「ご高覧いただければ幸いです」意味と使い方・ビジネスメール例文

ビジネス敬語

「ご高覧いただければ幸いです」は「見てもらえたら嬉しいです」という意味。

ようは「見てほしい!」「見てください!」と言いたいわけですが・・・丁寧な敬語にするとこんな風にややこしい表現になります。

使い方は何かしら見てほしいときのお願い・依頼ビジネスメール。社内上司や目上にかぎらず社外取引先にもつかえる丁寧なフレーズです。

それでは本文にて、意味や敬語の種類、ビジネスシーンにふさわしい使い方、ビジネスメール例文、注意点を解説していきます。

なお…

「見てほしい!」のではなくビジネスシーンで上司・目上・取引先に資料などを読んでもらいたいときには、「ご一読=ひととおり読むこと」「お目通し=目を通すこと」をつかうと丁寧です。

→ 敬語「ご一読くださいませ」の意味と使い方・ビジネス例文

「お目通しいただけますか」意味と使い方・メール例文

※長文になりますので「見出し」より目的部分へどうぞ

  1. 意味と敬語
    1. “高覧”の意味は「見ること」
    2. “ご高覧いただければ”の意味は「見てもらえれば」
    3. “幸いです”の意味は「嬉しいです、幸せです」
    4. あわせると意味は「見てもらえたら嬉しいです」
    5. 敬語の解説
  2. 【使い方】見てほしい時の依頼・お願いビジネスメール
  3. ビジネスメール例文
    1. ビジネスメール例文①リニューアルしたので見てほしい(社内)
    2. ビジネスメール例文②資料を見てほしい(社内)
    3. ビジネスメール例文③資料を見てほしい(社外)
    4. 転職メール例文④履歴書を添付する(突然Ver)
  4. “ご高覧いただけましたら幸いです”としても丁寧
    1. “こ高覧頂ければ vs. 頂けますと vs. 頂けましたら”の意味と違い
    2. どれも丁寧であり使い分けの必要はない
  5. “ご高覧いただけますと幸甚に存じます”だとなお丁寧
    1. “幸いです vs. 幸甚です”の意味と違い
    2. 手紙や公式なビジネスメールにおすすめ
  6. ほかにも使える丁寧な敬語
    1. 『ご高覧いただければ幸甚に存じます』など
    2. 『ご高覧賜れますと幸いです』など
    3. 『ご高覧賜れますと幸甚に存じます』など
  7. ビジネスメールでは”ご高覧のほど”もよく使う
    1. “ご高覧のほど”の「ほど」ってどんな意味?
  8. ビジネス会話・電話では”ご覧いただけますか?”
    1. 見て頂けますか?でもOK
    2. 敬語の解説
  9. ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ
    1. ①メール結びに使うときは「よろしく!」を加えると丁寧
    2. ②どうか・何卒+ご高覧
    3. ③恐縮・お手数+ご高覧
  10. 結局どれがもっとも丁寧?

意味と敬語

「ご高覧いただければ幸いです」は「見てもらえたら嬉しいです」という意味。

ようするに「見てほしい!」「見てください!」と言いたいわけですが…

なぜこのような意味になるのか?

そもそもの意味と敬語について順をおって解説していきます。

“高覧”の意味は「見ること」

高覧(読み:こうらん)の意味は…

「相手を敬って、その人が見ることをいう語。」

たとえば、

【例文】資料をご高覧いただけますと幸いです。

【例文】どうかご高覧くださいませ。

【例文】履歴書を添付ファイルにて送付いたしますので、ご高覧いただければ幸いです。

のようにして使います。

“ご高覧いただければ”の意味は「見てもらえれば」

まずは前半部分。

「ご高覧いただければ〜」の意味は…

「見てもらえれば〜」
「見てもらえたら〜」

このように解釈できます。

「ご高覧」のもととなる単語は「高覧」であり、「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)~いただく」をつかって敬語にしています。

「いただければ」の部分は謙譲語「いただく」を可能形にして「いただける」とし、さらに仮定「たら・れば」をつかっています。

ここで「ご高覧」の「お(ご)」の部分は向かう先を立てるために使う敬語であり謙譲語の「お(ご)」です。余談ですが尊敬語にも「お(ご)」の使い方があり混同しがち。

難しく感じるかたは「お(ご)●●いただく」のセットで謙譲語とおぼえておきましょう。

なお表記は、

漢字表記「ご高覧頂ければ」vs. ひらがな表記「ご高覧いただければ」の両方ともOK。どちらをつかっても正しい敬語です。

“幸いです”の意味は「嬉しいです、幸せです」

つづいて後半部分。

「幸いです」の意味は…

「嬉しいです」
「幸せです」

このように解釈できます。

もととなる単語は「幸い(さいわい)」であり、丁寧語「です」を使って敬語にしています。

あわせると意味は「見てもらえたら嬉しいです」

  1. ご高覧 = 見ること
  2. ご・お~いただければ = 「〜してもらえれば」の意味の敬語
  3. 幸いです= 「幸せです、嬉しいです」の意味

これらの単語を合体させて意味を考えます。

すると「ご高覧いただければ幸いです」の意味は…

「見てもらえたら嬉しいです」

のように解釈できます。

ようは「見てほしい!」「見てください!」ということなのですが、このままではあまりにストレートすぎて目上や上司・取引先につかうにはイマイチです。

そこで「~してもらえたらと嬉しいです」というように遠回しにして、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズにしています。

そんなに丁寧にお願いする必要あるの?って思うくらい。

目上・上司にはもちろんのこと社外取引先にもつかえる丁寧な敬語フレーズですね。

敬語の解説

ややこしいので、これまでの敬語の解説をまとめておきます。

「ご高覧いただければ幸いです」を敬語としてみていくと以下のとおりに成り立ちます。

  • もとになる単語「高覧」
  • “〜してもらう”の謙譲語”お(ご)〜いただく”で「ご高覧いただく
  • 可能形にして「ご高覧いただける
  • 仮定「たら・れば」をくっつけて「ご高覧いただければ
  • “嬉しい”の意味である”幸い”に丁寧語”です”をくっつけて「幸いです

→ すべてあわせると「ご高覧いただければ幸いです」という敬語の完成

※漢字表記「ご高覧頂ければ」vs. ひらがな表記「ご高覧いただければ」の両方ともOK。

このようにして元になる語「高覧」を敬語にしています。つまり敬語としては何もおかしいところはありません。間違いではなく正しい敬語です。

相手に強制しない、とてもやわらか~いお願いの敬語フレーズになります。

なお「ご高覧していただければ幸いです」は間違い敬語となりますのでご注意を。「見ていただければ幸いです」とすれば正しい敬語ではありますが…長くなるため理由は省略。

それでは次項より使い方についても見ておきましょう。

【使い方】見てほしい時の依頼・お願いビジネスメール

つづいて「ご高覧いただければ幸いです」の使い方について。

ようは「見てほしい!」「見てください!」という意味なので、そのような依頼・お願いビジネスメールに使います。

取引先など社外あてに限らず、上司や目上など社内あてのメールにも使える丁寧なフレーズですね。

たとえば、

  • 【例文】ご高覧いただければ幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 【例文】ご高覧いただければ幸いです。よろしくお願い致します。

※ 意味は「見てもらえたら嬉しいです。よろしく」

のようにして何かの依頼・お願いをともなうビジネス文書やビジネスメールで結び・締めくくりとして使われます。

もちろん結びでなく文章の途中でつかっても丁寧です。

なお「ご了承いただければ幸いです」というように「」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

ビジネスメール例文

こうして長々と読んでいてもイメージがつかみにくいかと思いますので、より実践的に。

ここでは「ご高覧いただければ幸いです」の使い方をビジネスメール例文でご紹介。

どれも目上・上司・取引先にふさわしい丁寧な敬語にしています。ご参考にどうぞ。

なおビジネスメールにおいては以下の敬語もオススメです。

① それなりに丁寧「ご高覧くださいませ」

② 丁寧「ご高覧いただければと存じます」

③ かなり丁寧「ご高覧いただければ幸いです」など

④ ↓とくにビジネスメール結び/文末につかう↓

「ご高覧頂きますようお願い申し上げます」

「ご高覧くださいますようお願い致します」

「ご高覧のほど宜しくお願い致します」

ビジネスメール例文①リニューアルしたので見てほしい(社内)

メール件名:社長室リニューアルのお知らせ

総務部 xx部長 (社内上司・目上など)

お疲れ様です。
業務部・ノマドです。

さて標記の件、ご依頼いただいておりました社長室のリニューアルが完了いたしましたことをご報告申し上げます。

つきまして一度ご高覧いただき、
お気付きの点等ございましたらお申し付けくださいませ。

大変お手数ではございますが、どうぞ宜しくお願い致します。

**************
メール署名
**************

ビジネスメール例文②資料を見てほしい(社内)

メール件名:会議資料送付の件

営業部 各位 (社内上司・目上など)

お疲れ様です。

さて標記の件、10月度の販売会議資料を添付ファイルにて送付いたします。

大変お手数ではございますがご高覧の上、
資料に不備等がありましたらお申し付けください。

ご査収のほど宜しくお願い致します。

**************
メール署名
**************

※「お目通し=目を通すこと」「ご一読=ひと通り読むこと」に言い換えても丁寧

ビジネスメール例文③資料を見てほしい(社外)

メール件名:マーケット調査に関するご報告

株式会社ビジネス
営業部 xx部長 (社外取引先)

平素はお世話になっております。
(株)転職・ノマドです。

このたびはマーケット調査をご依頼いただき誠にありがとうございます。

さて、その後の進捗状況を添付ファイルにてご報告申し上げます。

大変お手数ではございますが、
お手すきの際にご高覧いただければ幸いです。

以上

ご不明な点等ございましたら何なりとお申し付けください。

ご査収の程よろしくお願い申し上げます。

**************
メール署名
**************

※「お目通し=目を通すこと」「ご一読=ひと通り読むこと」に言い換えても丁寧

転職メール例文④履歴書を添付する(突然Ver)

メール件名: 履歴書送付の件(転職のまど)

転職株式会社
人事部 転職 様

突然のご連絡、大変失礼いたします。
転職ノマドと申します。貴社の求人広告を拝見し連絡いたしました。

このたび、貴社求人にてご記載の営業職に応募いたしたく、
添付にて履歴書を送付いたします。

お忙しいところ大変恐れ入りますが、
ご高覧いただければ幸いです。

宜しくお願い申し上げます。

************************************
転職のまど
〒xxx-xxxx
●●県●●市●●Δ-Δ-Δ
電話:00-0000-0000
携帯:090-0000-0000
E-mail:nomad@gmail.com
************************************

※「お目通し=目を通すこと」「ご一読=ひと通り読むこと」に言い換えても丁寧

何の前ぶれもなく唐突に履歴書を送付するシーンを想定している

“ご高覧いただけましたら幸いです”としても丁寧

「ご高覧いただければ幸いです」と似たような敬語には・・・

  • 【例文】ご高覧いただけましたら幸いです
  • 【例文】ご高覧いただけますと幸いです

もあります。言いたいことは「見てほしい」であり、どちらも丁寧な敬語なので使い分ける必要はありませんが…

いちおう意味と違いについて考えてみます。

“こ高覧頂ければ vs. 頂けますと vs. 頂けましたら”の意味と違い

どちらも結局のところ「見てほしい!」「見てください!」という意味になるのですが…こまかくは以下のとおり意味と敬語の違いあり。

  • 「ご高覧いただけますと」だと意味は「見てもらえると
    → 敬語は”お(ご)~いただく”+可能形+丁寧語”ます”+接続助詞”と”

いっぽうで、

  • 「ご高覧いただけましたら」だと意味は「見てもらえたら
    → 敬語は”お(ご)~いただく”+可能形+丁寧語”ます”+仮定”たら”
  • 「ご高覧いただければ」だと意味は「見てもらえたら
    → 敬語は”お(ご)~いただく”+可能形+仮定”れば”

となります。

まとめると・・・

謙譲語「いただく」を可能形にすると「いただける」になり、

「いただける」に丁寧語”ます”+接続助詞”と”をくっつけると「いただけますと」になり、

「いただける」に仮定の「れば」をくっつけると「いただければ」になり、

「いただけますと」に仮定の「たら」をくっつけると「いただけましたら」になります。

なお「ご高覧いただけましたら幸いです」というように「」を入れるケースもあります。どちらを使っても正しい敬語です。

どれも丁寧であり使い分けの必要はない

これまで見てきたように、どの敬語もこのうえなく丁寧なフレーズです。したがって上司など社内の目上はもちろんのこと、社外取引先にもつかえますね。

お好きなフレーズを使えばよく、使い分けする必要はありません。

“ご高覧いただけますと幸甚に存じます”だとなお丁寧

さらに死ぬほど丁寧なメールや文書にしたいときには・・・

「幸い」ではなく「幸甚(こうじん)」をつかい、

  • 【例文】ご高覧いただけますと幸甚に存じます
    → 意味は「見てもらえると、この上なく嬉しく思います」
  • 【例文】ご高覧いただけますと幸甚です
    → 意味は「見てもらえると、この上なく嬉しいです」

とするともう、本当に死ぬほど丁寧になります。

※ 幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

※ 存じる(ぞんじる)は「思う」の敬語(謙譲語)

これまで紹介した敬語と言いたいことはおなじ。

ただ、幸甚(こうじん)というフレーズのほうがよりカチッとした表現になりますので、文書や手紙・公式なビジネスメールなど本当に堅苦しい文章にしたいときにオススメです。

普段づかいのメールであれば「幸い」で十分に丁寧です。

いちおう意味と違いについて簡単に解説しておきます。

“幸いです vs. 幸甚です”の意味と違い

どちらも結局のところ「嬉しいです!」「幸せです!」という意味になるのですが…

幸甚(こうじん)のほうがより、嬉しさや幸福度合いを強調したフレーズになります。

つまり「幸甚です」とすると意味は・・・

とてつもなく嬉しいです!」「大変ありがたいです!」「この上なく幸せです!」という感じになりますね。

手紙や公式なビジネスメールにおすすめ

これまで見てきたように、どちらの敬語もこのうえなく丁寧なフレーズです。上司など社内の目上はもちろんのこと、社外取引先にもつかえる素晴らしく丁寧な敬語です。

ただ、より堅苦しいというかビジネス文書や手紙むけというか・・・

カチッとした表現は「幸甚(こうじん)」のほうです。

本当に死ぬほど丁寧なメールや文書にしたいときに使いましょう。

ほかにも使える丁寧な敬語

これまで紹介した例文のほかにも・・・

似たような言い換え敬語で、おなじように丁寧なフレーズをまとめておきます。

どれも「見てほしい!」「見てください!」と依頼・お願いしたいときのビジネスメールに使えます。

『ご高覧いただければ幸甚に存じます』など

「ご高覧いただければ幸いです」だけじゃない丁寧なビジネス敬語

「幸い」ではなく「幸甚(こうじん)」をつかい、

  • 【例文】ご高覧いただければ幸甚に存じます/幸甚です
    ※意味は「見てもらえたら、この上なくありがたく思います/です」
  • 【例文】ご高覧いただけますと幸甚に存じます/幸甚です
    ※意味は「見てもらえると、とても有り難く思います/です」
  • 【例文】ご高覧いただけましたら幸甚に存じます/幸甚です
    ※意味は「見てもらえたら、この上なくありがたく思います/です」

なども似たような意味であり、とても丁寧な敬語です。

幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

「存じる」は「思う」の謙譲語

「いただければ」は謙譲語「いただく」+可能形+仮定「たら・れば」

「いただけましたら」は謙譲語「いただく」+可能形+丁寧語「ます」+仮定「たら・れば」

『ご高覧賜れますと幸いです』など

「ご高覧いただければ幸いです」だけじゃない丁寧なビジネス敬語

「いただく」よりもカチッとした敬語「賜る(たまわる)」をつかい、

  • 【例文】ご高覧賜れますと幸いです
    ※意味は「見てもらえると嬉しいです」
  • 【例文】ご高覧賜れましたら幸いです
    ※意味は「見てもらえると嬉しいです」

とするとより丁寧な敬語になります。

「お(ご)~いただく」と「お(ご)~賜る(たまわる)」はどちらも「~してもらう」の謙譲語ですが「賜る」のほうがよりかしこまった表現になります。

『ご高覧賜れますと幸甚に存じます』など

「ご高覧いただければ幸いです」だけじゃない丁寧なビジネス敬語

「いただく」よりもカチッとした敬語「賜る(たまわる)」をつかい、さらに「幸い」よりも大げさな「幸甚(こうじん)」をつかって…

  • 【例文】ご高覧賜れますと幸甚に存じます/幸甚です
    ※意味は「見てもらえると、この上なくありがたく思います/です」
  • 【例文】ご高覧賜れましたら幸甚に存じます/幸甚です
    ※意味は「見てもらえたら、この上なくありがたく思います/です」

とするとより丁寧な敬語になります。

幸甚(こうじん)の意味は「この上もない幸せ。大変ありがたいこと。また、そのさま」

「存じる」は「思う」の謙譲語

「賜れますと」は謙譲語「賜る」+可能形+丁寧語「ます」+接続助詞”と”

「賜れましたら」は謙譲語「賜る」+可能形+丁寧語「ます」+仮定「たら・れば」

ビジネスメールでは”ご高覧のほど”もよく使う

他にもビジネスメールでよく使う敬語には「ご高覧のほど」もあります。

ビジネスメールではとかく「いただく」「くださる」ばかりになってしまい、文章が気持ち悪くなってしまうのですよね。

そこで活躍するのが「ご高覧のほど~」です。

使い方はたとえば、

  • 例文「ご高覧のほどお願い申し上げます」
  • 例文「ご高覧のほどお願い致します」

などあり。

“ご高覧のほど”の「ほど」ってどんな意味?

ここで「ご高覧のほど」の「のほど」は限定を避ける言い方で、意味としては「〜してもらうよう」「〜してくれるよう」と考えることができます。

断定をさけて表現をやわらげるのに用いる語です。

もともと、とくに深い意味はありません。

ビジネスでは下手(したて)に出ることが基本ですので、強い口調を避けるためにこのような使い方をするようになったのだと推測します。

ちなみに「ご高覧の程」というように漢字をもちいてもOK。あなたのお好みでお使いください。

ビジネス会話・電話では”ご覧いただけますか?”

ビジネスメールではなく会話や電話シーンであれば…

「ご高覧いただければ幸いです」などは絶対につかいません。

長いうえに丁寧すぎて気持ち悪いですからね。

そこでビジネス会話・電話では…

  • 【例文】ご覧いただけますか?
  • 【例文】ご覧いただけますでしょうか?

※ もちろん「ご覧ください」「ご覧くださいませ」でもOK

といった質問フレーズをつかいましょう。

意味としては「見てもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

「〜いただけますか?」サラッと言えるためビジネスシーンで重宝するフレーズです。

見て頂けますか?でもOK

あるいはもっとシンプルに、

  • 【例文】見ていただけますか?
  • 【例文】見ていただけますでしょうか?

としてもOKです。

「~していただけますか?」の意味は「~してもらえますか?」であり、敬語をつかって丁寧な表現にしています。

もちろん「ご覧いただけますか?」のほうが丁寧。

ただ会話シーンで堅苦しい敬語をつかいすぎると相手とのあいだに壁をつくってしまいます。

そういう意味で会話ではややカジュアルな敬語フレーズをつかっても差し支えありません。

※「すでに見ましたか?」と催促・確認するときは過去形「ご覧いただけましたか?」「ご覧いただけましたでしょうか?」とすると丁寧。もちろん「見ていただけましたか?」でもOK。

敬語の解説

ご覧いただけますか?」「ご覧いただけますでしょうか?

の敬語の成り立ちとしては…

  • “見る(覧る)”に「〜してもらう」の謙譲語「お(ご)〜いただく」で「ご覧いただく」
  • 可能形にして「ご覧いただける」
  • さらに丁寧語”ます”で「ご覧いただけます」
  • 疑問形にして「ご覧いただけますか?」

“〜だろうか”の丁寧語「〜でしょうか」を使うと「ご覧いただけますでしょうか?」

どちらの表現も謙譲語をうまくつかい、このうえなく丁寧な敬語フレーズとなっていることがわかります。

したがって上司・目上・社外取引先につかえる素晴らしい敬語、と言えるでしょう。

どちらかというと「〜いただけますでしょうか?」のほうが丁寧なのですが…バカ丁寧だという意見もあるため「〜いただけますか?」を使うのをオススメします。

ビジネスメール結びをより丁寧にするコツ

あまり関係ないのかもしれませんが重要なので念のため。

ビジネスメールの文末・結び・締めとして使うことのおおい「ご高覧」

ここでは、

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツをご紹介します。

①メール結びに使うときは「よろしく!」を加えると丁寧

ビジネスメール結びをより丁寧にするためのコツ。

「ご高覧いただければ幸いです」はそれだけではビジネスメール結び締めとしてイマイチ。

そこで、

うしろに「よろしく!」的なフレーズを組み合わせて、セットで使うとより丁寧なメール結びになります。

すでに例文にはしましたが…

  • 【例文】ご高覧いただければ幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 【例文】ご高覧いただければ幸いです。よろしくお願い致します。
  • 【例文】ご高覧いただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

ビジネスメールの結び締めに使うときにはこんな感じにするとよいでしょう。

②どうか・何卒+ご高覧

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「ご高覧」の前置きに添える丁寧なお願いフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」を使うとより丁寧な印象のメールとなります。

たとえば以下のようなフレーズがあります。

  • どうか
    例文「どうかご高覧くださいますようお願い申し上げます」
    例文「どうかご高覧くださいますようお願い致します」
    例文「どうかご高覧いただければ幸いです」
    例文「どうかご高覧いただければと存じます。何卒よろしくお願い申し上げます」
  • 何卒=どうか
    例文「何卒ご高覧くださいますようお願い申し上げます」
    例文「何卒ご高覧くださいますようお願い致します」
    例文「何卒ご高覧いただければ幸いです」
    例文「何卒ご高覧いただければと存じます。よろしくお願い申し上げます」

③恐縮・お手数+ご高覧

ビジネスメールの文末・結び・締めをより丁寧にするためのコツ。

「ご高覧」の前置きには強調するフレーズ「どうか」「何卒(なにとぞ)」だけでなく、申し訳なく思う気持ちや、相手を気づかうフレーズをもってきても丁寧です。

たとえば「誠に勝手を申し上げますが」などと組み合わせ、以下例文のようにすると好感がもてますね。上司や目上にはもちろんのこと、取引先のメールにも使える丁寧な例文にしています。

  • 恐縮=申し訳なく思うこと
    「お忙しいところ恐縮ではございますがご高覧〜」
    「お忙しいところ大変恐縮ではございますがご高覧〜」
    「たびたび恐縮ではございますがご高覧〜」
  • 恐れ入る=申し訳なく思う
    「お忙しいところ恐れ入りますがご高覧〜」
    「お忙しいところ大変恐れ入りますがご高覧〜」
    「たびたび恐れ入りますがご高覧〜」
  • お手数=お手間
    「お忙しいところお手数お掛けしますがご高覧〜」
    「お忙しいところ大変お手数ではございますがご高覧〜」
  • 勝手を申し上げる=自分勝手を言う
    「誠に勝手を申し上げますがご高覧〜」
  • ご無理申し上げる = 無理を言う
    「ご無理申し上げますが、何卒ご高覧のほどお願い申し上げます」
  • ご多忙とは存じますが=忙しいとは思うけど
    「ご多忙とは存じますがご高覧〜」

結局どれがもっとも丁寧?

この記事を書いた人

大手化学メーカー営業。純資産1億円のサイドFIRE投資家。

20代借金300万から副業と資産運用で人生を逆転。30代で資産1億円を達成し会社に縛られないサイドFIRE生活に。

自身の経験を元にサラリーマンが自由を手に入れるための戦略を語ります。

※SNS無し。ご連絡は「お問い合わせ」からお気軽にどうぞ。

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