「協力してください」よりも丁寧な言い換え敬語・メール例文

「協力してください」は上司・目上に失礼?

ビジネスメールに使えるもっと丁寧な敬語ってなに?

とご心配のあなたへ。

「協力してください」は目上や上司・取引先へのビジネスメールに使っても失礼ということでは無いのですが…

時と場合によっては上から目線に感じられてしまうことがあります。

会話や電話対応であれば問題ないものの、ビジネスメールなど顔の見えないコミュニケーションではより丁寧な敬語に言い換えすると好感度UP。

より丁寧な言い換えにはたとえば、

  • 例文①ご協力ください
  • 例文②ご協力くださいませ
  • 例文③ご協力いただきたく存じます
  • 例文④ご協力のほどお願い申し上げます
  • 例文⑤ご協力いただきますようお願い申し上げます
  • 例文⑥ご協力くださいますようお願い申し上げます
  • 例文⑦ご協力いただけますか?ご協力いただけますでしょうか?
  • 例文⑧ご協力いただければ幸いです
  • 例文⑨ご協力賜りますようお願い申し上げます(”賜る”の読みは”たまわる”)

などあり。

これらの言い換えの丁寧レベルとしては「ご協力ください」がもっとも低く「例文⑧ご協力いただければ幸いです」「例文⑨ご協力賜りますよう〜」がもっとも丁寧。

あとはどれも似たようなものです。

また「お力添え=手を貸すこと」をつかった言い換えもできます。

くわしくは本文にて。

それでは、

「協力してください」の意味、目上につかえるより丁寧な言い換え敬語、ビジネスシーンでの使い方(電話・メール・手紙・文書・社内上司・社外取引先・目上・就活・転職)、メール例文を紹介します。

意味・敬語の解説

「協力してください」は「協力してほしい」という意味。

なぜこのような意味になるのか?

そもそもの意味と敬語について順をおって解説していきます。

「協力してください」の意味は「協力してくれ」

「協力してください」のそもそもの意味は…

「協力してほしい」
「協力してくれ」

このように解釈できます。

「協力してください」の敬語の種類

「協力してください」を敬語としてみていくと…以下のようになりたちます。

  • もとになる単語「協力する」
  • さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「協力してくださる」
  • さらに命令形にして「協力してください」

このようにして元になる語「協力する」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

強い口調となる敬語”協力してください”

ここでひとつ注意点を。

「協力してください」だけでなく「~してください」という敬語は、つよい口調に感じられることがあります。

なぜなら「〜してください」は敬語ではあるものの結局のところ命令形であるから。

極端なたとえですが、よく母親が子供に

「はやく片付けなさい!!」
「静かにしなさい!!」

といっているのを耳にします。

「~なさい」は”する”の尊敬語”なさる”の命令形。

尊敬語”〜してくださる”の命令形「~してください」と似たような成り立ちです。

どちらかというと「~してください」のほうが丁寧ではありますが…どちらも結局のところ命令形であり、上から目線に感じられることがあります。

もちろん人それぞれ、感じ方はことなります。

私のようにまったく気にしない人もいれば気分を損ねる上司・目上もいます。

だからといって敬語は丁寧であればよいというわけでもなく、バカ丁寧だとそれはそれで問題あり(”慇懃無礼”-“いんぎんぶれい”といいます)。

で、

シンプルな敬語をつかいすぎると失礼だと言われたり…

本当にむずかしいのですよね。

したがってどんな敬語を使うかは状況や相手を考えてあなたの判断にゆだねられます。

いろんな敬語を知っておくことが重要

もっとも重要なことは、

いろんな敬語フレーズを知っておくこと。

そうすればビジネスシーンに応じてふさわしい敬語を選ぶ協力することができるようになります。

社内の上司にメールするときは”ご協力ください”をつかい、取引先にメールするときは「ご協力いただければ幸いです」をつかい…

というような感じ。

引き出しを多くもっておくと臨機応変に使い分けすることができます。

そういう意味でこれから紹介する言い換え敬語はどれも本当によくつかいます。

覚えておくと必ず役に立つことでしょう。

丁寧な言い換え敬語

ここまでの解説で「協力してください」が敬語として正しいこと、時と場合によってはイマイチになるということが分かりました。

ここからは、

じゃあどういう風に言い換えすればより丁寧な敬語になるの?

という点についてみていきます。

①ご協力ください

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「協力してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご協力ください」

意味は『協力してください』

「協力して」というフレーズを尊敬語「ご協力」に言い換えているため丁寧レベルとしては「協力してください」よりもだいぶマトモ。

ただやはり「〜ください」という命令形である点において、強い口調に感じられてしまうケースあり。

さきほどの繰り返しにはなりますが、時と場合によっては目上・上司・取引先に不快感をあたえてしまいます。

気になるかたは言い換え例文②以降をつかいましょう。

ちなみに”ご協力ください”の敬語は以下のようになりたちます。

  • もとになる単語「協力する」に尊敬語”お(ご)”で「ご協力
  • さらに「くれる」の尊敬語”くださる”で「ご協力くださる
  • さらに命令形にして”ご協力ください”

※ 漢字表記「下さい」vs ひらがな表記「ください」はどちらもOK

このようにして元になる語「協力する」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

ちなみに敬語「お(ご)」は…

「自分がご協力する」のであれば謙譲語としての使い方。

上司・目上・取引先などの「相手がご協力くださる」のであれば尊敬語としての使い方。

というように2パターンあります。

②ご協力くださいませ

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「協力してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご協力くださいませ」

意味は『協力してください』

尊敬語「ご協力くださる」に丁寧語”ます”の命令形「ませ」をつかい丁寧な敬語フレーズにしています。

命令形である点において「協力してください」とたいして違いはありませんが、丁寧語「ませ」を添えることで、よりやわらかい印象となりますね。

「〜くださいませ」は女性がよくつかうフレーズであるため、女性敬語だと言われることもあります。

ただ実際には男性であろうと女性であろうと違和感なくつかえます。

③ご協力いただければと存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「協力してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご協力いただければと存じます」

意味は『協力してもらえたらと思います』

「~してもらえたらと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「れば」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

④ご協力いただきたく存じます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「協力してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご協力いただきたく存じます」

意味は『協力してもらいたいと思います』

「~してもらいたいと思う」としているため相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

「いただきたく」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+願望の「~たい」

「存じます」は「思う」の謙譲語「存じる」+丁寧語「ます」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

⑤ご協力いただければ幸いです

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「協力してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご協力いただければ幸いです」

意味は『協力してもらえたら嬉しいなぁ、幸せだなぁ』

つまり『協力してもらえたら嬉しいです』

相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズですね。

「いただければ」は「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」+仮定の「~れば」

「幸いです」は「幸い」+丁寧語「です」

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

「~いただければ幸いです」という敬語フレーズはお願い・依頼のビジネスメールでよく使います。以下の例文もご参考にどうぞ。

ほかにも似たような敬語には以下のようなフレーズもあります。

  • 例文「ご協力いただけますと幸いです」
  • 例文「ご協力いただけましたら幸いです」
  • 例文「ご協力いただけますと幸甚に存じます」
  • 例文「ご協力いただけましたら幸甚に存じます」
  • 例文「ご協力いただければ幸甚に存じます」
  • 例文「ご協力いただけますと幸いです」
  • 例文「ご協力いただけますと幸甚に存じます」

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

⑥ご協力くださいますようお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「協力してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご協力くださいますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご協力くださいますようお願い致します」

意味は『協力してくれるようお願いします』

※「お願い申し上げます = お願い致します」に言い換えOK

「ください」単体としての意味は「〜してくれ」「〜して欲しい」の丁寧な言いまわしと考えることができます。

が、

「ください」は敬語ではあるものの、結局のところ命令形であるために強い口調となります。

そこで「ますようにお願い」と続けることで「お願い」とすり替え、やんわ〜りとした表現にしています。とても丁寧な敬語フレーズと言えますね。

たとえば、

  1. ご査収くださいますようお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取ってくれるようお願い!」
  2. ご検討くださいますようお願い申し上げます
    意味「検討してくれるようお願い!」
  3. ご確認くださいますようお願い申し上げます
    意味「確認してくれるようお願い!」
  4. ご了承くださいますようお願い申し上げます
    意味「納得してくれるようお願い!」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「●●くださいますようお願い〜」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

⑦ご協力いただきますよう・賜りますよう〜

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「協力してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご協力いただきますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご協力いただけますようお願い申し上げます」
  • 例文「ご協力賜りますようお願い申し上げます」

意味はどちらも『協力してもらうようお願いします』

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

「いただきますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+丁寧語”ます”+”ように”

「いただけますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜いただく」+可能形+丁寧語”ます”+”ように”

「賜りますよう」は”〜してもらう”の謙譲語「お(ご)〜賜る」+丁寧語”ます”+”ように”

というように敬語にしており、目上のひとや上司・社外取引先につかえるとても丁寧なビジネスフレーズです。

賜る(たまわる)という敬語のほうがよりカチッとした表現になりますので、文書など公式なビジネスシーンではかならず「賜る」を使います。

普段のメールであれば「いただきますよう」でOK。

「くださいますよう」「いただきますよう・いただけますよう・賜りますよう」はニュアンスが違うものの、どれも結局のところ「~してほしい」と言いたいので同じです。

なお「ご了承賜りますよう~」というように「」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

⑧ご協力のほどお願い申し上げます

目上・ビジネスメールにもつかえる丁寧な「協力してください」の言い換え敬語

  • 例文「ご協力のほどお願い申し上げます」
  • 例文「ご協力のほどお願い致します」

意味は「協力してくれるようお願いします」となります。

※「お願い申し上げます」は「お願い致します」に言い換えOK

ここで「ご協力のほど」の「のほど」は限定を避ける言い方で、意味としては「〜してもらうよう」「〜してくれるよう」と考えることができます。

断定をさけて表現をやわらげるのに用いる語です。

たとえば、

  1. ご査収のほどお願い申し上げます
    意味「よく中身を確認して受け取るよう、お願い」
  2. お取り計らいのほどお願い申し上げます
    意味「物事をうまく進めてくれるよう、お願い」
  3. ご検討のほどお願い申し上げます
    意味「検討してくれるよう、お願い」
  4. ご了承のほどお願い申し上げます
    意味「納得してくれるよう、お願い」

などのようにして使います。

これらはもともと「●●してください」という命令形なのですが、「〜のほど」を使うことによって相手に強制しないやんわ〜りとした表現となっています。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

先ほどとおなじく「お願い申し上げます」は「お願いいたします」「お願い致します」と言い換えできます。

⑨~その他いろいろな言い換え敬語

敬語の種類というのは本当にいろいろあります。

ほんの一例ですが他にもある使い方を例文にまとめておきます。

  • 例文「ご協力をお願い致します
    ※意味は「協力をお願いする」
  • 例文「ご協力いただきたく、お願い致します
    意味は「協力してほしい、お願いします」
  • 例文「ご協力いただけましたら幸いです
    ※意味は「協力してもらえたら嬉しいです」
  • 例文「ご協力いただけましたら幸甚に存じます
    ※意味は「協力してもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「ご協力いただければ幸甚に存じます
    ※意味は「協力してもらえれば嬉しく思います」
  • 例文「ご協力いただけますか?
    ※意味は「協力してもらえるか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
  • 例文「ご協力いただけますでしょうか?
    ※意味は「協力してもらえるだろうか?」でとくに会話シーンで使われるフレーズ
  • 例文「ご協力いただけますと幸いです
  • 例文「ご協力いただけますと幸甚に存じます
  • 例文「ご協力賜りますと幸いです
  • 例文「ご協力賜りますと幸甚に存じます
  • 例文「ご協力賜れましたら幸いです
  • 例文「ご協力賜れましたら幸甚に存じます
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+願望「~たい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

ビジネス会話・電話対応では”ご協力いただけますか?”

ビジネスメールではなく会話や電話対応シーンであれば…

「ご協力くださいますようお願い申し上げます」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話対応では…

  • 【例文】ご協力いただけますか?
  • 【例文】ご協力いただけますでしょうか?
  • 【例文】ご協力願えますでしょうか?

※もちろん “ご協力ください”or”ご協力くださいませ” としてもOK

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「協力してもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

敬語の解説

ご協力いただけますか?」「ご協力いただけますでしょうか?

の敬語の成り立ちとしては…

  • “協力する”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「ご協力いただく」
  • 可能形にして「ご協力いただける」
  • さらに丁寧語”ます”で「ご協力いただけます」
  • 疑問形にして「ご協力いただけますか?」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「ご協力いただけますでしょうか?」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。

ビジネスメール例文【全文】

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「協力してください」の丁寧な言い換えをつかったビジネスメール例文を紹介します。どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしていますので、ご参考にどうぞ。

ビジネスメール例文①アンケート協力のお願い

メール件名:「残業時間の実態」アンケート回答のお願い

各位

お疲れ様です。
総務部の就活です。

さて首記の件、大手広告代理店の長時間労働による過労死問題をうけ、
当社においても残業時間の実態を把握するべく、アンケートを実施いたします。

今後の残業抑制取り組みへの参考に致したく、
下記のアンケートにご協力くださいますよう、お願い致します。

アンケート内容
1.過去3ヵ月の残業申請時間
2.過去3ヶ月の実質残業時間
3.残業申請に対する上司の対応(不満な点・改善点など)

お忙しいところ恐れ入りますが、
5月15日までにご回答の上、メールにてご返信ください。

ご協力いただければ幸いです。
何卒よろしくお願い致します。
**************
メール署名
**************

「お力添えいただければ幸いです」というように「お力添え=手を貸すこと」をつかった言い換えもできます

ビジネスメール例文②協力のお礼

メール件名:工場監査ご対応のお礼

生産一課
○○ 課長

お疲れ様です。

先日は、三菱化学からの工場監査対応にご協力いただき、
誠にありがとうございました。

○○課長のお力添えにより、今回の工場監査を無事に終えることができました。
心よりお礼申し上げます。

甚だ略儀ではございますが、
まずはメールにてお礼申し上げます。

今後ともよろしくお願い致します。
**************
メール署名
**************

「お力添えいただきありがとうございました」というように「お力添え=手を貸すこと」をつかった言い換えもできます

ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ

あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。

ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「ご協力」

ここでは、

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。

+前置きに添えるフレーズを!

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「ご協力」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。

たとえば以下のようなフレーズがあります。

  • どうか
    例文「どうかご協力くださいますようお願い申し上げます」
    例文「どうかご協力くださいますようお願い致します」
    例文「どうかご協力いただければ幸いです」
    例文「どうかご協力いただければと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます」
  • 何卒=どうか
    例文「何卒ご協力くださいますようお願い申し上げます」
    例文「何卒ご協力くださいますようお願い致します」
    例文「何卒ご協力いただければ幸いです」
    例文「何卒ご協力いただければと存じます。よろしくお願い申し上げます」

+気づかいの敬語フレーズもGood

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「ご協力」の前置きには強調するフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」だけでなく、申し訳なく思う気持ちや、相手を気づかうフレーズをもってきても丁寧です。

たとえば「誠に勝手を申し上げますが」などと組み合わせ、以下例文のようにすると好感がもてますね。上司や目上にはもちろんのこと、取引先のメールにも使える丁寧な例文にしています。

  • 恐縮=申し訳なく思うこと
    「お忙しいところ恐縮ではございますがご協力〜」
    「お忙しいところ大変恐縮ではございますがご協力〜」
    「たびたび恐縮ではございますがご協力〜」
  • 恐れ入る=申し訳なく思う
    「お忙しいところ恐れ入りますがご協力〜」
    「お忙しいところ大変恐れ入りますがご協力〜」
    「たびたび恐れ入りますがご協力〜」
  • お手数=お手間
    「お忙しいところお手数お掛けしますがご協力〜」
    「お忙しいところ大変お手数ではございますがご協力〜」
  • 勝手を申し上げる=自分勝手を言う
    「誠に勝手を申し上げますがご協力〜」
  • ご無理申し上げる = 無理を言う
    「ご無理申し上げますが、何卒ご協力のほどお願い申し上げます」
  • ご多忙とは存じますが=忙しいとは思うけど
    「ご多忙とは存じますがご協力〜」

結局どれがもっとも丁寧?

あまりにも言い換え敬語フレーズがおおいので、どれを使うべきか迷ってしまうというあなたのために。

ここまで紹介した言い換え例文の丁寧レベルを整理しておきます。

※ あくまでも目安としてお考えください。

①会話・電話対応につかえる丁寧レベル

下になればなるほど丁寧な敬語になります。また、おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご協力ください
  2. ご協力くださいませ
  3. ご協力いただけますか?
  4. ご協力いただけますでしょうか?

②ビジネスメール対上司・対社内につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご協力ください
  2. ご協力くださいませ
  3. ご協力いただけますか
  4. ご協力いただけますでしょうか
  5. ご協力をお願い致します
  6. ご協力いただきたく、お願い致します
  7. ご協力いただきたく存じます
  8. ご協力いただければと存じます
  9. ご協力のほどお願い申し上げます
  10. ご協力くださいますようお願い申し上げます
  11. ご協力いただきますようお願い申し上げます
  12. ご協力いただけますようお願い申し上げます

注)上下関係に厳しい上司や、社内でも相当のポジションにいる人にたいしては例文⑤以降あるいは次項のフレーズをつかいましょう。

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

③ビジネスメール対取引先・対顧客につかえる丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご協力くださいませ
  2. ご協力をお願い致します
  3. ご協力いただきたく、お願い致します
  4. ご協力いただきたく存じます
  5. ご協力いただければと存じます
  6. ご協力いただきますようお願い申し上げます
  7. ご協力いただけますようお願い申し上げます
  8. ご協力くださいますようお願い申し上げます
  9. ご協力いただければ幸いです
  10. ご協力いただければ幸甚に存じます
  11. ご協力いただけましたら幸いです
  12. ご協力いただけますと幸いです
  13. ご協力いただけますと幸甚に存じます
  14. ご協力いただけましたら幸甚でございます
  15. ご協力いただけましたら幸甚に存じます

補)「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

補)幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

④最上級の丁寧レベル

おすすめの敬語フレーズは青文字にしておきます。

  1. ご協力賜りますようお願い申し上げます
  2. ご協力いただければ幸いです
  3. ご協力いただければ幸甚に存じます
  4. ご協力いただけましたら幸いです
  5. ご協力いただけましたら幸甚でございます
  6. ご協力いただけましたら幸甚に存じます
  7. ご協力賜りますと幸いです
  8. ご協力賜れますと幸いです
  9. ご協力賜りましたら幸いです
  10. ご協力賜れましたら幸いです
  11. ご協力賜りますと幸甚に存じます
  12. ご協力賜れますと幸甚に存じます
  13. ご協力賜りましたら幸甚に存じます
  14. ご協力賜れましたら幸甚に存じます

・「お願い申し上げます=お願い致します」に言い換えOK

・幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

・賜る(たまわる)は公式なビジネス文書や手紙によくつかう

“お力添え”に言い換えOK

「ご協力」の言い換えについて少し。

「手を貸してほしい」の意味である「お力添え」という敬語もよく使います。

「協力してほしい」ということはつまり、「手を貸してほしい=お力添え」とおなじと考えられます。

意味と敬語

お力添えの意味は「手を貸すこと、手助けすること」

「力」を「添える」と書きますのでこのような意味となります。

もとになる単語「力添え」に尊敬語あるいは謙譲語の「お・ご」を使うと「お力添え」という敬語の完成。

で「お力添えください」だと意味は…

「手を貸してくれ」「手を貸してほしい」のように解釈できます。

使い方は上司や取引先に何かしら協力してほしいとき。依頼・お願いするビジネスシーンで使われます。

ビジネスメール例文

ついでに「お力添え」の使い方を例文でザクっと紹介しておきます。

  • 例文「お力添えくださいますようお願い致します」
    意味は「手を貸してくれるようお願いします」
  • 例文「お力添えのほどお願い致します」
  • 例文「お力添え頂きますようお願い致します」
  • 例文「お力添え賜りますようお願い致します」
  • 例文「お力添え頂ければ幸いです」
  • 例文「お力添え頂きたく存じます」

・「お願い致します=お願い申し上げます」で言い換えできる
・「存じる」は「思う」の謙譲語
・「いただきたく」は謙譲語「いただく」+希望「~したい」
・「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」
・「いただけましたら」は謙譲語「いただく」+丁寧語「ます」+仮定「たら・れば」

【まとめ】ご協力の使い方

いろいろと散らかってきたので「ご協力ください」の言い換えと、ほかにもビジネスシーンで使える「ご協力」の使い方をまとめます。