持たないファブレス企業としても知られる。平均年収814万円。→公式HP
  • 12位 メニコン・・766億円、純利26億円
    ▼愛知県名古屋市に本社をおくコンタクトレンズ総合メーカー。使い捨てコンタクトレンズ、ハード、 ソフトコンタクトなどを手がけている。平均年収575万円。→公式HP
  • 11位 東京精密・・881億円、純利127億円
    ▼半導体製造装置・精密測定機器メーカー。平均年収780万円。→公式HP

ランキングTOP10

【2018年版】精密機器メーカー(時計・医療機器・光学レンズなど)の国内売上ランキング。

つづいてランキングTOP10.

10位 日機装・・売上1409億円

特殊ポンプ、人工透析装置、水質調整システム、複合材成型品などの精密機器メーカー。

とくに人工腎臓では国内シェアトップ。日機装の人工肝臓技術は世界で唯一のモノである(公式HPより)が、国内販売しかされていない。

今後のグローバル展開に期待したいところ。

平均年収611万円。純利51億円。→公式HP

9位 トプコン・・売上1455億円

光学機器メーカー。旧社名は「東京光学機械」。

「eyeケア(アイケア)」といわれる眼科関連の医療機器や、測量機器等に強みを持つ。

積極的な海外展開および海外企業M&Aによって海外売上比率は80%近くを占めている。

平均年収754万円。純利60億円。→公式HP

8位 セイコーHD・・売上2685億円

ウオッチをはじめ、電子デバイス、システムソリューションなど4つの事業フィールドにおいてグローバルに事業を展開している持株会社。

日本初の腕時計、世界初のクオーツウオッチを製品化し、現在も時計関連で著名な企業である。

平均年収817万円。純利115億円。→公式HP

7位 シチズン時計・・売上3200億円

「シチズン」(CITIZEN)ブランドの時計で知られる他、工作機械の分野でもスイス式自動旋盤を中心とする「シンコム」(Cincom)ブランドで名高い。

腕時計の機械体(ムーブメント)では世界トップクラスのシェアをもつ。また自動盤の分野において世界No.1シェアを誇っている。

  1. 時計事業;
    「シチズン」ブランドの時計などを展開。
  2. 工作機械事業;
    トップシェアをもつ自動盤などを手がける事業。
  3. デバイス事業;
    小型精密部品などを手がける事業。LED製品の小型薄型、高輝度化に力を入れている。
  4. 電子機器事業;
    業務用プリンター、フォトプリンターなどをあつかう事業。

平均年収715万円。純利193億円。→公式HP

6位 島津製作所・・売上3765億円

精密機器、計測器、医療機器、航空機器などを手がける精密機器メーカー。理系の研究室では必ずといっていいほどその製品を目にしている。

以下おもに4つの事業領域をもつ。

  1. 分析・計測機器;
    クロマトグラフ、光吸収分析装置、組成・表面分析装置、液体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフ質量分析計、物性評価機器、非破壊検査機器、環境測定機器、電子天秤などを製造している。
  2. 医用機器;
    デジタルX線システム、PETシステム、CTスキャナシステム、超音波診断システムなどの医用画像診断機器を幅広く提供している。
  3. 産業機器;
    半導体の製造装置をはじめ、液送機器、油圧機器などの各種産業機器を製造している。携帯電話やパソコンのキーデバイス製造に欠かせない成膜装置やターボ分子ポンプをはじめ、半導体や液晶パネルなどの品質管理を支える検査機器なども製造している。
  4. 航空機器;
    エア・マネジメント・システム、フライト・コントロール・システム、コックピット・ディスプレイ・システム、エンジン始動システム用機器、電子制御装置などを製造している。また、油圧・空気・燃料系用の各種航空機搭載機器の機能試験装置、 航空医学訓練装置などの地上支援機器も製造している。なおヘッドアップディスプレイの国内シェアは1位である。

平均年収809万円。純利298億円。→公式HP

5位 ニプロ・・売上3953億円

医薬品・医療機器メーカー。とくに人工透析の分野に強い。

  1. 医療機器事業;
    透析関連、人工臓器関連の製品をコアとし、各分野に展開している。
  2. 医薬事業;
    注射剤、経口剤、外用剤などの医薬品を製造・販売する事業。
  3. ファーマパッケージング事業
    ガラス・ゴム・プラスチックの成形品を製造・販売する事業。医薬むけメイン。

のおもに3つの事業領域をもち、透析関連をコアとしつつも、それぞれの分野においてシナジーを発揮している。

平均年収600万円。純利118億円。→公式HP

4位 HOYA・・売上5356億円

情報通信、アイケア(eyeケア)、医療関連に展開する精密機器メーカー。

もともと光学ガラスの分野に強く、その後多角化して現在では以下5つの事業領域をもつ。

  1. ヘルスケア事業;
    めがねレンズの製造販売のほか、コンタクトレンズ店「アイシティ」などを展開している。「アイケア」中心。
  2. メディカル事業;
    眼科医療用の眼内レンズ、内視鏡などの精密機器をあつかう事業。
  3. エレクトロニクス事業;
    マスクブランクス・半導体素子製造用フォトマスク、HDD用ガラスディスクなどの製造販売を手がける事業。
  4. 映像事業;
    光学ガラス・レンズ、レンズモジュールなどの光学製品をあつかう事業。
  5. その他事業;
    情報通信・IT・ASPなど。

平均年収784万円。純利994億円。→公式HP

3位 テルモ・・売上5877億円

医療機器メーカー。

医療機器メーカーとしては国内No.1であり、安定成長をつづけている。

  1. 心臓血管カンパニー;
    カテーテルや人工心肺装置などの心臓・血管領域商品群をコアに、周辺領域までカバーしている。同領域において世界トップクラスのシェアを持つ。
  2. ホスピタルカンパニー;
    治療や処置の手順に合わせた製品のシステム化や、ITを活用したデータ連携などをおこなう事業。製薬企業向けにバイオ医薬品に適した薬剤充てん用シリンジの開発や、高度な無菌製造技術を生かした製造受託ビジネスも手がけている。
  3. 血液システムカンパニー;
    血液センターで用いる全血や成分での採血装置、血液自動製剤システム、また、病院で行う血液治療に用いる遠心型血液成分分離装置、細胞増殖システムなどの医療機器を手がける事業。

平均年収742万円。純利912億円。→公式HP

2位 ニコン・・売上7170億円

オリンパスとならぶ国内大手精密機器メーカー。

カメラ、デジタルカメラ、双眼鏡、望遠鏡、顕微鏡、ステッパー、メガネ、測定機、測量機、光学素材、ソフトウェアなど光学関連装置の大手メーカーである。

1917年に三菱財閥4代目総帥、岩崎小彌太の個人出資により「日本光学工業」として発足した。このことから現在でも三菱グループの一社として見られることも多いが、同グループとの資本関係はほとんど無い。

一眼レフカメラで知られる会社だが、実際にはそれだけでなく光学メーカーとして幅広く展開している。

  1. 映像事業;
    長い歴史で磨き上げたノウハウとテクノロジーから生まれるカメラ、映像をシェアするためのアプリケーションやオンラインサービスなどを手がけている事業。
  2. 精機事業;
    液晶パネル・有機ELパネルを製造するFPD露光装置や、半導体を製造する半導体露光装置をあつかう事業。
  3. ヘルスケア事業;
    生命科学や医療の分野に、顕微鏡ソリューション、細胞ソリューション(再生医療・創薬支援)、眼科ソリューションを提供している。
  4. 産業機器・その他;
    多様な計測ニーズに応えるトータル計測ソリューションで、最先端の製造プロセスに貢献。さらに、メガネレンズから宇宙に関わる最先端技術まで、科学技術や産業・社会の進化に貢献している。

平均年収767万円。純利347億円。→公式HP

1位 オリンパス・・売上7864億円

ニコンとならぶ国内最大手の精密機器メーカー。

以下3つの事業領域に展開している。

  1. 医療事業;
    内視鏡分野の事業。内視鏡分野において世界シェアNo.1。圧倒的なポジションを確立している。
  2. 科学事業;
    各種顕微鏡をあつかう事業。医療・生命科学・産業分野における研究開発、生産現場における品質向上、そして航空機や大型プラントなどの検査による社会インフラの保守点検などに使われている。
  3. 映像事業;
    一眼レフカメラなどを扱う事業。。

なおカメラ部門だけでみたときにはニコン、キヤノンに次ぐ国内No.3である。

平均年収847万円。純利570億円。→公式HP

分野ごとランキング

精密機器メーカーといっても医療機器メーカーからコンタクトレンズメーカーまで色々とあります。そこで各分野における売上ランキングもざっくり整理しておきます。

※「ホールディングス=HD」「グループ=G」と省略しています。

精密機器メーカーランキング

  1. オリンパス・・売上7864億円、純利570億円
  2. ニコン(光学関連)・・7170億円、純利347億円
  3. 島津製作所・・3765億円、純利298億円
  4. 日機装(特殊ポンプ・人工透析など)・・1409億円、純利51億円
  5. 東京精密(半導体製造装置など)・・881億円、純利127億円
  6. ブイ・テクノロジー(装置)・・660億円、純利78億円
  7. タムロン(各種レンズ)・・604億円、純利28億円
  8. 長野計器(圧力計など)・・504億円、純利28億円
  9. 愛知時計電機(ガス・水道メーター)・・472億円、純利27億円
  10. 東京計器(船舶分野など)・・438億円、純利11億円
  11. 理研計器(ガス警報機)・・280億円、純利31億円
  12. ジェコー(自動車関連機器)・・247億円、純利5億円
  13. ジーエルサイエンス(ガスクロ)・・229億円、純利17億円

医療機器メーカーランキング

  1. テルモ・・売上5877億円、純利912億円
  2. HOYA(各種光学レンズなど)・・5356億円、純利994億円
  3. ニプロ(人工透析など)・・3953億円、純利118億円
  4. トプコン(eyeケアなど)・・1455億円、純利60億円
  5. ノーリツ鋼機(ペン先部材など)・・570億円、純利89億円
  6. ジェイ・エム・エス・・565億円、純利6億円
  7. 朝日インテック(極細ワイヤー)・・501億円、純利100億円
  8. エー・アンド・デイ・・441億円、純利18億円
  9. ナカニシ(医療用ハンドピース)・・343億円、純利73億円
  10. 川澄化学工業(人工心肺など)・・254億円、純利4億円
  11. 松風(歯科医療)・・240億円、純利8億円
  12. マニー(手術針など)・・売上201億円、純利37億円

時計メーカー

  1. セイコーHD・・売上2685億円、純利115億円
  2. リズム時計工業・・315億円、純利5億円

コンタクトレンズメーカー

  1. メニコン・・766億円、純利26億円
  2. シード・・278億円、純利11億円