「手伝ってください」よりも丁寧な言い換え敬語・メール例文

「手伝ってください」は上司・目上に失礼？

ビジネスメールに使えるもっと丁寧な敬語ってなに？

とご心配のあなたへ。

「手伝ってください」は目上や上司・取引先へのビジネスメールに使っても失礼ということでは無いのですが…

時と場合によっては上から目線に感じられてしまうことがあります。

会話や電話対応であれば問題ないものの、ビジネスメールなど顔の見えないコミュニケーションではより丁寧な敬語に言い換えすると好感度UP。

より丁寧な言い換えにはたとえば、

【例文】お力添えいただきたく存じます
【例文】お力添えいただければ幸いです
【例文】お力添えのほどお願い申し上げます
【例文】お力添えいただきますようお願い申し上げます
【例文】お力添えくださいますようお願い申し上げます
【例文】お力添えいただけますか？お力添えいただけますでしょうか？

というように「お力添え（おちからぞえ）」に言い換えすると丁寧です。「お力添え」の意味は「手を貸すこと」なので「手伝うこと」とおなじように使えますね。

くわしい解説は本文にて。

意味・敬語の解説

「手伝ってください」は「手伝ってほしい」という意味。

なぜこのような意味になるのか？

そもそもの意味と敬語について順をおって解説していきます。

「手伝ってください」の意味は「手伝ってくれ」

「手伝ってください」のそもそもの意味は…

「手伝ってほしい」
「手伝ってくれ」

このように解釈できます。

ここで「お手伝い」の”お（ご）”は尊敬語。尊敬語をつかっているため自分の行為ではなく、相手に「手伝ってくれ！」「手伝ってほしい！」という意味になります。

使い方は文字どおり上司や目上・取引先になにかしら手伝ってほしいときのビジネスシーンで使われます。

「手伝ってください」の敬語の種類

「手伝ってください」を敬語としてみていくと…以下のようになりたちます。

もとになる単語「手伝う」
さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「手伝ってくださる」
さらに命令形にして「手伝ってください」

※ 漢字表記「下さい」vs ひらがな表記「ください」はどちらもOK

このようにして元になる語「手伝う」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。
というように２パターンあります。

強い口調となる敬語”手伝ってください”

ここでひとつ注意点を。

「手伝ってください」だけでなく「～してください」という敬語は、つよい口調に感じられることがあります。

なぜなら「〜してください」は敬語ではあるものの結局のところ命令形であるから。

極端なたとえですが、よく母親が子供に

「はやく片付けなさい！！」
「静かにしなさい！！」

といっているのを耳にします。

「～なさい」は”する”の尊敬語”なさる”の命令形。

尊敬語”〜してくださる”の命令形「～してください」と似たような成り立ちです。

どちらかというと「～してください」のほうが丁寧ではありますが…どちらも結局のところ命令形であり、上から目線に感じられることがあります。

もちろん人それぞれ、感じ方はことなります。

私のようにまったく気にしない人もいれば気分を損ねる上司・目上もいます。

だからといって敬語は丁寧であればよいというわけでもなく、バカ丁寧だとそれはそれで問題あり（”慇懃無礼”-“いんぎんぶれい”といいます）。

で、

シンプルな敬語をつかいすぎると失礼だと言われたり…

本当にむずかしいのですよね。

したがってどんな敬語を使うかは状況や相手を考えてあなたの判断にゆだねられます。

「手伝う」という敬語フレーズもしっくりこない

また、

「手伝って！」つまり「手を貸してほしい！」というのも、ビジネスシーンにおいてはイマイチしっくり来ない表現です。

失礼とまでは言わないものの「手伝って！」という言葉は小学生から大人まで万人がつかうフレーズであり、なんとな～く幼稚な感じがするのですよね。

そこで冒頭でも示したとおり、

「お力添え＝力を貸すこと・手助けすること」というフレーズを使うとより丁寧な印象のビジネスメールになります。

いろんな敬語を知っておくことが重要

もっとも重要なことは、

いろんな敬語フレーズを知っておくこと。

そうすればビジネスシーンに応じてふさわしい敬語を選ぶ手伝うことができるようになります。

社内の上司にメールするときは「手伝ってください」をつかい、取引先にメールするときは「お手伝いいただければ幸いです」をつかい…

というような感じ。

引き出しを多くもっておくと臨機応変に使い分けすることができます。

そういう意味でこれから紹介する言い換え敬語はどれも本当によくつかいます。

覚えておくと必ず役に立つことでしょう。

丁寧な言い換え敬語

ここまでの解説で「手伝ってください」が敬語として正しいこと、時と場合によってはイマイチになるということが分かりました。

ここからは、

じゃあどういう風に言い換えすればより丁寧な敬語になるの？

という点についてみていきます。

まずは「お力添え＝力を貸すこと」をつかった言い換えから紹介します。

①お力添えいただければと存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お力添えいただければと存じます」

意味は『手を貸してもらえたらと思います』

「～してもらえたらと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか～いお願いの敬語フレーズになります。

目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お（ご）〜いただく」＋仮定の「れば」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」＋丁寧語「ます」

②お力添えいただきたく存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お力添えいただきたく存じます」

意味は『手を貸してもらいたいと思います』

「～してもらいたいと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか～いお願いの敬語フレーズになります。

「いただきたく」は「〜してもらう」の謙譲語「お（ご）〜いただく」＋願望の「～たい」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」＋丁寧語「ます」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

③お力添えいただければ幸いです

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お力添えいただければ幸いです」

意味は『手を貸してもらえたら嬉しいなぁ、幸せだなぁ』

つまり『手を貸してもらえたら嬉しいです』

相手に強制しない、とてもやわらか～いお願いの敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お（ご）〜いただく」＋仮定の「～れば」

「幸いです」は「幸い」＋丁寧語「です」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

「～いただければ幸いです」という敬語フレーズはお願い・依頼のビジネスメールでよく使います。以下の例文もご参考にどうぞ。

ほかにも似たような敬語には以下のようなフレーズもあります。

例文「お力添えいただけましたら幸いです」
例文「お力添えいただけましたら幸甚に存じます」
例文「お力添えいただければ幸甚に存じます」
例文「お力添えいただけますと幸いです」
例文「お力添えいただけますと幸甚に存じます」
例文「お力添え賜りますと幸いです」
例文「お力添え賜りますと幸甚に存じます」

補）幸甚（こうじん）の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

④お力添えくださいますようお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お力添えくださいますようお願い申し上げます」
例文「お力添えくださいますようお願い致します」

意味は『手を貸してくれるようお願いします』

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

「ください」単体としての意味は「〜してくれ」「〜して欲しい」の丁寧な言いまわしと考えることができます。

が、

「ください」は敬語ではあるものの、結局のところ命令形であるために強い口調となります。

そこで「ますようにお願い」と続けることで「お願い」とすり替え、やんわ〜りとした表現にしています。とても丁寧な敬語フレーズと言えますね。

たとえば、

ご査収くださいますようお願い申し上げます
意味「よく中身を確認して受け取ってくれるようお願い！」
ご検討くださいますようお願い申し上げます
意味「検討してくれるようお願い！」
ご確認くださいますようお願い申し上げます
意味「確認してくれるようお願い！」
ご了承くださいますようお願い申し上げます
意味「納得してくれるようお願い！」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「●●くださいますようお願い〜」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手（したて）に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

⑤お力添えいただきますよう・賜りますよう〜

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お力添えいただきますようお願い申し上げます」
例文「お力添えいただけますようお願い申し上げます」
例文「お力添え賜りますようお願い申し上げます」

意味はどちらも『手を貸してもらうようお願いします』

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

「いただきますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お（ご）〜いただく」＋丁寧語”ます”＋”ように”

「いただけますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お（ご）〜いただく」＋可能形＋丁寧語”ます”＋”ように”

「賜りますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お（ご）〜賜る」＋丁寧語”ます”＋”ように”

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

賜る（たまわる）という敬語のほうがよりカチッとした表現になりますので、文書など公式なビジネスシーンではかならず「賜る」を使います。

普段のメールであれば「いただきますよう」でOK。

「くださいますよう」「いただきますよう・いただけますよう・賜りますよう」はニュアンスが違うものの、どれも結局のところ「～してほしい」と言いたいので同じです。

なお「ご了承を賜りますよう～」というように「を」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

⑥お力添えのほどお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お力添えのほどお願い申し上げます」
例文「お力添えのほどお願い致します」

意味は「手を貸してくれるようお願いします」となります。

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

ここで「お力添えのほど」の「のほど」は限定を避ける言い方で、意味としては「〜してもらうよう」「〜してくれるよう」と考えることができます。

断定をさけて表現をやわらげるのに用いる語です。

たとえば、

ご査収のほどお願い申し上げます
意味「よく中身を確認して受け取るよう、お願い」
お取り計らいのほどお願い申し上げます
意味「物事をうまく進めてくれるよう、お願い」
ご検討のほどお願い申し上げます
意味「検討してくれるよう、お願い」
ご了承のほどお願い申し上げます
意味「納得してくれるよう、お願い」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「〜のほど」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手（したて）に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

先ほどとおなじく「お願い申し上げます」は「お願いいたします」「お願い致します」と言い換えできます。

⑦~その他いろいろな言い換え敬語

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。

例文「お力添えをお願い致します」
※意味は「記載をお願いする」
例文「お力添えいただきたく、お願い致します」
意味は「手を貸してほしい、お願いします」
例文「お力添えいただけましたら幸いです」
※意味は「手を貸してもらえたら嬉しいです」
例文「お力添えいただけましたら幸甚に存じます」
※意味は「手を貸してもらえれば嬉しく思います」
例文「お力添えいただければ幸甚に存じます」
※意味は「手を貸してもらえれば嬉しく思います」
例文「お力添えいただけますか？」
※意味は「手を貸してもらえるか？」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
例文「お力添えいただけますでしょうか？」
※意味は「手を貸してもらえるだろうか？」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
例文「お力添えいただけますと幸いです」
例文「お力添えいただけますと幸甚に存じます」
例文「お力添え賜りますと幸いです」
例文「お力添え賜りますと幸甚に存じます」
例文「お力添え賜れましたら幸いです」
例文「お力添え賜れましたら幸甚に存じます」

・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」＋願望「～たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」＋可能形＋仮定「たら・れば」
・幸甚（こうじん）の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

ビジネス会話・電話対応では”お力添えいただけますか？”

ビジネスメールではなく会話や電話対応シーンであれば…

「お力添えくださいますようお願い申し上げます」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話対応では…

【例文】お力添えいただけますか？
【例文】お力添えいただけますでしょうか？
【例文】お力添え願えますでしょうか？

※もちろん「お力添えください」としてもOK

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「手を貸してもらえますか？」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか？」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

敬語の解説

「お力添えいただけますか？」「お力添えいただけますでしょうか？」

の敬語の成り立ちとしては…

“力添え”に「〜してもらう」の謙譲語「お（ご）〜いただく」で「お力添えいただく」
可能形にして「お力添えいただける」
さらに丁寧語”ます”で「お力添えいただけます」
疑問形にして「お力添えいただけますか？」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「お力添えいただけますでしょうか？」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか？」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか？」を使うのをオススメします。

“お手伝い”をつかった言い換え敬語

あくまでも「お力添え」をつかうことがオススメですが…

必ずしもすべてのビジネスシーンでつかえるとは限りません。

そこで、

念のため「お手伝い」をつかった丁寧な言い換え敬語についても簡単にまとめておきます。

①お手伝いくださいませ

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お手伝いくださいませ」

意味は『手伝ってください』

尊敬語「お手伝いくださる」に丁寧語”ます”の命令形「ませ」をつかい丁寧な敬語フレーズにしています。

命令形である点において「手伝ってください」とたいして違いはありませんが、丁寧語「ませ」を添えることで、よりやわらかい印象となりますね。

「〜くださいませ」は女性がよくつかうフレーズであるため、女性敬語だと言われることもあります。

ただ実際には男性であろうと女性であろうと違和感なくつかえます。

②お手伝いいただければと存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お手伝いいただければと存じます」

意味は『手伝ってもらえたらと思います』

細かな敬語の解説は重複するため省きます。

③お手伝いいただきたく存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お手伝いいただきたく存じます」

意味は『手伝ってもらいたいと思います』

細かな敬語の解説は重複するため省きます。

④お手伝いいただければ幸いです

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お手伝いいただければ幸いです」

意味は『手伝ってもらえたら嬉しいなぁ、幸せだなぁ』

つまり『手伝ってもらえたら嬉しいです』

細かな敬語の解説は重複するため省きます。

ほかにも似たような敬語には以下のようなフレーズもあります。

例文「お手伝いいただけましたら幸いです」
例文「お手伝いいただけましたら幸甚に存じます」
例文「お手伝いいただければ幸甚に存じます」
例文「お手伝いいただけますと幸いです」
例文「お手伝いいただけますと幸甚に存じます」

補）幸甚（こうじん）の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

⑤お手伝いくださいますようお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お手伝いくださいますようお願い申し上げます」
例文「お手伝いくださいますようお願い致します」

意味は『手伝ってくれるようお願いします』

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

細かな敬語の解説は重複するため省きます。

⑥お手伝いいただきますようお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「手伝ってください」の言い換え敬語

例文「お手伝いいただきますようお願い申し上げます」
例文「お手伝いいただけますようお願い申し上げます」
例文「お手伝い賜りますようお願い申し上げます」

意味はどれも『手伝ってもらうようお願いします』

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

細かな敬語の解説は重複するため省きます。

⑦~その他いろいろな言い換え敬語

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。

例文「お手伝いいただきたく、お願い致します」
意味は「手伝ってほしい、お願いします」
例文「お手伝いいただけましたら幸いです」
※意味は「手伝ってもらえたら嬉しいです」
例文「お手伝いいただけましたら幸甚に存じます」
※意味は「手伝ってもらえれば嬉しく思います」
例文「お手伝いいただければ幸甚に存じます」
※意味は「手伝ってもらえれば嬉しく思います」
例文「お手伝いいただけますと幸いです」
※意味は「手伝ってもらえれば嬉しく思います」
例文「お手伝いいただけますと幸甚に存じます」
※意味は「手伝ってもらえれば嬉しく思います」
例文「お手伝いいただけますか？」
※意味は「手伝ってもらえるか？」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
例文「お手伝いいただけますでしょうか？」
※意味は「手伝ってもらえるだろうか？」でとくに会話シーンで使われるフレーズ

・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」＋願望「～たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」＋可能形＋仮定「たら・れば」

ビジネスメール例文【全文】

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「手伝ってください」の丁寧な言い換えをつかったビジネスメール例文を紹介します。どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしていますので、ご参考にどうぞ。

ビジネスメール例文①アンケート回答のお願い

メール件名：「残業時間の実態」アンケート回答のお願い

各位

お疲れ様です。
総務部の就活です。

さて首記の件、大手広告代理店の長時間労働による過労死問題をうけ、
当社においても残業時間の実態を把握するべく、アンケートを実施いたします。

今後の残業抑制取り組みへの参考に致したく、
下記のアンケートにご協力くださいますよう、お願い致します。

アンケート内容
１．過去3ヵ月の残業申請時間
２．過去3ヶ月の実質残業時間
３．残業申請に対する上司の対応（不満な点・改善点など）

お忙しいところ恐れ入りますが、
5月15日までにご回答の上、メールにてご返信ください。

お力添えいただければ幸いです。
何卒よろしくお願い致します。
**************
メール署名
**************

ビジネスメール例文②昇進お祝いへの「お礼返信」

件名：ご祝辞ありがとうございます

就活株式会社
営業部
就活様

いつもお世話になっております。
株式会社転職の転職でございます。

さて、私の営業部長就任にあたりましては、
温かいご祝辞と激励のお言葉をいただきまして、
誠にありがとうございます。

新たな立場となり多少の戸惑いもありますが、
これまでの経験を生かし、周囲の協力も得ながら、
尽力して参りたいと考えております。

今後とも、何かにつけてお力添えいただくことと存じますが、
何卒よろしくお願い申し上げます。

甚だ略儀ではございますが、
まずはお礼かたがたご挨拶申し上げます。
**************
メール署名
**************

ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ

あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。

ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「お力添え」

ここでは、

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。

+前置きに添えるフレーズを！

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お力添え」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒（なにとぞ）」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。

たとえば以下のようなフレーズがあります。

どうか
例文「どうかお力添えくださいますようお願い申し上げます」
例文「どうかお力添えくださいますようお願い致します」
例文「どうかお力添えいただければ幸いです」
例文「どうかお力添えいただければと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます」
何卒＝どうか
例文「何卒お力添えくださいますようお願い申し上げます」
例文「何卒お力添えくださいますようお願い致します」
例文「何卒お力添えいただければ幸いです」
例文「何卒お力添えいただければと存じます。よろしくお願い申し上げます」

+気づかいの敬語フレーズもGood

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「お力添え」の前置きには強調するフレーズ「どうか」「何卒（なにとぞ）」だけでなく、申し訳なく思う気持ちや、相手を気づかうフレーズをもってきても丁寧です。

たとえば「誠に勝手を申し上げますが」などと組み合わせ、以下例文のようにすると好感がもてますね。上司や目上にはもちろんのこと、取引先のメールにも使える丁寧な例文にしています。

恐縮＝申し訳なく思うこと
「お忙しいところ恐縮ではございますがお力添え〜」
「お忙しいところ大変恐縮ではございますがお力添え〜」
「たびたび恐縮ではございますがお力添え〜」
恐れ入る＝申し訳なく思う
「お忙しいところ恐れ入りますがお力添え〜」
「お忙しいところ大変恐れ入りますがお力添え〜」
「たびたび恐れ入りますがお力添え〜」
お手数＝お手間
「お忙しいところお手数お掛けしますがお力添え〜」
「お忙しいところ大変お手数ではございますがお力添え〜」
勝手を申し上げる＝自分勝手を言う
「誠に勝手を申し上げますがお力添え〜」
ご無理申し上げる = 無理を言う
「ご無理申し上げますが、何卒お力添えのほどお願い申し上げます」
ご多忙とは存じますが＝忙しいとは思うけど
「ご多忙とは存じますがお力添え〜」