【2018年】不動産・マンション会社の国内売上ランキングTOP30

【2018年版】不動産・マンション会社の国内売上ランキングTOP30。

2018年3月期あるいは同等の決算報告書から最新の売上ランキングを紹介します。

就職・転職のご参考にどうぞ。

不動産業界の現状と、今後の動向

ランキングにはいる前にまず不動産業界全体のはなしをザックリと。

不動産業界はここ数年もっとも企業の業績がうわむいた業界のひとつ。各企業の決算数字をみても2013年ころから右肩上がりになっている場合がほとんどですね。

背景は、

  • 東京オリンピックによる景気の高まり
  • それに伴うインフラ再開発、ホテル整備ラッシュ
  • 好調な投資用マンション販売
  • 既存住宅の老朽化にともなう買い替え需要増

などいろいろありますが、何と言っても2020年の東京オリンピックがデカイ。

いっぽうで今がピークであり、今後は2020年の東京オリンピックを境にピークアウトしていくという説もありますけど…。とにかく足元はバブル期をしのぐ好景気です。

ご参考までに。

不動産業界が一体どのくらい好景気なのか、不動産業界の現状をいろいろな数字で確認しておきましょう。

1. 売上推移~2017年度

2017年度の不動産業界の売上は全企業あわせて43兆4千億円ほど。金融業をのぞく全業種の売上が約1,544兆円だったので、おおよそ2.8%が不動産業界にあたります。

リーマンショック前の景気拡大時期よりも業界全体の売上が増えています。足元は絶好調ですね。【データ出所:財務省 】

2. 経常利益推移~2017年度

2017年度の不動産業界の経常利益は全企業あわせて6兆7百億円ほど。金融業をのぞく全業種の売上が約83兆5千億円だったので、おおよそ7%が不動産業界にあたります。

業界全体の経常利益で見ると、バブル期をのぞいて過去最高とも言える好景気。ただし2018年あたりがピークとも言われていて楽観視はできません。【データ出所:財務省 】

3. 利益率推移~2017年度

2017年度の不動産業界の売上にたいする経常利益率は平均14.0%ほど。金融業をのぞく全業種の経常利益率が約5.4%だったので、おおよそ2.6倍高い数値です。

業界全体の利益率もバブル期をのぞいて過去最高とも言える高水準。オリンピック効果だけじゃなく、中国人が不動産をキャッシュで爆買いしているそうな。業界全体の経常利益率を楽勝で上回っていますね。いつの時代においても、おおよそ全業種の2倍ほどの利益率があり、マージン率高し。【データ出所:財務省 】

ランキング第30位-19位

【2018年版】不動産・マンション会社の国内売上ランキング。

まずは中規模の不動産会社ランキング下位30位~19位。ほとんど聞いたことの無い会社がならびます…。

  • 30位 フージャースホールディングス|売上633億円・純利益45億円
    ▼ウィズ、デュオ、マックスタワーなどのマンションブランドを手がける不動産会社。公式HP
  • 29位 ムゲンエステート|売上635億・純利益42億円
    ▼社名は「無限」からくる。賃貸や中古住宅買い取り・販売、リフォームを手がける不動産会社。公式HP
  • 28位 ケイアイスター不動産|641億・純利33億円
    ▼新築一戸建てと注文住宅がメインの不動産会社。デザインに定評あり。公式HP
  • 27位 エフ・ジェー・ネクスト|670億・純利46億円
    ▼新築分譲・投資用マンション販売メイン。ガーラマンションシリーズが有名。公式HP
  • 26位 カチタス|692億・純利45億円
    ▼中古住宅買い取り・販売がメインの不動産会社。公式HP
  • 25位 日神不動産|815億・純利47億円
    ▼パレステージ、デュオステージなどの新築分譲マンションを手がける不動産会社。公式HP
  • 24位 穴吹興産|902億・純利30億円
    ▼香川県高松市に本社を置く総合不動産会社。「アルファ」ブランドのマンション分譲を展開している。なお「あなぶき興産」と表記されることも多い。公式HP
  • 23位 三栄建築設計|1,006億・純利51億円
    ▼戸建て住宅のなかでも、いわゆるデザイナーズハウスを手がける不動産会社。公式HP
  • 22位 コスモスイニシア|1,008億・純利36億円
    ▼とくに首都圏のファミリー向けマンション・一戸建ての開発販売を手がける不動産ディベロッパー。2013年から大和ハウスグループ会社となった。公式HP
  • 21位 フジ住宅|1,038億・純利41億円
    ▼関西圏をメインに展開する一戸建て・マンションの不動産ディベロッパー。公式HP

ランキング第20位-11位

【2018年版】不動産・マンション会社の国内売上ランキング。

つづいてランキング20位~11位。このランクから売上1,000億円以上の大企業が並びます。全国的には知名度の低い企業がおおいですね。

  • 20位 三重交通グループホールディングス|売上1,044億円・純利益41億円
    ▼三重交通・三交不動産が設立した持株会社。名前のとおり三重県を中心に不動産業・バス運行などを展開する。近鉄グループでもある。公式HP
  • 19位 シノケングループ|1,059億円・純利84億円
    ▼投資用アパート・マンション販売や賃貸管理などを行うグループ企業の持株会社。賃貸住宅着工数で国内No.1。公式HP
  • 18位 タカラレーベン|1,108億円・純利73億円
    ▼分譲マンション・戸建ての不動産ディベロッパー。「レーベン●●」ブランドを中心に展開。公式HP
  • 17位 プレサンスコーポレーション|1,340億円・純利137億円
    ▼ファミリー向け・投資用マンションおよび賃貸事業を展開する不動産ディベロッパー。「プレサンス ロジェ」「プレサンス レジェンド」などのブランドを展開している。公式HP
  • 16位 エヌ・ティ・ティ都市開発|1,668億円・純利187億円
    ▼オフィスビル・商業施設・分譲マンション等の不動産開発、賃貸事業、不動産ファンド、不動産資産運用等を展開する不動産会社。NTTグループ唯一の総合不動産会社。公式HP
  • 15位 スターツコーポレーション|1,688億円・純利137億円
    ▼不動産賃貸、仲介、管理などを手がける不動産会社。ピタッとハウスでおなじみの会社。公式HP
  • 14位 日本空港ビルデング|2,259億円・純利137億円
    ▼羽田空港における国内線ターミナルビルを建設・管理運営する会社。いちおう不動産のくくりにはいる。国際線ターミナルの管理、運営もしている。公式HP
  • 13位 パーク二四|2,329億円・純利134億円
    ▼駐車場管理業者としては日本国内最大手。駐車場も不動産会社のくくりに入る。「タイムズ駐車場、カーシェアリング、レンタカー」のブランドでおなじみ。公式HP
  • 12位 東京建物|2,669億円・純利225億円
    ▼安田財閥の創始者安田善次郎が設立した、もっとも古く由緒正しい総合不動産会社。オフィスビルや分譲マンション「Brillia」ブランドが有名。公式HP
  • 11位 イオンモール|2,881億円・純利305億円
    ▼イオングループの中核企業としてディベロッパー事業を担い、 大型ショッピングセンターの開発・運営をする不動産会社。公式HP

ランキング第10位-6位

【2018年版】不動産・マンション会社の国内売上ランキング。

つづいてランキング10位~6位。このランクから売上3,000億円以上で存在感のある企業が多くなります。さすがにみなさん馴染みの企業も多いのではないでしょうか。

どこまで「大手不動産会社」とするのかは色々ありますけど、これくらいの売上規模になれば名実ともに「大手」としてもよいかと。

  • 10位 ヒューリック|売上2,896億円・純利益424億円
    ▼商業施設、再開発、オフィスビル、ホテル開発、賃貸住宅などを手がける総合ディベロッパー。とくに東京都内を中心に展開している。旧芙蓉グループの中核企業である。公式HP
  • 9位 オープンハウス|3,046億円・純利247億円
    ▼とくに戸建て・マンション売買を得意とする不動産ディベロッパー。公式HP
  • 8位 大京|3,351億円・純利138億円
    ▼マンション分譲から仲介・管理・リフォームまで手がける不動産会社。「エルザタワー」「ライオンズマンション」などのブランドで有名。公式HP
  • 7位 レオパレス21|5,308億円・純利148億円
    ▼学生にもおなじみの格安マンション・アパート賃貸不動産会社。社名をそのまま使った賃貸マンション「レオパレス」シリーズなどを手がける。公式HP
  • 6位 野村不動産ホールディングス|6,237億円・純利460億円
    ▼野村ホールディングス系の総合不動産会社。分譲マンション「プラウド」シリーズで有名。公式HP

不動産会社大手トップ5

【2018年版】不動産・マンション会社の国内売上ランキング。

最後に大手不動産会社トップ5。トップ中のトップ企業です。

5位 東急不動産ホールディングス|売上8,661億円

  • 売上8,661億円・純利益351億円

東急不動産・東急コミュニティー・東急リバブル・東急ハンズなどを傘下に持つ持株会社。

オフィスビル「東急ビル」ブランドや商業施設、都市開発、住宅、賃貸だけでなく。ホテル事業~フィットネスクラブ・ゴルフ場・東急ハンズまで手がける総合ディベロッパー。

東京のヒトにはなじみの「東急電鉄」を中核企業とした、企業グループのひとつですね(通称:東急グループ)。

なお東急電鉄の傘下には「東急百貨店」「東急ストア」「東急ホテルズ」などがあり、一体どうやって東急不動産とビジネスを住み分けしているのか不明。

とにかく。

企業体が巨大すぎて細かく語るとそれだけですごいボリュームになりそうなので、ここらで辞めておきますね。気になるかたは企業ホームページからご確認を。

→ 公式HP

4位 住友不動産|売上9,484億円

  • 売上9,484億円・純利益1,197億円

ランキング第4位は住友不動産、通称「スミフ」。さすがにココまでくると誰もが知る企業が登場しますね。名前のとおり旧住友財閥の総合不動産ディベロッパー。

オフィスビルや商業施設・ホテルなどの施工実績は数知れず。語りはじめると日が暮れるので省略しますね。

総合ディベロッパーだけあって分譲・賃貸マンション・戸建て・ホテル・商業施設・リフォーム・都市再開発などなど。ビジネスエリアは不動産にかんすること全てにわたる。

企業スローガンは「信用と創造」

気になるかたは企業ホームページからご確認を。

→ 公式HP

3位 三菱地所|売上1.1兆円

  • 売上1.1兆円・純利益1,204億円

不動産会社はトップ3の三菱地所でようやく売上1兆円企業の出現。

名実ともに大手不動産会社とよぶのに相応しい会社であり、旧三菱財閥の中核をなす企業のひとつでもある。

総合ディベロッパーとしての開発実績は数知れず。近年の代表的なものにはオフィスビル「丸ビル」「新丸ビル」「丸の内オアゾ」「丸の内永楽ビル」などなど。丸の内につとめるサラリーマンやOLにはお馴染みのビルばかり。

三菱地所の収益源はなんといっても旧三菱財閥が開発した東京駅周辺の「大丸有地区」(大手町、丸の内、有楽町)。一等地に広大な土地と30棟以上の高層ビルを保有している。

ちなみに同地区にはMUFGや三菱商事、三菱電機など三菱グループ主要各社の本社も多く集積していることから、丸の内一帯は「三菱村」とよばれる。

企業スローガンは「人を、想う力。街を、想う力」

それにしてもデカイ。

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2位 飯田グループホールディングス|売上1.3兆円

  • 売上1.3兆円・純利695億円

不動産会社2位は飯田グループ。私は恥ずかしながらまったく知らない会社でした(苦笑)。

それもそのハズ。

飯田グループは6社(一建設、飯田産業、東栄住宅、タクトホーム、アーネストワン、アイディホーム)が経営統合して発足した共同持株会社だから。

これでは大手不動産会社とは言えず、経営統合という裏ワザをつかって第2位のポジションに無理やり持ってきたかのような…。ツギハギの会社ですね。

そういった意味で業界中堅の企業がいくつか集まっている「弱者連合」というほうがシックリきます。なぜなら一つ一つの傘下にいる企業をみると、どれも売上1,000~2,000億円規模だから。

もっとも売上規模のおおきい「一建設」でも売上3,000億円に満たない。

ビジネスは戸建て販売メイン。マンションも手がけているが売上の9割を戸建てが占める。

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1位 三井不動産|売上1.7兆円

  • 売上1.7兆円・純利益1,558億円

業界No.1は三井不動産。国内最大手の不動産ディベロッパーであり、戦後一貫して不動産会社において売上1位に君臨している。

なお三井住友銀行、三井物産とともに三井グループの御三家である。

総合ディベロッパーとしての施工実績は国内外で数知れず。「日本橋三井タワー」「霞が関ビルディング」「ゲートシティ大崎」などのオフィスビル。ショッピングセンター「ららぽーと」「三井アウトレットパーク」といった商業施設。大型物流施設「MFLP」。「三井ガーデンホテル」などの宿泊リゾート施設、マンション等、幅広く不動産開発事業を展開している。

  • 2004年:日本橋東急百貨店(旧白木屋)の閉店をきっかけとして同地区周辺の再開発を進め「コレド2、3」を竣工。
  • 2007年:六本木の防衛庁跡地に総合複合再開発として東京ミッドタウンを開業。同施設にはリッツ・カールトン東京やサントリー美術館が入居した。

などの都市開発も有名。

なお分譲住宅事業は2006年にグループ会社の三井不動産レジデンシャルとして分社化された。

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