【就活】メールで質問して“お礼を返信する”までの例文と全注意点 – 添削あり

就活・転職者のよくある質問に、

「企業の採用担当にメールで問い合わせ・質問したいけど、メールの書き方がわからない…」

「採用担当から質問メールに回答がきた!お礼をしたいけど、お礼メール返信のやり方がわからない…」

というのがあります。

そこで今回は「メールで質問して、お礼を返信する」までの例文と全注意点を解説します。

※こんなメールってあり?というご質問がありましたら、判定・添削しますのでコメント欄にお願いします。

【例文】就活メールで質問・問い合わせをする

まずは例文(黒文字)と押さえるべき書き方(青文字)を見ていきましょう。

例文と書き方

メール件名: 2018年卒・新卒採用予定の有無(大阪大学・加藤一郎)

icon-hand-o-up 【メール件名の書き方】件名で何を知りたいか、相手に伝わるようにすること。また、どこの誰が問い合わせをしたかも分かるようにしておくと、相手への配慮が感じられる。フルネームで書いても、名字だけでも可(メール署名にフルネームを記載しているため)。

◯◯株式会社
採用担当者 様

icon-hand-o-up 【メール宛名の書き方】担当者の名前がわかる場合には、「氏名 様」もしくは「名字 様」を使い、分からない場合には「採用担当者 様」にする。

突然のメールにて、大変失礼いたします。私、現在就職活動をしております、大阪大学・経済学部の加藤一郎と申します。

icon-hand-o-up 【メール書き出し相手へ気遣いの一文「突然のメールにて、大変失礼いたします」を入れ、その後、簡潔に自己紹介する。「突然のご連絡、失礼いたします」でもよい。ここで自分の趣味などをアピールする必要はない。

この度は、今年度の新卒採用予定の有無について伺いたく、連絡いたしました。
もし貴社にて新卒採用のご予定がおありでしたら、応募したいと考えております。

icon-hand-o-up 【メール本文の書き方】なぜ連絡をしたかをいれ、用件を簡潔に伝える。ぐだぐだと何度も同じことを書く必要はない。シンプルであることが重要。「ご予定がおありでしたら」が丁寧すぎて気持ち悪ければ、「ご予定がありましたら」と言い換えてもOK。

お忙しいところ大変恐れ入りますが、
ご連絡のほど何卒よろしくお願いいたします。

icon-hand-o-up 【メール締め・結びのポイント】メール締めでは、相手を気遣う社交辞令と「連絡がほしいこと」を念押しする。マイルドな表現にするのであれば「お忙しいところ恐れ入りますが、ご連絡いただければ幸いです。何卒よろしくお願い致します」と言い換えできる。

************************************
大阪大学
経済学部・○○学科
加藤一郎
住所:〒123-456 大阪府大阪市北区~~~
電話:~~~
Eメール:~~~
************************************
icon-hand-o-up 【メール署名の書き方】あなたが誰だか分かる情報を入れること。一般的に「大学名+学部名+学科名+氏名+住所+電話+Eメール」で構成されているとよい。

ビジネス敬語の意味と使い方:

【例文】就活メールでお礼を返信する

先ほどの質問・問い合わせメールに企業採用担当から返信がきた場合。お礼メールを返信する必要があります。そこで、お礼メール返信の書き方を例文に基づいて解説します。

例文と書き方

Re:2018年卒・新卒採用予定の有無(大阪大学・加藤一郎)

icon-hand-o-up 【メール件名の書き方】返信がきたら、そのまま「履歴つき返信」を使う。就活ではあまりないが、5回も10回もやり取りを繰り返してRe:Re:Re:Re~~~みたいになったら、さすがに「Re:」を一回のみに書き換える。目安としては3~5回くらい。

◯◯株式会社
伊藤 様

icon-hand-o-up 【メール宛名の書き方】返信がきたら採用担当者の名前がわかるので、会社名+名字を宛先にする。部署名や課名は入れてもよいし、入れなくてもよい

お世話になります。大阪大学・伊藤です。

icon-hand-o-up 【メール書き出し初対面の相手には「(これから)お世話になります」を使い、面識のある相手には「(今)お世話になっております」を使う。

就活生はどちらを使うべきか迷ったら、「(これから)お世話になります」を使うとよい。また、先の質問メールで自己紹介は終わっているため「大学名+名字のみ」にする。

ご丁寧にご返信をいただき、誠にありがとうございます。
それでは、新卒採用の募集開始を楽しみにしております。

icon-hand-o-up 【メール本文の書き方】メールに返信してくれたことへの“お礼”を示す。そして、何か一文を適当に加える。例文では新卒採用は実施されるが応募開始していない、と返信がきた場合を想定している。「ご」を何度もつづけて書くのが嫌いな人は「ご丁寧に返信をいただき誠にありがとうございます」でもよい。

もし「新卒採用がない」との返信だった場合「新卒採用をご予定されていないとのこと、承知いたしました。またご縁がありましたら、その際には何卒よろしくお願い致します」とする。

今後とも何卒よろしくお願いいたします。

icon-hand-o-up 【メール締め・結びのポイント】社交辞令として、何かでまたお世話になるかもしれないので、これからも宜しく”的なことを丁寧に述べる。

************************************
大阪大学
経済学部・○○学科
加藤一郎
住所:〒123-456 大阪府大阪市北区~~~
電話:~~~
Eメール:~~~
************************************
icon-hand-o-up 【メール署名の書き方】あなたが誰だか分かる情報を入れること。一般的に「大学名+学部名+学科名+氏名+住所+電話+Eメール」で構成されているとよい。これは、何回やり取りを繰り返しても変えなくてよい。

ビジネス敬語の意味と使い方:

【注意】「メール質問〜お礼返信」で気をつけること

つづいて就活・転職メールにありがちな、やってはいけない注意点を解説します。ちなみに、当ブログで紹介している「NGとなる例文」はすべてWantedlyをはじめとする、既存の就活サイトから引っ張っています。

【注意】丁寧すぎて意味不明にならないように!!

就活・転職者の中には、丁寧すぎて意味不明のメール質問・返信になる場合があります。就活・転職メールの目的は、あなたの意図を簡潔に伝えることが重要であって、丁寧すぎることは悪。

たとえば、以下のNG例文のようにダラダラと文章を書くことは、丁寧であっても読みにくいだけです。

×やってはいけない!NGとなる例文

〜前略〜

この度は、今年度の新卒採用予定の有無についてお伺いしたく、ご連絡いたしました。

もし今年度の採用をお考えでしたら、ぜひ応募させていただきたい考えているのですが、
今年度は新卒採用のご予定はありますでしょうか?

〜後略〜

これの何がダメなのか?あなたも一度、考えてみてください。

●なぜダメなのか?ポイント①敬語の間違い

「この度は、今年度の新卒採用予定の有無について伺いしたく、連絡いたしました」

icon-hand-o-up 【添削】敬語の使い方が間違っているため読みにくい…「お伺いしたい」「ご連絡いたしました」が間違い敬語(二重敬語)。

  • お伺いしたくは「伺いたく」に直す
    → 謙譲語「お」と謙譲語「伺う」を併用してはダメ!
  • 「ご連絡いたしました」は「連絡いたしました・ご連絡しました・ご連絡をいたしました」に直す
    → 謙譲語「いたす」と謙譲語「ご」を併用してはダメ!

※間違い敬語の「お伺いします」「ご連絡いたします」は慣例として認められてはいるものの、カッコ悪いので今のうちから正しい敬語を身につけておきましょう。

●なぜダメなのか?ポイント②内容の重複

「もし今年度の採用をお考えでしたら、ぜひ応募させていただきたい考えているのですが、今年度は新卒採用のご予定はありますでしょうか?」

icon-hand-o-up 【添削】すでに最初の文章で「新卒採用の有無を知りたい」と確認している。2重で質問することには意味がない。本人からすると丁寧なメールを心がけているつもりでも、読む方にはストレスしか与えないので要注意。

また「させて頂きたい」は「させてもらいたい」の謙譲表現ではあるものの、「応募したい」のは自分であるハズなのに自分の意思がまったく感じられないため、アウト。

「させて頂きたい」は使い方が難しく、本当に必要なとき以外に使うことはおすすめできない。

ということで正しい例文としては、「もし貴社にて新卒採用のご予定がありましたら、応募したいと考えております」だけで十分。

就活メールの目的と正しい対応

メールは必要事項を連絡するためのコミュニケーション・ツールです。

従ってだらだらと長く書くことは悪。丁寧すぎて、上辺だけ取り繕ったかのようなメールになることも悪。← これを慇懃無礼(いんぎんぶれい)と言います。

忙しい採用担当者に気づかう意味で、文章はできるだけ短く、必要最低限にしておくことをオススメします。私のブログのように、長々と余計なことばかり書いてはいけません。

※もちろん、最低限のメールマナーは守りましょう。

【注意】短い文章で要点だけを伝えること!!

“丁寧すぎる表現は読みにくいだけ”に追加して、もう一点。

就活・転職のメール返信では、マナーを守るのは当然のことですですが、メールマナーを守った上で、“どこまでシンプルに要点を伝えられるか”にも気をつけましょう。

×メールマナーで気をつけたいNG例:

  • NG例「同じ言い回しを2回使う」
    →○違う表現に変える
  • NG例「お礼ばかり述べている」
    →○お礼はマックス2回までにする
  • NG例「時候の挨拶などをいれてしまい、手紙風のメールになっている」
    →○就活・転職用メールに時候の挨拶は必要なし
  • NG例「謝罪ばかり述べている」
    →○謝罪を表す表現はマックス2回までにする
  • NG例「絵文字や顔文字を使う」
    →○論外です。

【注意】一般職やぺいぺいの若手社員が相手だから、変に気づかいしなくていい

就活・転職者の質問や問い合わせって、最終的に誰が返信することになると思いますか?

実は入社数年程度のぺいぺい若手社員か、一般職・派遣のアシスタント社員です(苦笑)。決して人事部のマネージャーや採用責任者が問い合わせ対応をする訳ではありません(大企業に限る)。

そういう意味で、凝ったメールを書いたとしても就活では何も役に立たないでしょう。逆に、失礼なメール質問を送ったとしても、何も問題ありません。

メールやりとりの練習だと思って、気軽に問い合わせして大丈夫ですよ!!

※でも最低限のメールマナーは守ってくださいね!

知らないと恥ずかしい!間違いやすい敬語

就活・転職メールをふくむビジネスメールでは、使いなれない敬語ばかり登場するかと思います。先ほどの例文メールでだと例えば、「お世話になっております」「突然の連絡にて大変失礼いたします」「伺う」など。

さて、ここで問題です。

以下の例文から正しい敬語の使い方をしているものを、選んでください(解答時間3分)。

  • 例文①「お伺いいたします」
  • 例文②「お伺いさせていただきます」
  • 例文③「お伺いします」
  • 例文④「お伺いしたいです」
  • 例文⑤「伺いたいです」
  • 例文⑥「伺いたく存じます」
  • 例文⑦「伺います」

答えは申し上げられません(性格最悪)。

正解は以下の記事でご確認ください。

さて話は逸れましたが、

問い合わせメールに限らず、ビジネスメール(就活メール含む)は決められた敬語の使い回しで成り立ちます。そしてビジネスメールならではの敬語は、数に限りがあります。

ということで、マスターしておくと必ず役に立つ、よく使う敬語、間違いやすい敬語の解説記事をまとめておきます。

間違いやすい敬語の解説