コンサルタントとは?仕事内容・年収・資格・種類など

つづいて年収が高いといわれるコンサルタントの給料事情について。

MBB(マッキンゼー、BCG、ベイン)+同格企業(ATカーニーとか)だと30歳で年収2000万円もあり得るのだとか…

たしかにこれだけ聞くと外資系コンサルティングファームの年収は高いかもしれない。
けど、これには3つのカラクリがある。

  • 年棒に残業代をふくんでいる(企業によるけど)
    ・月200時間残業しようと、残業ゼロであろうと年収は同じ仕組み
    ・一般的にコンサルは月100時間の残業はあたりまえのように行われるため、時給ベースではそこまで年収高くない
  • 福利厚生が少ない(外資系コンサルファーム)
    ・一般的に福利厚生ゼロの企業と
    ・一般的な日系大企業をくらべるときには年収200万円/年を引いて考えるべき
  • Up or Out or Elsewhere
    ・とくに外資系コンサルファーム
    ・出世できない人は会社に残れない
    ・逆に残れる人はものすごい報酬を手にする可能性あり

それではコンサルタントの年収・給料をみていこう。

高年収と言えるのはMBB+同格企業のみ

年収高いのには定評があるコンサルティングファーム。
でも実際のところホントに高年収だと言えるのはMBB+同各企業の数社のみ。

そして誰もが高年収を手にする訳ではない。
使えないと判断された人材は新卒3年目以降、容赦なく転職に追い込まれる。

MBB+同格以外のコンサルティングファームは、他業界と比べてずば抜けて年収高いという訳じゃない。

※ ここで重要なポイントは「使えない人材」ではなく「使えないと判断された人材」であること。つまりあなたが成績優秀であっても「使えない人材」と判断される可能性は大いにある。 

マッキンゼーの年収

トップオブ・トップであるマッキンゼーの年収例を参考までに挙げておく。
最速27歳でアソシエイトになり、その時点で年収1500万円くらいは見える。

その上の30歳・マネージャーでは平均的に年収2000万円前後くらいあるだろう。

そこまで残れれば、という話ではあるけども…

▼マッキンゼーの給料体系

年 齢 役 職 年 収 ベース
年棒
(万円)
インセンティブ
賞与
初任給
学部卒
ビジネス アナリスト
見習い
550-825万円 550 ゼロ~
年棒x50%
初任給
院卒
ビジネス アナリスト
見習い
550-825万円 550 ゼロ~
年棒x50%
新卒2-4年目
24-26歳
ビジネス アナリスト
見習い
600-1200万 600-800 ゼロ~
年棒x50%
新卒3-7年目
25-29歳
ジュニア アソシエイト
係長
800-1500万 800-1000 ゼロ~
年棒x50%
新卒5-8年目
27-30歳
アソシエイト
課長代理
1100-2100万 1100-1400 ゼロ~
年棒x50%
新卒8-12年目
30-34歳
マネージャー
課長
1500-2850万 1500-1900 ゼロ~
年棒x50%
新卒13-18年目
35-40歳
アソシエイト プリンシパル
部長
2000-9000万 2000-3000 ゼロ~
年棒x200%
目安なし パートナー
役員
5000万円~
2億円
5000 ゼロ~
年棒x300%

※ アソシエイト以降の年収はボーナス額によって大きくかわる。
※ アソシエイトプリンシパルとパートナーは成果連動分がとてつもなくおおきい。
このクラスで普通に成果を出し続ければ、ストックオプションなどのインセンティブで年収1億円も余裕で超える。
※ どのポジションでも年棒制であり、残業代は年棒にふくまれる
※ 同じポジションでも毎年のベース昇給あり
(ただし最低ランク評価だと昇給しない、前年の評価次第で上下あり)
※ 退職金積み立て別途: 年収x15%くらい
(外資系は退職金のない企業も多く、このベネフィットはおおきい)
※ 成果&上司評価で出世する単純なシステム
※ スムーズに出世したときのケース
※ Up or Out

▼ インセンティブの考え方
「ゼロ」:平均より下の評価
「年棒x10%」: 凡人~平均よりやや上の評価
「年棒x20%」:トップ層の評価
「年棒x50%」:スーパーマン
「青 天 井」:プリンシパル、パートナー ※ストックオプションもインセンティブの一部に含めると青天井になります。

BIG4 vs MBBの平均年収比較

下の年収比較グラフからは、
MBB+同格企業の年収がどれだけ他コンサルティングファームよりも凄いか、視覚的にわかる。

▼ BIG4+α と MBB+α の年収比較(単位: 千$)


※ 為替を1$=100円とすると日本法人の年収に近くなる
※ BIG4の年収は日系大手コンサル会社と似ている

▼ BIG4+α と MBB+α のベース年棒比較(単位: 千$)


※ 為替を1$=100円とすると日本法人の年収に近くなる
※ BIG4の年収は日系大手コンサル会社と似ている

各企業の年収ランキングについて、くわしくは別の記事にてまとめている。

外資系コンサルBIG4とMBBの違いとは?

大手外資系コンサルティングファームのなかで
よくも悪くも比較されるBIG4とMBBの違いについてすこし。

まず外資系コンサルBIG4といえば会計監査法人BIG4の
デロイト、EY、PwC、KPMGのことである。

つづいてBig3またはMBBといえば
マッキンゼー、ボストンコンサルティング グループ、ベイン・アンドカンパニーのことである。

どちらもグローバル・巨大コンサルティングファームであることから、上記の名前でよばれる。

BIG4とは?

BIG4(デロイト、EY、PwC、KPMG)は
もともと企業の税務とか監査を仕事にしており、その人脈をつかってコンサルティングに進出したことがはじまり。
したがって会計監査法人BIG4という呼ばれ方もする(どちらかというとこれが主流)。

BIG4はおもに以下のビジネスからなる。

①監査
・決算書が正しいかを会計士がチェックし意見すること

②税務
・税務計画および世界各国の税制や移転価格税制にかんする法令遵守

③コンサルティング
・経営の改善、トランザクション、M&A、事業再生などのアドバイザリーおよびコンサルティング

MBBとは?

いっぽうでMBB(マッキンゼー、BCG、ベイン)はコンサルティング事業に特化している。
BIG4から①監査、②税務をのぞいたのがMBBとの認識。

コンサルタントの質でいうとMBBのほうが圧倒的に質が高い、と言われる。

なぜならMBBとBIG4の年収には絶望的な差があり、給料の高いMBBに優秀なひとがあつまるからである。

※世間一般の評価であり実際には人によるとしかいいようがないけど…。
※年収ランキングについては別の記事にてくわしくまとめている。

コンサルタントと営業の違いとは?

つづいてコンサルタントと似たような職種の違いについて解説。
コンサルタントは定義があいまいなため、何が正解だというのはないのですが…

筆者の独断と偏見で違いをまとめていく。

営業とは業(わざ)を営む(いとなむ)と書く。
言葉の意味としてはビジネスを営む、つまりモノやサービスを売る仕事ということになるかと。

いっぽうでコンサルタントには日本語がない。
強いて言うならば「相談をうける人」がもっとも近いかと。

営業とは積極的にモノやサービスを売る仕事。
コンサルタントはただ相談にのるだけ。もっというと、相談にのって解決策を提示する仕事ということになる。

たとえば・・・

たとえば
「テレビ市場に参入したいのだけど…右も左もわからない」という困りごとがあるとする。

コンサルタントならこんなアクションをとる。
・マーケット調査
・3C分析
・SWOT分析
・市場に参入すべきかどうか?スタディー
・ロードマップの作成

この会社に機械や素材を売りたい営業マンならこんなアクションをとる。
・ウチの機械(あるいは材料)をつかえば高性能かつローコストのテレビが作れる、と提案。自社の商品を売り込む。

コンサルタント=クライアントの困りごとに対してあらゆる角度からソリューションを提供

営業とコンサルタントの違いとは結局、視野の広さにあると思う。

営業マンは自社の商品やサービスを売ることに特化する。
コンサルタントはクライアントの困りごとに対して、ありとあらゆるスタディーをして解決策あるいは解決の手伝いをする。

どちらの仕事が簡単か?

いちがいには言えないけど、コンサルタントはそれなりに頭を使う。
営業マンは慣れてしまえば頭を使わなくてもできる。

コンサルタントとマーケティングの違いとは?

つづいてコンサルタントとマーケティングの違いとは何かを解説。

コンサルタントの定義は先ほど述べたとおり、クライアントの困りごとをありとあらゆる角度から検証し、解決策を提示する仕事。

マーケティングとは、日本語にするのは難しいのだけど「市場調査」みたいな感じ。
もっとわかりやすくすると「売れる仕組みづくり」だと私は考える。

マーケティングも営業とはまったく違っている。
どちらかというとコンサルタントに近い。

で、マーケティングとコンサルタントの違いはこちらも視野の広さの違いにあると、私は考える。
コンサルタントの一部にマーケティングも含まれることがある。
けどコンサルはマーケティングだけしているようでは仕事をしているとは言えない。

マーケティングもコンサルタントのために必要な道具のひとつだと考える。
クライアントの困りごとを解決する単なるツールであり、それが仕事ではない。

たとえば・・・

たとえば電機メーカーにおいて
「テレビ市場のマーケティングができなくて困っている」

という課題があったとしよう。

するとマーケティングでとるべきアクションは
・テレビの売れる仕組みを考える

ことがテーマになる。

いっぽうでコンサルタントのとるべきアクションは
・テレビの売れる仕組みを考える
・テレビ市場でのクライアントの立ち位置
・そもそもテレビ事業をどうしていきたいか?長期ビジョンの策定

などなど。
とにかくコンサルタントは多方面からいろいろな情報を引き出して、最終的な答えを出していく仕事なのだと思う。