先ほど紹介しましたが「ご理解」と似たようなフレーズには「ご了承ください」「ご容赦ください」があります。これって何が違うのでしょうか?
意味の違い
理解(りかい)の意味
① 意味・内容をのみこむこと
② 他人の気持ちや立場を察すること
了承(りょうしょう)の意味
事情をくんで納得すること。承知すること、承諾
容赦(ようしゃ)の意味
① ゆるすこと。大目に見ること
② 手加減すること。控え目にすること
違いと使い分け
ビジネスシーンにおける「ご容赦くださいますよう」「ご了承ください」「ご理解ください」の違いと使い分けは以下のとおり。
ご理解ください = わかってください、察してください
・気持ちや立場を察する、の意味が強い
ご了承ください = 認めてください
・認める、承諾の意味あいが強い
ご容赦ください = お許しください
・より申し訳なく思う気持ちのときにつかう
・たとえば謝罪やお詫びのビジネスシーン
ちょっと分かりにくいですね…
そこで、もっとわかりやすく
「ご理解ください」「ご了承ください」「ご容赦ください」の違いを説明すると…
- ご理解ください だと
「とにかく相手に伝われば、それでOK」
というニュアンスになり、
- ご了承ください だと
「相手に伝わって、さらに納得してもらいたい」
というニュアンスになり、
- ご容赦ください だと
「相手に伝わらなくてもいいけど、許しがほしい」
となるのですね。
丁寧なお詫びメールには「ご容赦」
ここでひとつ注意点を。
結局、肝心なのはどれがもっとも丁寧な表現か?
にあると思います。
以下のようにお考えください。
ご容赦 > ご了承 > ご理解
ご了承くださいますようお願い申し上げます のビジネスメール全文
さいごに「ご了承くださいますようお願い申し上げます」を使ったビジネスメールや文書の例文を紹介します。
※先に解説したとおりお詫びのシーンでは「ご了承」でもいいのですが、「ご容赦」が一般的です。
【例文】納期遅延のお詫び(ビジネス・社外メール)
メール件名:納期遅延のお詫び
株式会社転職
○○ 様
いつもお世話になっております。
このたびは、×月×日にご注文いただいた商品□□に納期遅延によりご迷惑をおかけしておりますこと深くお詫び申し上げます。
配送業者に再度確認をいたしましたところ、発送手違いにより明日のお届けになるとの報告を受けております。
当方の不手際によるところと猛省しております。誠に申し訳ございません。
また今後二度とこのようなことがないよう、チェック体制の強化に努めてまいります。
何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
メール署名
【例文】商品欠陥によるお詫び(ビジネス・社外メール)
メール件名:商品欠陥のお詫び
株式会社転職
○○ 様
いつもお世話になっております。
さて、このたびは納入品のうち一部に汚損商品があったとのこと、深くお詫び申し上げます。
このたびのご連絡を受け原因を調査すると共に、万全な発送システムを構築するべく努力していく所存でございます。何卒ご容赦を賜りますようお願い申し上げます。
また本日、代替品を発送いたしましたのでご検収いただければ幸いです。
甚だ略儀ではございますが、まずはメールにてお詫び申し上げます。
メール署名
【例文】手配ミスによるお詫び(ビジネス・社外メール)
メール件名:数量不足のお詫び
株式会社転職
○○ 様
いつもお世話になっております。
さて、8月3日付にて納品いたしました「○○○○」の数量が○個のところ○個しか納品されていなったとのこと、深くお詫び申し上げます。
不足分○個を○○便にて手配し、発送が完了しましたことを報告いたします。
また数量不足の原因を弊社にて調査いたしましたところ、出荷担当の手配ミスであると判明いたしました。
初歩的な確認ミスであり、弊社の不手際で多大なるご迷惑をおかけいたしましたこと重ねてお詫び申し上げます。
今後このようなことのないよう十二分に注意してまいりますので、ご容赦いただければと存じます。
大変略儀ではございますが、まずはメールにてお詫びかたがたご連絡申し上げます。
メール署名
参考記事
➡︎「教えてください」の代わりに使えるビジネス敬語、メール電話の例文
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➡︎上司へお願いするときに使える敬語10の言葉と、例文50選
➡︎「いただくことは可能でしょうか?」の敬語、目上の人への使い方
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➡︎「ご理解・ご了承・ご容赦ください」意味と違い、使い方、メール例文
➡︎「ご了承」意味と敬語での使い方・メール例文(to目上・ビジネス)
➡︎「ご容赦」意味と敬語での使い方・メール例文(to目上・ビジネス)