面接辞退メール例文 – 穏便に断るための書き方と全注意点

就活・転職・パート・バイトの面接辞退をしたいとき。面接辞退メールの例文、穏便にことわるための書き方・注意点を誰よりも正しく解説する記事。

まずは基本として、
面接辞退メールの書き方は以下のような構成になっていると素晴らしいメールになります。

面接辞退メールの書き方:8ステップ
  1. メール件名は「面接辞退のお詫び」
    ・謝罪をするため「○○のお詫び」を使う
  2. メール冒頭挨拶
    ・お世話になっております などの定型文でOK
  3. ず結論「諸事情により面接辞退します」
    ・謝罪の前にまずは結論
    ・面接辞退します!とあなたの意思を伝える
  4. 丁重な謝罪「申し訳ありません」
    ・ほかにも「心よりお詫び申し上げます」などが使える
  5. メール連絡の無礼を詫びる
    ・本来であれば伺ってお詫びすべきところ~
  6. 再び謝罪
    「お詫び申し上げます」など冒頭と違う言い回しを使う
  7. メール結び「これからもよろしく」的なことを述べる
  8. 完成!

それでは具体的に例文をみながら、
面接辞退メールの例文と書き方、注意点を解説していきましょう。

【例文】コピペでOK!面接辞退メール

まずは就活・転職者が面接辞退をするときに、コピペして使える例文を紹介します。めんどくさければ、このテンプレートをそのまま適用してください。

面接辞退メール例文①就活

メール件名:面接辞退のお詫び(就活大学・就活)

転職株式会社
人事部
◯◯ 様

お世話になっております。
就活大学の就活です。

さて、先日貴社より次回面接のご案内をいただいておりましたが、
諸事情により面接を辞退いたします。
貴重なお時間をいただいておきながら、このような返事となり誠に申し訳ございません。

また、本来であれば直接伺い謝罪するべきところ、
メールでの連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。

今後、何かのご縁でご一緒させて頂く機会がありましたら、
何卒よろしくお願い致します。

***************
メール署名
***************

面接辞退メールの例文②転職

メール件名:面接辞退のお詫び(転職一浪)

転職株式会社
人事部
◯◯ 様

お世話になっております。
転職一郎です。

さて首記の件、5月15日13:00より貴社の二次面接に参加予定でしたが、
諸々の事情により面接を辞退いたします。
お時間を頂いておきながら、このような返事となり誠に申し訳ございません。

また、本来であれば直接伺い謝罪するべきところ、
メールでの連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。

今後、何かのご縁でご一緒させて頂く機会がありましたら、
何卒よろしくお願い致します。

***************
メール署名
***************

【補足】敬語の解説

  1. 「諸々の事情(読みかた:もろもろ)」意味:いろいろな事情
  2. 「諸事情(しょじじょう)」意味:いろいろな事情
  3. 「いただく」意味:「もらう」の謙譲語
    「いただく」「くださる」の違い、使い分け【ビジネス敬語】
  4. 「伺う」意味:「行く・尋ねる」の謙譲語
  5. 「何卒よろしくお願い致します」意味:どうかよろしくお願いします
    「何卒よろしくお願いいたします」の意味と使い方【ビジネスメール】
  6. 「お取り計らい」意味:ものごとがうまく運ぶように考え、処理をすること
    「お取り計らい」意味と目上の方への正しい使い方【例文あり】

【書き方】面接辞退メール

つづいて、
面接辞退メールで書き方のポイントとなる部分を解説します。

メール件名の書き方

メール件名:面接辞退のお詫び(就活大学・就活)

面接辞退することを「謝罪」するため件名は「○○のお詫び」を使う。「面接辞退のご連絡」でも構いません。

メール宛名の書き方

転職株式会社
人事部 採用チーム
◯◯ 様

個人宛てにメールするときは「○○様」、団体に送るときは「○○御中」を使う。

また相手が役職者であれば「○○部長」とする。
「○○部長 様」はNGとなるのでご注意を。

ちなみに「部長 ○○ 様」はOK。

メール冒頭の書き方

お世話になっております。
就活大学の就活です。

初対面の相手には「(これから)お世話になります」を使い、面識のある相手には「(今)お世話になっております」を使う。

選考辞退するときは初対面ではないはずなので「お世話になっております」を使うとよい。

また、
名乗る時は名字だけ or フルネームのどちらでもよい。
就活生は大学名+氏名を使い、転職者は会社名などはいれず氏名だけを使う。

メール本文の書き方

さて、先日貴社より次回面接のご案内をいただいておりましたが、
諸事情により面接を辞退いたします。
貴重なお時間をいただいておきながら、このような返事となり誠に申し訳ございません。

選考辞退メールでもっとも重要となる部分。

まずは結論として「面接辞退するという事実」を伝える。

そのあとに謝罪する一文「申し訳ありません・申し訳ございません」を使う。これまで相手の採用担当が使った時間をムダにしてしまったことに対してお詫びする。

例文のようにすると意味は、
「面接の案内をもらっていたけど、ちょっと事情があって辞退するよ。いろいろと時間を割いてもらったのにすみません」というようになります。

お詫びの書き方

また、本来であれば直接伺い謝罪するべきところ、
メールでの連絡となりましたこと、重ねてお詫び申し上げます。

「面接辞退」という重要な連絡をメール連絡ですませたことに対する「お詫び」。「重ねてお詫び申し上げます」とすることで、先の「お詫び」との重複を避ける。省略してもよい。

また、ビジネスメールではおなじフレーズを何度も使わない。

メール冒頭に「申し訳ありません」をつかったので、ここでは「お詫び申し上げます」を使う。

メール締め・結びの書き方

今後、何かのご縁でご一緒させて頂く機会がありましたら、
何卒よろしくお願い致します。

面接辞退をするのであれば相手にはもう二度と会わないと思われる。

が、

社交辞令として「また会ったときにはよろしく」という一文を入れる。丁寧な敬語にすると例文のようなフレーズとなる。

メール署名の書き方

***************
大学名
学部名 学科名
氏名
住所
連絡先
***************

メール署名は、あなたが誰だか分かる情報を入れる。

一般的に「大学名+学部名+学科名+氏名+住所+電話+Eメール」で構成されているとよい。これは何回やり取りを繰り返しても変えなくてよい。

また転職者はシンプルに「氏名+住所+電話+メール」で構成する。現在つとめている会社の情報などは一切いれない。

これは面接辞退メールにかぎらずビジネスメールの基本マナー。

メール署名のデザインはあなたのお好みで自由に表現してOK。

面接辞退の理由は「諸事情により」とする

面接辞退をする理由をどうしよう?

とお悩みの就活・転職者も多いのですが、面接辞退する理由は細かく伝える必要はありません。

以下のような理由をつけるのはNGとは言わないまでも、好ましくはありません。

  • NG例「風邪を引いてしまいまして…」
  • NG例「体調不良により…」
  • NG例「身内の不幸により…」
  • NG例「他企業に行くことにしまして…」

重要なので繰り返しますが、
面接辞退する理由は相手に聞かれたときにだけ説明するのがビジネスマナーです
(普通は突っ込んで聞きませんが…)

ビジネスメールでよく使う「理由の伝え方」は以下のようなシンプルなものにしましょう。

  • 例文「諸事情により(読み:しょじじょう)」
    → 意味:いろいろな事情で
  • 例文「諸々の事情により(読み:もろもろの)」
    → 意味:いろいろな事情で

面接辞退の理由を聞かれた時の「対処法」

「諸事情により」とした場合でも、くわしい理由を突っ込んでくる採用担当もいます。

そんなときには以下のような理由の説明があります。
(本当のことをいう必要ありません、ウソでもよいです)

とくに、

「他の企業へ内定したため、そちらに行くことにしました」とすると、採用担当から強引な引き止めを受ける可能性あり(実際によくあります)。

理由の説明には十分な注意が必要です。

  1. 面接辞退理由「公務員試験に合格したため」
  2. 面接辞退理由「家業をつぐため」
  3. 面接辞退理由「(大学院・博士課程)へ進学のため」
  4. 面接辞退理由「留学し〇〇を学ぶため」

面接辞退の連絡はメール・手紙・電話のどれを使う?

面接辞退の連絡方法は、メール・手紙・電話のどれであっても問題はありません。そこで最も手軽なメールを選択するのがベスト。どちらにせよ、かなりの確率で採用担当から電話かかってきますので…。

いちおう「穏便にことをおさめる」という意味では、次のように対応すればよいでしょう。

面接3日前〜当日の面接辞退:電話&メールで!

「面接日程が近い、もしくは当日に面接辞退する!」というときには電話&メールの両方で連絡するのがもっとも丁寧です。

なぜなら、メールだけの連絡だとスルーされている可能性があるから(相手の責任ではありますが…)。

これはビジネスマナーであり、相手への配慮&こちらの精一杯の誠意を込めた対応です。電話で確実に伝え、さらに念押しとして謝罪メールを送っておけば完璧。

手順は以下のように行ってください。

  • 手順「まず電話で連絡し、さらに確認の意味で謝罪メールも送る」
    → もっとも素晴らしい面接辞退の方法です。電話で確実に伝え、さらに念押しとして謝罪メールを送っておけば完璧。営業場面では通常、この方法を使います。
  • 手順「まず面接辞退メールを送り、後で電話連絡もする」
    → 順番をかえただけです。急ぎでキャンセル連絡をしたいとき電話連絡だと、営業時間外になってしまうことがあります。そんな時はまずキャンセルメールを送り、その後、営業時間内に電話をするとよいでしょう。

面接までに4日以上ある時:メールのみ

面接までに十分な時間がある(3~4営業日が目安)、というときにはメール連絡だけでも構いません。これだけの時間があれば、採用担当も十分にスケジュールの再調整ができます。

もう関わることのない企業ですので、メール返信がこなくても放置で大丈夫。あなたにとって不利になることはありません。

面接辞退では手紙を使わない

就活生や転職者の中にはメールではなく、手紙でいちいち面接辞退を伝える人もいます。

でも、手紙は労力だけかかって全く報われない作業です。届けるのに時間かかりますし、相手からの返信はどちらにせよメールか電話になるわけですし…。

「ビジネスシーンで不必要に丁寧すぎるのは悪だ」ということを認識しておきましょう。

こんな敬語つかってませんか?間違い敬語あるある

つづいて面接辞退メール例文に使った敬語のなかで、
とくに間違いやすいものをまとめておきます。

間違い敬語は面接辞退うんぬんの前にとても恥ずかしいので、気をつけましょう。

間違い敬語をつかった例文テンプレートを紹介しているウェブサイトが多数あります。
十分にご注意ください。

NG例文「直接お伺いして謝罪すべきところ~」

こちらは完全に間違い敬語。

「お伺いする」というフレーズを使っているのがマズイ。

「伺う」は「訪問する・行く・聞く・訪ねる」の謙譲語。

ところが「お・ご~する」も謙譲語なのですよね。
たとえば「ご挨拶する」「お詫びする」「お礼する」などがあります。

同じ語「訪問する」に同じ種類の敬語をつかうのはマナー違反。

これを二重敬語といいます。

取引先の商社マンからも、
「お伺いします!」みたいな間違ったビジネスメールを受けます。

が、

正しくは「伺います」「伺う」なのですよね。

よくある間違いなので、
就活・転職者が間違えても誰も気には留めないのかもしれませんが…

【参考記事】
「お伺いしたい」「伺いたい」「伺いたく存じます」正しい敬語は?

こんなときどうする?面接辞退のあるあるQ&A

質問:面接辞退メールはいつまでに送る?

→ 答え「面接前日までにするのが礼儀であるが、できるだけ早く連絡するのが礼儀」

質問:面接辞退の理由はどう書く?

→ 答え「面接辞退の理由は、諸事情により〜でよく、詳細を伝える必要はない。突っ込んで聞かれたらウソでも何でもいいので答える」

質問:メール or 手紙 or 電話、面接辞退の連絡はどれにする?

→ 答え「メール連絡でよいが、本来のビジネスマナーを守るのであれば電話&メールが好ましい」

質問:面接辞退メールへの返信がこない、どうしたらいい?

→ 答え「気にしなくてもよい」or「返信催促のメールを入れる」or「電話してみる」

質問:面接辞退メールを送ったら呼びだしをくらった。どうしたらいい?

→ 答え「行かなくてよい」

「面接辞退 → 企業から呼び出しされる」というのも就活や転職ではよくあるパターンです。でも、気にする必要はありません。

あなたの気持ちを素直に伝え、お詫びをしましょう。内定を複数得たのであれば、どこかの企業に「お断り」を入れるのは仕方のないことです。法的な責任は発生しませんのでご安心ください。

面接辞退メールに返信がこない時の対処法4つ

「面接辞退メール」を送ったものの、企業の採用担当から返信がこない場合もあります。これは、①メールチェック漏れ、②あえて返信しない、の2パターン考えられます。

とくに気にする必要はありませんが、そんなときには以下の対処法があります。

  1. 気にしない
    ・メールチェックを怠っていたのは採用担当の責任なので「気にしない」、というのでもよいです(不親切ではありますが…)。
  2. 返事の催促メールを送る
    ・催促メール例文「件名FW:(メール転送)先般送付いたしました以下のメールは、お受け取りになられましたか。お忙しいところ恐れ入りますが、お返事をいただければ幸いです。〜後略〜」
  3. 面接辞退メールを再送する
    ・再送メール例文「メール送付できていなかった恐れがあり、再度失礼いたします。さて、ご案内をいただいておりました次回面接の件、大変恐れ入りますが諸事情により辞退いたします。〜後略〜」
  4. シンプルに電話して確認する
    ・電話で面接辞退することが伝わっているかを確認するのが、最も確実ではあります…。ただし選考を辞退する企業に対して、そこまで丁寧にする必要があるのか?という問題あり。
    ・電話対応例「〜前略〜先日メールにて連絡いたしましたが、諸事情により面接辞退をいたします。誠に申しわけございません…〜後略〜」