「お持ちいただけますと幸いです」意味と使い方・メール例文

あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。

ここまで紹介した例文だけでなく、いろいろな敬語フレーズの丁寧度をまとめておきます。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お持ちください
  2. お持ちくださいませ
  3. お持ちをお願いします
  4. 持って(きて)いただけますか?
  5. 持って(きて)いただけますでしょうか?
  6. お持ちいただけますか?
  7. お持ちいただけますでしょうか?

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お持ちください
  2. お持ちくださいませ
  3. お持ちをお願い致します
  4. お持ちいただけますか
  5. お持ちいただけますでしょうか
  6. お持ちいただきたく、お願い致します
  7. お持ちいただきたく存じます
  8. お持ちいただければと存じます
  9. お持ちのほどお願い申し上げます
  10. お持ちくださいますようお願い申し上げます
  11. お持ちいただきますようお願い申し上げます
  12. お持ちいただけますようお願い申し上げます

注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お持ちくださいませ
  2. お持ちをお願い致します
  3. お持ちいただけますか
  4. お持ちいただけますでしょうか
  5. お持ちいただきたく、お願い致します
  6. お持ちいただきたく存じます
  7. お持ちいただければと存じます
  8. お持ちのほどお願い申し上げます
  9. お持ちいただきますようお願い申し上げます
  10. お持ちいただけますようお願い申し上げます
  11. お持ちくださいますようお願い申し上げます
  12. お持ちいただけますと幸いです
  13. お持ちいただければ幸いです
  14. お持ちいただけましたら幸いです
  15. お持ちいただけますと幸甚に存じます
  16. お持ちいただければ幸甚に存じます
  17. お持ちいただけましたら幸甚でございます
  18. お持ちいただけましたら幸甚に存じます

【敬語の補足】

・「幸いです」は「嬉しいです」の意味

・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

・「存じる」は「思う」の謙譲語

・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+希望「~したい」

・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. お持ち賜りますようお願い申し上げます
  2. お持ちいただけますと幸いです
  3. お持ちいただければ幸いです
  4. お持ちいただけましたら幸いです
  5. お持ちいただけますと幸甚に存じます
  6. お持ちいただければ幸甚に存じます
  7. お持ちいただけましたら幸甚でございます
  8. お持ちいただけましたら幸甚に存じます
  9. お持ち賜りますと幸いです
  10. お持ち賜れますと幸いです
  11. お持ち賜りましたら幸いです
  12. お持ち賜れましたら幸いです
  13. お持ち賜りますと幸甚に存じます
  14. お持ち賜れますと幸甚に存じます
  15. お持ち賜りましたら幸甚に存じます
  16. お持ち賜れましたら幸甚に存じます

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう

+ビジネスメール結び・締めによく使うフレーズ

これまで紹介した例文のなかには、とくにビジネスメール結び・締め・文末によくつかうフレーズもあります。

念のためまとめておきますね。

  1. お持ちのほどお願い申し上げます
  2. お持ちいただきますようお願い申し上げます
  3. お持ちいただけますようお願い申し上げます
  4. お持ちくださいますようお願い申し上げます
  5. お持ち賜りますようお願い申し上げます

ビジネス会話・電話では”お持ちいただけますか?”

ビジネスメールではなく会話や電話シーンであれば…

「お持ちいただけますと幸いです」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話では…

  • 【例文】お持ちいただけますか?
  • 【例文】お持ちいただけますでしょうか?
  • 【例文】お持ち願えますでしょうか?

※ もちろん「お持ちください」「お持ちくださいませ」でもOK

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「持って(きて)もらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

持って(きて)頂けますか?でもOK

あるいはもっとシンプルに、

  • 【例文】持って(きて)いただけますか?
  • 【例文】持って(きて)いただけますでしょうか?

としてもOKです。

「~していただけますか?」の意味は「~してもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

もちろん「お持ちいただけますか?」のほうが丁寧。

ただ会話シーンで堅苦しい敬語をつかいすぎると相手とのあいだに壁をつくってしまいます。

そういう意味で会話ではややカジュアルな敬語フレーズをつかっても差し支えありません。

※「すでに持って(きて)もらえましたか?」と催促・確認するときは過去形「お持ちいただけましたか?」「お持ちいただけましたでしょうか?」とすると丁寧。もちろん「持って(きて)いただけましたか?」でもOK。

敬語の解説

お持ちいただけますか?」「お持ちいただけますでしょうか?

の敬語の成り立ちとしては…

  • “持つ”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「お持ちいただく」
  • 可能形にして「お持ちいただける」
  • さらに丁寧語”ます”で「お持ちいただけます」
  • 疑問形にして「お持ちいただけますか?」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「お持ちいただけますでしょうか?」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。